書き足します。

薫君4部作は、私の記憶に間違いなければ、
1969年の東大入試が学園紛争で中止になった時の冬から夏(初秋)までの、
短い期間のことが書かれています。
しかも「赤頭巾ちゃん気をつけて」が芥川賞取ったのが、同じ1969年ということなので、
非常にタイムリーに書かれています。
主人公は、麻布・開成がおそらく滑り止めになるであろう頃の、
日比谷高校出身で、東大入試が中止になったせいかもと思われているが、
そのせいではなく、高校卒業時に受験するわけでもなく、
来年の入試に向けて浪人しているわけでもなく、
18(誕生日来たら19ですね)にして、モラトリアムの時間をすごしている。
そんな贅沢な時間の流れになっています。
ですので、青春小説として時代を超えられるかも知れませんが、
次代背景が固定しているので、今の高校生が読んでどう思うのだろうか?
感想を聞いてみたい気もします。
おそらく、今の高校大学生の、お父さんと主人公薫君の世代が重なりそうです。
親子の対話に良いかも知れませんね。
時代を超えて、欲しいものです。


ついでに「ライ麦畑でつかまえて」も書くと、
サリンジャーが書いたのは1951年みたいです。
こんなに古いんだって感じですね。
日本で翻訳出たのが1964年、です。
こっちは、完全に時代超えていますね、
サリンジャーも活動した時期少なくて、
生活謎の部分多いです。