囚人服のメロスたち

坂本敏夫さんの「囚人服のメロスたち」読みました。

 

以前朝日新聞の書評欄で「典獄と934人のメロス」紹介されていました。

 

地元の図書館で予約待ち長いことしていたら、この作品に加筆した作品が出ていること発見。あと2人で私の番でしたが、予約キャンセルして横浜の図書館で借りました。

横浜の図書館「囚人服のメロスたち」1冊貸し出し禁ですが、それ含めて全部で7冊蔵書になっています。

関東大震災時の横浜刑務所が舞台なので郷土史てきな要素もあり冊数が多いのかもしれません。

 

地震で塀や建物が壊れ24時間囚人を開放し(法で認められています)帰ってきて、地震からの復興に救援物資の港での荷揚げなどに囚人たちが協力する様子など書かれていて、簡単にいうと囚人と刑務所職員の信頼関係が大切というお話です。

所長の椎名道蔵さんとっても魅力的な人物です。

 

273Pの本名瀬さんという椎名さんが見習い期間中に薫陶を受けた方のお話出ています引用します。

 刑罰は報復ではなかろう。人を改心させ訓育を施し、手に職をつけさせることだと考えていたので、殺す刑罰は時代遅れだと死刑廃止についての論文まで書いた。そのおかげて、このざまだ。わが国で最も死刑執行が多いこの東京監獄の所長に配置換えされた。

 

このお話明治45年頃のお話のようです。

この当時時代遅れと言っていた方がいるのに、日本の死刑制度廃止の流れに全くなっていませんんね。

 

本日のAM12時過ぎまでかかって一気に読んでしまいました。