意外な数字

昨日の内容と絡みます。
昨日はアンケートの質問の作り方。
そんな内容でしたが、
今日はその元になったアンケート結果についての話です。
以前にも書いているNHKの放送命令についてですね。

総務大臣はNHKに対し、ラジオの国際放送で北朝鮮による拉致問題を重点的に取りあげるよう命令を出しました。こうした具体的な項目をあげた命令が出されるのは初めてのことです。命令による放送は法律に基づいています。一方で具体的な内容にまで踏み込むのは放送の自由を侵害しかねないとの指摘もあります。今回、菅総務大臣が命令を出したことに賛成ですか。

に対して結果は、

賛成  46
反対  35
(「賛成」と答えた46%の人に)それはどうしてですか。(択一)
拉致問題は重要だから  

  85<39>

総務大臣が命令を出すのは法律上、問題がないから

  12<5>

となりました。
このアンケートだと報道命令賛成46%もあったんですね。
報道する側としては反対多数を望むのが当然だとは思いますが、
結果はそうもいきませんでした。
昨日も書きましたが、「賛成ですか」で終わっていますが。
その前に、
「具体的な内容にまで踏み込むのは放送の自由を侵害しかねないとの指摘もあります。」
の一文があり、反対に多少誘導した質問になっている感じです。


#今フッと思ったのですが、この質問、
「放送の自由を侵害しかねない、それでもあなたは賛成しますか?」
といった、
回答者の良心に訴える
又は、
回答者を挑発する
ような感じにも取れなくはないですね。


それにもかかわらず、
賛成46%
ということは、それだけ、
北朝鮮に対する反感が、国民の中に高まっている。
といえると思います。


今回の命令放送が、それだけで終わればいいのですが、
命令の範囲が拡大していかないか心配です。
蟻の一穴って言葉もありますからね。


そうなんですよね、実際ここから話が広がりそうな気配見せています。
昨日(11月18日)朝日新聞・朝刊総合面(私が見たのは2面の中−上)に

NHK母体新テレビ国際放送
総務省放送命令も」

の見出し出ています。
命令放送できるの「NHKの短波ラジオ国際放送」だけだったはずなのにどういうことでしょう?
本文引用します。

総務省が09年度創設を目指すNHKを母体にした新たなテレビ国際放送について、同省は17日、新国際放送に対しても国費を投入する見返りに放送命令ができる制度を設ける可能性を明らかにした。

ネ、拡大解釈始まりそうですよ。
北朝鮮拉致問題は、蟻の一穴になるかもしれません。
拉致問題「めぐみ」さんのお父さん、お母さんの姿、胸を打つものありますね。
早く解決して欲しいものだと私も思っています。
でも、短波ラジオ国際放送のみからテレビ国際放送に話が広がりつつあります。
しかもテレビ国際放送の創設は09年で3年も先の話です。
これって、
拉致問題解決」
という重大問題をきっかけに拡大解釈しようとしている感じします。
3年もたつ前に解決して欲しいと横田さんご夫妻も、
ほとんどの日本人も思っているはずですね。
そのくらい先にならないと解決できない問題かもしれませんが、
国民の理解が得やすい「拉致問題」以外にも、
3年後の創設ということを考えると命令放送を活用しそうな気がします。


命令放送、これ以上増えると、報道機関の
表現の自由
の保証がされなくなっていきそうな感じがあって不気味です。