赤頭巾ちゃん気をつけて

庄司薫
この名前ご存知でしょうか?
薫って名前は、男にも、女にも使えて性別不明の名前ですよね。
私の友人の薫君は、高校卒業時に化粧品会社から化粧の仕方の、
講習会の案内とか来て、「俺は男だ」と言っておりました。
今は高校生の化粧は当たり前になっているので、
こういった案内は、個人情報保護の関係もあって、
されていないのかも知れません。


庄司薫
この方は男性です。
しかも昭和44年(1969年)第61回芥川賞受賞作家です。

赤頭巾ちゃん気をつけて (中公文庫)

赤頭巾ちゃん気をつけて (中公文庫)

で受賞しています。
この後、この小説の主人公薫君を登場させて、
全部で4作、赤・黒・白・青のシリーズ書いています。

白鳥の歌なんか聞こえない (中公文庫)

白鳥の歌なんか聞こえない (中公文庫)


ここまでの2作は映画にもなっています。


「さよなら怪傑黒頭巾」

さよなら快傑黒頭巾 (中公文庫)

さよなら快傑黒頭巾 (中公文庫)

「僕の大好きな青髭
ぼくの大好きな青髭 (中公文庫)

ぼくの大好きな青髭 (中公文庫)

この本はもう版が無いみたいですね。
はまぞうで引っかかりません。
でもアマゾンでは引っかかりました。
「追記:2006年5月7日
アマゾンで引っかかりましたので、
画像つけました。」


庄司薫としての小説は、8年かけてこの4冊書いただけです。
あとエッセーと庄司薫の前に別名で小説書いています。
作品数、活躍した時期共に少ない作家と言えますね。


赤・黒・白・の順に2年で書いていますが、
4部作になると言うのは、話としては聞いていましたが、
3作中公文庫で読んだあと次が出てませんでした。
私が読んだのは文庫化されていた時代なので、
発売時にも話題になったようなのですが、
その辺のところはわかりません。
でも、「赤頭巾ちゃん気をつけては」
ライ麦畑でつかまえて」村上さんの新訳は「キャチャーインザライ」
ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
キャッチャー・イン・ザ・ライ
との類似性を指摘されていたみたいです。
私は、どっちの翻訳も読みましたが、
最初に読んだせいか野崎氏の訳の方が気に入っています。
村上氏訳のほうが品がよくなりすぎているように感じました。
でも、この本のおかげで、サリンジャーと出合うことが出来ました。
本って、本から本へつながることありますよね。


4作目はどうなってるんだと高校時代に友人と話した覚えがあります。
青は6年かかってます。
私は青だけ発売と同時に読んでます。
(著者のサイン入りです、サインもらいに新宿紀伊国屋まで行きました)


今の私の考え方は8月28日に書いた2冊の影響受けているように思います。
最初に「パパラギ」読んで、何年も後で「清貧の思想」
読んでいるのですが、無意識で影響受けていたみたいです。


それ以前は、薫君の影響受けていたみたいです。
村上春樹氏の文体もすごいですが、薫君シーリーズもすごいです。
赤頭巾読んで残りを読みたくなってすぐに、
当時買えた後2冊読んだ記憶があります。
そしてその後4作目も読んで、10年ぐらいしてからまた4作発売順に読みました。
赤を読んだ時点で、「俺の考え方ってこの影響受けてたんだ」
って思いました。
それまで全く気づいていませんでした。
本は良い部分も、怖い部分もありますね。
私も、無意識に影響を受けたりして意外と単純ですね。

旅の重さ [DVD]
この映画で文学は毒だ見たいな事言っていた記憶があります。
素九鬼子という人の原作にもやはり書いてありました。
この本は入手不可みたいですね。