海上保安官、不起訴


今日の朝刊。
手元の新聞で1面中央。
引用します。
http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY201012220348.html?ref=any
http://www.asahi.com/national/update/1222/TKY201012220348.html?ref=any

流出の海上保安官書類送検 不起訴の方向 懲戒受け辞職


2010年12月23日3時6分


 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐる映像流出事件で、警視庁は22日、自分が流出させたと名乗り出た神戸海上保安部の一色正春海上保安官(43)を国家公務員法守秘義務違反容疑で東京地検書類送検した。同庁は、映像が同法の「職務上知ることのできた秘密」に当たると判断した。海上保安庁も同日、一色保安官を停職1年、鈴木久泰長官を減給1カ月(10分の1)とするなど監督責任も含め24人に及ぶ異例の大量処分を発表。一色保安官は同日付で依願退職した。

 警視庁は送致に当たって「起訴すべき事案だ」とまでは踏み込まず、検察に判断をゆだねるとする意見を付けたとみられる。東京地検は一色保安官の刑事処分を年明けにも判断するが、多数の職員が閲覧、入手できたことから「秘密性はあっても程度は低い」とみており、不起訴として刑事裁判にはかけない方向で検討している。

 警視庁捜査1課によると、一色保安官は10月中旬〜下旬、乗り組んでいた巡視艇「うらなみ」の共用パソコンに保存されていた衝突映像を外付け記憶媒体のUSBメモリーに移して持ち出し、11月4日夜、神戸市内のインターネットカフェのパソコンから動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿した疑いがある。

 映像は9月17〜21日ごろ海保内で広く閲覧、入手できる状態で、一部の国会議員にも公開された。しかし捜査1課は、一般の国民が見ることができなかった点を重視し、海保の見解も踏まえて「秘密」に当たると結論づけた。

 同課などによると、一色保安官はSDカードにも映像を取り込み、10月下旬には米CNN東京支局(東京都港区)に郵送した。保安官は調べに「CNNが放送しなかったので投稿した。ニュースで騒ぎになっているのを確認して削除した」「衝突事件の真相を多くの国民に知ってもらいたかった。国民の知らない海上での出来事を判断してほしかった」と話しているという。

 海上保安庁長官が懲戒処分を受けるのは、記録が残っている1975年以降では初めて。馬淵澄夫国土交通相も、管理責任があるとして1カ月の給与の10分の1を国庫に自主返納すると表明した。

 流出にかかわった海保職員としては、一色保安官のほか、流出の舞台となった海上保安大学校広島県呉市)や第11管区海上保安本部(那覇市)で映像を扱った職員が戒告処分を受け、一色保安官の同僚で映像を巡視船「うらなみ」に取り込んだ第5管区海上保安本部(神戸市)の職員が訓告となった。

 海保は、一色保安官が刑事事件の証拠と同様の内容を含む映像を流出させた行為について「海上警察を担う海上保安官の規律に反した」とする一方、金銭的な見返りがないことや、多くの職員が一時的に映像を見ることができた点を重視し、懲戒処分で最も重い免職にはせず、それに次ぐ停職の中で最も重い1年の処分とした。

     ◇

 〈おことわり〉 朝日新聞ではこれまで、一色正春海上保安官について匿名で報じてきましたが、警視庁が国家公務員法違反容疑で書類送検し、海上保安庁が懲戒処分としたことを機に実名に切り替えます。

海上保安官の方、写真も実名も出ていました。
単なる愉快犯ではないでしょうし。
お話聴いてみたい気がします。
1年後の復帰を目指さず退職されるようです。
確かに、問題のある行動だと思います。
でも一番の問題は、海上保安庁管理が杜撰。