小嵐九八朗さんの「蜂起には至らず (新左翼死人列伝)」読みました。
- 作者: 小嵐九八郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/04/13
- メディア: 単行本
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犠牲になった方、犯罪者になった方、犠牲者になった方というだけでなく、作家の高橋和巳さんも第7章で触れています。
私、学生の時から誰に教えられたわけでもないのに、新左翼と言われる方たちに親近感持っています。
ただ、その時代に大学生だったとして、デモに参加するぐらいのことはするかもしれませんが、武力闘争を目指すような方向には行かない自信があります。
昨日の「ザ・コーヴ」にも書いたように暴力で人に言うことを聞かせようとするのはものすごく抵抗があります。
当時は、国家が学生さんを含む国民に対して、警察権力を使った弾圧を行ったのも事実です。
「目には目を」わかる気がしますけどね。
ですから、自分はしないだろうと思っていても、この本に出てくる、企業爆破・よど号・浅間山荘などに関わった完全に犯罪を犯してしまっている方たちや、内ゲバで殺害された被害者の方たち。最終的な立場は大きく違っていますが、皆さん、
「この日本の国の将来を心配して良くしようと思った」
そこが出発点である。
そう信じられます。
途中の方向が微妙に違ってしまった。
そのすこしのずれが修正されることなく次第に大きくなって、過激になった。
この本に出てくる方々ほとんど高学歴。
普通にしていたら入れない大学出ているかた多数。
そういう世間から見ても恵まれた立場にいながら、中には労働者と一緒の視線を持とうとする方もいます、なかなかできることではないですね。
作者の 小嵐九八朗さんも元活動家、書かれてる視点もこの本に好感が持てた理由かもしれません。
しっかり現役の活動家の方にも取材しています。
反体制で人生を送ってきた活動家の方も、年齢考えると60過ぎですね。
内ゲバまだあるようですが、理想のある方たちですから、そこが安易な妥協ができず辛い所かもしれません。
この本ノンフィクションですが小嵐さん本の著者紹介の所を見ると、過去に4回直木賞候補になられています。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/kogun/kogun106KK.htm
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/kogun/kogun106KK.htm
菅さんもこういった、世の中を良くしようと言う理想の中、暴力の世界に行かずに、市川房江さんの選挙運動手伝って、地番・看板・血縁官僚経験の無い一般人でついに首相になりました。
歴代首相遡っていくと、森さんも
直近では社会党から首相になった村山富市さん(1994年6月30日- 1996 年1月11日)以来の一般人首相となります。
歴代首相です。
内閣総理大臣の一覧 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E5.B9.B3.E6.88.90.E5.85.83.E5.B9.B4
村山さんの前も、海部さんか鈴木(善幸)さんあたりでしょうか。
今見ていたら、鈴木さん最初社会党で当選されたのですね。驚き。
新左翼の方たちも菅さん応援しているかもしれませんね。
若い頃の理想・何処まで菅さんが持ち続けているかわかりません。
前の首相は、理想を語りましたが、現実との対応上手くできずに辞任されています。(私は、鳩山さんの理想好感持っていました。)
大変だとは思いますが、菅さんせっかっく首相になったのですら、この国をいい方向に持っていくよう、理想に現実が一歩でも近づくようにお願いします。
こんな左翼のお話の中で、菅さん出てきてしまって申仕分けないですね。
右も左も、皆でこの国の理想を語って、現実を少しでも、この国にこれから生まれてくる子供たちの暮らしやすいように様にしましょう。そこから輪を広げたら、世界中の人たちみんなで手をつなげると思います。
さてこの本の中で紹介されていた。
立花隆さんの「中核VS革マル」
図書館行ったら蔵書にありませんでした。
- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1983/01/10
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- 作者: 立花隆
- 出版社/メーカー: 講談社
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- 作者: 高沢皓司
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- 作者: 田中義三
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356P引用します。
おれは、新左翼運動に参加する前も最中も後も、根が軟弱のせいか、あんまりにも政治的アジテイションに走る詩歌、小説、映像が嫌いである。
その上で、もうこれっきゃねえという切羽詰った叫びのものは、変にあっけらかんと受け入れる単純なところがある。そういう迫力に滾る詩歌や小説とか映画に、ごくごくたまに遭遇する。たぶんセイジもゲージュツもギジュツもへったくれもない、単純に魂の雄叫びが作る側にあるからではないか。石川啄木の『ココアのひと匙』、小林多喜二の『蟹工船』、エイゼンシュタインの『戦艦ポチョムキン』などがそうであった。
- 作者: 小林多喜二
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私も、高校か大学のとき読みました。
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授業中に見ました。
そんな何十年か前の事、覚えているということで、私にとっても印象に残る映画です。
右とか、左とか超越しています。
さて、石川啄木の『ココアのひと匙』どんな詩かわかりません?
気になります。
調べました。
今日はこの詩全文を引用して終わります。
http://uraaozora.jpn.org/poishi2.html
http://uraaozora.jpn.org/poishi2.html
ココアのひと匙
われは知る、テロリストの ・
かなしき心を―― ・
言葉とおこなひとを分ちがたき ・
ただひとつの心を、 ・
奪はれたる言葉のかはりに ・
おこなひをもて語らむとする心を、 ・
われとわがからだを敵に擲(な)げつくる心を――
しかして、そは真面目にして熱心なる人の常に有(も)つかなしみなり。はてしなき議論の後の ・
冷めたるココアのひと匙を啜りて、 ・
そのうすにがき舌触りに、 ・
われは知る、テロリストの ・
かなしき、かなしき心を。 ・
「呼子と口笛」(明治44)所収