NHK訴訟の件

2008-06-13 NHK訴訟 - なんやかんや
に書いた件で、その後の事実についてわかった分部ありますので書いておきます。
13日にも書いたように、朝日・夕刊で「NHK公共放送のゆくえ」という連載今週も続いています。
一昨日の6月17日連載分「水面下の支援者たち」でこの裁判についてのNHK内部での様子が書かれています。
探し方が悪いのか、asahi.comに出ていないので、全文手打ちします。

 12日教育テレビの番組改編訴訟で逆転訴訟したNHKの弁護団は、最高裁を出ると、間をおかず、東京渋谷の放送センターへ移動した。役員や報道局幹部らがそろった大きな会議室で、「勝訴コメント」を練った。
 「最高裁はNHKの主張を認め、編集の自由は軽々に制限されてはならないという認識を示した。NHKは今後も自律した編集に基づく番組制作を進め、報道機関としての責務を果たしていく」
 ホッとした空気に穏やかな顔が並んだ。
 一方、NHK製作者らでつくる局内の有志たちにとって、判決は衝撃的だった。「ここまで負けるとは」。メンバーたちは、番組改変訴訟でNHKに反旗を翻したドキュメンタリー番組制作者2人を影ながら支えてきた。
 1人は、放送直前に大幅カットされた番組のデスクだった長井暁氏。05年1月、「政治介入があった」と記者会見で告発した。もう1人は番組のチーフプロデューサーだった永田浩三氏06年3月、2審の法廷に立ち、幹部の口裏合わせや指示などNHKに不利な証言をした。
 NHKは06年6月この2人を放送現場から外す人事異動を発令した。長井氏は放送文化研究所主任研究員に。永田氏は過去の番組の管理などをするライツ・アーカイブスセンターのエグゼティブディレクターへ。
 あるNHK幹部によると人事案が固まるまでには、2人の移動に反対する理事もいたという。局内では「適材適所」と説明された。
 長井氏の告発から4ヵ月後の05年5月下旬、番組制作局の職員を中心に各局から約40人が局内で勉強会を開き、作り手自身のあり方を論じた。その約1ヵ月後、勉強会はもう一度開かれ、4分間カットされる前のテープが映写された。50人前後の参加者からは「どこが問題なのか」という声が出た。
 勉強会とは別に、制作者のグループがNHKに「番組変更の最大の原因は政治への過剰反応」と指摘し、政治との距離を置くよう倫理・行動憲章で掲げることを提言した。約10人いる40〜50代の有志はこれまでに10回前後、会合を重ね、訴訟の経緯を追いながら2人の支援を続けてきたという。
 訴訟に関心を寄せてきた中堅職員は「最高裁で決着がついた今こそ、第三者による検証番組を作らなければならない」と話す。
 複数の職員によれば、裁判で争われた番組「問われる戦時性暴力」の映像は、局内で貸し出し禁止とされてきた。放送済みの映像としては異例の措置と言う。(編集委員・川本裕司)

私が気になっていたことかなり書かれていました。
NHK内部で、この判決喜ぶ人たちと、そうでもない人たちいることハッキリしましたね。
NHKの勝訴コメント納得できます?
最高裁はNHKの主張を認め、編集の自由は軽々に制限されてはならないという認識を示した。NHKは今後も自律した編集に基づく番組制作を進め、報道機関としての責務を果たしていく」
特にこの↓分部。

編集の自由は軽々に制限されてはならない

政治家(安倍さん・中川さん)によって制限されてもよくなのです。
今回の判決納得しますが、
原告側(NHKに取材された側)の「期待権」を認めていないのですから、
政治家による制限も認めてはいけない。
私はそう思います。
政治家による制限が最高裁の決定では、真面目に検討されていない感じです。
政治家による制限があったかどうか、判断することを拒否して、逃げた感じしますね。

編集の自由は軽々に制限されてはならない

この一言は、全ての、報道関係者に適応され守られるべきです。
NHKの勝訴コメントにこの一文入れたこと、
NHK役員や報道局幹部は、この一文を肝に銘じ政治家による制限にも負けないようにしていただきたいです。