今日のタイトル、今日まで知らなかった言葉です。
今日家の近所の図書館で(松葉杖で歩いていきました)今月号の文藝春秋読みました。
目的は掲載されている、第146回 (2011年下半期)芥川賞受賞の2作品読むこと。
掲載順に書きます。
田中慎弥さん「共喰い」
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私が感じたのは、この時芥川賞選考委員として、この場所に同席していた、
宮本輝さんの「泥の河」に書かれている世界との近さでした。
- 作者: 宮本輝
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他の作品も読んでみたいです。
タイトルに惹かれるのは「神様のいない日本シリーズ」、
- 作者: 田中慎弥
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話題になった受賞会見にも再度一言。
私も、動画リンクしましたが、
2012-01-18第146回芥川賞 - なんやかんや
いま確認したら、リンク先の動画見られなくなっていました。
ストレートに「受賞して当然」と言わずに、「シャーリーマクレーンも言っていたが」と言っています。
ワンクッション置く事で、強い言葉になること避けていますね。
何回も芥川賞落とされて、ご本人も辛かったと思います。
だから、私はこの発言生意気だとか全く思いませんでした。
やわらかくしている表現抜きにして、
「受賞して当然」
という表現の強いところだけが一人歩きしています。
報道って恐いと言う思いを受けました。
リンク先にも書きましたが、
文藝春秋でたら、図書館行って読みます。
今日実行したわけです。
どっちにしても、入院中には出来ないですね。
円城塔さん「道化師の蝶」
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そんな感じ。
読み終わって、作家って凄い。って思ったのが、
今日のタイトル、にもなった、「シュレーディンガーの猫」を例としてあげて、この作品を評価して受賞を押した、川上弘美さんの選評。
「文藝春秋」の選評を読まれることお薦めしますが、
一部引用します。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/akutagawa/senpyo/senpyo146.htm#selector137OY
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/akutagawa/senpyo/senpyo146.htm#selector137OY
「「この世界」には、生きている猫もいれば、死んでいる猫もいます。それらあまたの猫を、小説家は描いてきました。ところが「道化師の蝶」は、生きている猫と死んでいる猫だけでなく、死んでいるのと同時に生きていもする猫、をも描こうとした小説なのだと、私は思ったのです。」「作者が過去に書いた小説を、幾篇か読んできました。(引用者中略)今回の「道化師の蝶」で初めて私は、「死んでいてかつ生きている猫」が、閉じられた青酸発生装置入りの箱の中で、にゃあ、と鳴いている、その声を聞いたように思ったのです。」
選評では、シュレーディンガーの猫について詳しく説明されています。
良いの見つけました。
円城さんは、東北大学理学部物理学科卒、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了ということで、物理の世界にも造詣がある方ですが、それを意識したのかしなかったのか。
川上弘美さんのセンスに感動しました。
その解説、
死んでいるのと同時に生きていもする猫、をも描こうとした小説
内容の理解は進んでいない私ですが、円城さんのなそうとした事はわかった気になりました。
円城さんの実験付き合いたい気になります。
SFも書かれているとの事なので、過去に書かれた私にも理解できる作品読んでみたくなりました。
SFデビュー作。
「Self-Reference ENGINE」
Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)
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最後に一言。
川上さん、選評で、シュレーディンガーの猫の話は印象に残ったけど、物理の単位は落とした。
というようなことも書かれていて、賢ぶらない態度といい本当に素晴らしい選評だと思いました。