庄司薫さん「赤頭巾ちゃん気をつけて」
主人公薫君と作者、年齢的にはだいぶ違うこと10月9日に書きました。
私小説ではないので、当たり前ですね。
主人公と同世代で、似たような生きかたをした方大阪にいます。
この方は高校の間1年休学して、
モラトリアムの時代を作り、
文学・宗教・科学などの本を読み漁っていたそうです。
三田誠広という方です。
庄司さんと違って、三田さんは自分のこと結構書いています。
ご自身のホームページもあって、きちんと更新されています。
http://www.asahi-net.or.jp/~DP9M-MT/seishun2.htm
芥田川賞の受賞の仕方は庄司さんと似ています。
1977年に
- 作者: 三田誠広
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1977/01
- メディア: ?
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
文藝という河出書房新社の文芸誌に、
文藝賞新人賞受賞作
というわけでもないのに、
単行本で一冊になるくらいの量の「僕って何」
が掲載されそのまま初ノミネートで、
一気に受賞しています。
話題性としては一緒に受賞した、
有名芸術家の池田満寿夫さんの「エーゲ海に捧ぐ」
の方が話題性がありました。
若さという面でも前年に、
村上龍さんが「限りなく透明に近いブルー」
で芥川賞を、群像の新人賞受賞作で、
そのまま一気に受賞していました。
世間は全くの新人のデビューって感じでしたが、
河出書房新社にとっては、
三田さんは新人ではありませんでした。
1966年の高校在学中に、
「Mの世界」で河出書房主催の学生小説コンクールで佳作に入っています。
高校でモラトリアムしてた時に小説書き上げていたわけです。
中央公論と庄司さんの関係となんか似てません?
「僕って何」が芥川賞とったので、
「Mの世界」も後に出版されましたが、
その中にあと小説が2作載ってました。
全部「文藝」に発表されています。
河出書房新社って面倒見が良さそうな気がしますね。
「綿矢りさ」さんも芥川賞受賞後、作品出ていませんが、
じっくり編集者が面倒見ているのかもしれません。