午前対策

今日は、選挙行かないとね。
横浜は、知事・県議会・市議会の3選挙の投票します。

すいません、図・表上手に再現できていません。


試験1週間前、
示現塾http://zigen.cosmoconsulting.co.jp/mailmag/mailmag_index.htm

宿題メールhttp://www.yscon.co.jp/j/homework/index.htm

のんびりやろう!情報処理試験!=http://www.shunzei.com/


で私ができなかった問題で、
その場で覚えたり、理解ができなかったものまとめたものです。
表は上手く再現できていません。


示現塾は今日の配信が試験前最後で、23日〜再開だそうです。


第2問 コンピュータシステム(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−2-2-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW14-18
割込みに関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア CPU は割込みを受け付けると実行中のプログラムを中断し,プログラムの再
開に必要な情報をハードディスクの特定の領域に格納する。
イ アプリケーションプログラムは,常に割込みの発生を感知する必要がある。
ウ 入出力装置からの動作完了の通知は,内部割込みに分類される。
エ 複数の割込みの発生に備え,個々の割込み原因には優先順位が付けられる。

解説:ア プログラムの再開に必要な情報は、ハードディスクではなく主記憶装置の特定の領域に格納される。
イ アプリケーションプログラムは、通常、割込みの発生を感知する必要がない。割込みの発生を感知するのは、OS の中核部分であるカーネル(スーパバイザとも呼ばれる)である。
ウ 入出力装置からの動作完了の通知は、外部割込みに分類される。
エ 割込みは、現在実行中のプログラムを一時中断させて、より緊急性の高い他のプログラムを実行させるための機構である。OS の内部から発生したのか外部から発生したのかで、内部割込みと外部割込みに分類される。
(1) 内部割込み
プログラム割込み---オーバーフローやゼロ除算など、プログラムでの例外時に発生する。
SVC 割込み---プログラムが入出力など OS の機能を利用するスーパーバイザコール呼び出し時に発生する(SVC は、
SuperVisor Call の略)。
(2) 外部割込み
機械チェック割込み---ハードウェアに異常が発見された場合に発生する。
入出力割込み---入出力装置の動作完了時に発生する。
タイマ割込み---ある一定時間が経過すると発生する。
コンソール割込み---コンソール(キーボード)やマウスが押されたときに発生する。
複数の割込みの発生に備え、個々の割込み原因には優先順位が付けられている。
正解:エ
第5問 データベース技術(SW,DB,SM,SV向け)
分野−5-1-3 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:DB14-34
コンピュータシステムのデータ回復処理に関する記述のうち,正しいものはどれか。
ア 異なるトランザクション処理プログラムが,同一データベースを同時更新することによって生じる論理的な矛盾を防ぐために,データのブロッキングが必要となることがある。
イ データベースの物理的障害に対して,バックアップファイルをリストアした後,
ログファイルの更新前情報を使用してデータの回復処理を行う。
トランザクション処理プログラムがデータベースの更新中に異常終了した場合
には,ログファイルの更新後情報を使用してデータの回復処理を行う。
トランザクション処理プログラムでデータベースの更新量が多い場合には,
チェックポイントを設定してデータの回復に備えることがある。

解説:ア 本選択肢にあるデータのブロッキングとは、データをブロック化して(=固まりにして)入出力することであろう。磁気テープ装置の入出力にお いて、ブロック化係数とか、ブロック間隔という言葉があったことを思い出す人もいるかもしれない。このブロッキングは、入出力を高速化するための手段であって、本選択肢がいうような論理的な矛盾を防ぐためのものではない。論理的な矛盾を防ぐ一つの方法は、データのロックである。
イ データベースの物理的障害(例えば、ハードディスクが動かなくなった)が発生した場合には、ログファイルの更新後情報を使用して、回復処理を行う。このような回復方法をロールフォワードと言う。
トランザクション処理プログラムが異常終了したような論理的障害が発生した場合には、ログファイルの更新前情報を使用して、回復処理を行う。このような回復方法をロールバックと言う。
エ チェックポイントとは、ログバッファとデータベースバッファにある更新データを、ログファイルとデータベースに書き込むタイミングを言う。チェックポイントは、リスタートの開始時点になる。
正解:エ
[解説:ソフト開発向け]
 あるプログラムについて,流れ図で示される部分に関するテストを,命令網羅で実施する。この場合,考えられる最小のテストケース数はどれか。ここで,それぞれの判定条件は互いに独立であるとする。
    │
 ┌──◇──┐
 │  │  │
┌┴┐┌┴┐┌┴┐
└┬┘└┬┘└┬┘
 │  │  │
 └─→┼←─┘
    │
 ┌──◇──┐
 │     │
┌┴┐   ┌┴┐
└┬┘   └┬┘
 │     │
 └─→┬←─┘
    │
 ┌──◇──┐
 │  │  │
┌┴┐┌┴┐┌┴┐
└┬┘└┬┘└┬┘
 │  │  │
 └─→┼←─┘
    │
 ア 3
 イ 6
 ウ 8
 エ 18
■キーワード■ 命令網羅
■解答■
  ソフトウェア開発技術者午前平成18年秋問44
 ア 3
> 命令網羅とは、全ての命令を少なくとも1回は実行するようにテストケースを設計する方法。
> 分岐網羅とは、判定結果の真偽の組み合わせを満たすようにテストケースを設計する方法。
> (出典 ソフトウェア開発技術者合格教本 日本経済新聞社)
> したがって、正解は「ア」3となる。
 > 全ての命令が1回だけ行われれば良いため。
> 判定条件網羅テスト :すべての判定条件の真と偽を1回以上実行するようにする。
> 条件網羅テスト :すべての判定条件で、真と偽のすべての組み合わせをテスト。
> 判定条件/条件網羅テスト:判定条件を行い、さらに、判定条件網羅を組み合わせてテスト。
> 複数条件網羅テスト :すべての条件の真と偽の組み合わせとその分岐をテスト。
> 過去の試験では「分岐網羅」とか「分岐条件網羅」として出題されていた。
> 「分岐網羅」=「判定条件網羅」、「分岐条件網羅」=「複数条件網羅」ということが分かりました。
[解説:基本情報向け]
 表は,あるプログラムの入力データを,有効同値クラスと無効同値クラスに分けたものである。同値分割法によってテストケースを設計する場合,最小限のテストデータの組合せとして,適切なものはどれか。
  ┌─────────┬────────────────┐
  │  同値クラス  │      データ       │
  ├─────────┼────────────────┤
  │無効同値クラス  │-2,-1, 0            │
  ├─────────┼────────────────┤
  │有効同値クラス  │ 1, 2, 3, 4, 5        │
  ├─────────┼────────────────┤
  │無効同値クラス  │ 6, 7, 8           │
  └─────────┴────────────────┘
 ア -2, 0, 1, 5, 6, 8
 イ  0, 1, 5, 6
 ウ -1, 3, 6
 エ  1, 5
■キーワード■ 同値分割法
■解答■
  基本情報技術者午前平成18年秋問43
 ウ -1, 3, 6
> 同値分析は各クラスを代表する値を選択すればよいので、ウが正解。イの場合は、限界値分析でのテストデータ。
> -2 〜 0 までの無効同値クラスから -1
> 1 〜 5 までの有効同値クラスから 3
> 6 〜 8 までの無効同値クラスから 6
> 以上が最小限のテストデータの組み合わせとなるので,ウ
> 限界値分析で使用するテストデータは,各同値なデータグループの限界値(上限値と下限値)をテストデータとするので,この場合以下の 0,1,5,6がテストデータとして適切である。
> 無効同値クラス(−2,−1,0)の上限値0
> 有効同値クラス(1,2,3,4,5)の下限値1と上限値5
> 無効同値クラス(6,7,8)の下限値6
> これよりウが正解
> 同値分割:テストデータを2つ以上のクラスに分け,その代表的な値をテストデータとして使う。
第3問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-4 技術レベル−II 出題頻度−高 出典:CM16-14
ERP パッケージ導入におけるプロトタイピングの目的はどれか。
ア 現行システムを調査し,あるべきシステムに実装する機能の要件をまとめる。
イ システム要件を ERP パッケージにマッピングし,仕様をまとめる。
ウ シナリオに基づいて各種業務を検証し,追加の機能要件の有無などを検証する。
エ パッケージが用意する設定画面を使って,パラメタを設定する。

解説:ERP は、Enterprise Resource Planning の略であり、財務データ・人事データ・在庫データ・生産データ・物流データ・販売データなど企業が蓄積する情報を統一的に管理し、企業活動の効率を最大限に高めるシステムとソフトウェアのことである。全社的に導入パッケージソフトと思えば理解しやすい。
その導入におけるプロトタイピングの目的は、ERP パッケージによって必要な業務処理が実現できるか、できない場合はどんな機能が不足している かのを明らかにすることである。したがって、選択肢ウが正解になる。選択肢アイエは、ERPパッケージを導入するための作業であり、プロトタイピングとは関連が少ない。
正解:ウ
[解説:ソフト開発向け]
 表は,あるシステム開発工数を見積もるために調査した,サブシステムごとのファンクションポイント(FP)値と,そのサブシステムを開発するときの言語別の開発生産性(開発FP値/人月)を表したものである。サブシステムごとに最も生産
性の高い言語を選んだ場合の開発工数は何人月か。
     サブシステム別見積りFP値と言語別開発生産性
  ┌──────┬────┬──────────────┐
  │      │    │ 開発生産性(開発FP値/人月) │
  │サブシステム│ FP値 ├────┬────┬────┤
  │      │    │ BASIC │ COBOL │  RPG │
  ├──────┼────┼────┼────┼────┤
  │ 入出庫処理 │ 3,000 │  100 │  200 │  50 │
  ├──────┼────┼────┼────┼────┤
  │在庫照会処理│ 2,000 │  500 │  50 │  100 │
  ├──────┼────┼────┼────┼────┤
  │出荷分析処理│ 4,500 │  100 │  150 │  300 │
  ├──────┼────┼────┴────┴────┤
  │  合 計  │ 9,500 │              │
  └──────┴────┴──────────────┘
   RPG : Report Program Generator
 ア 14
 イ 34
 ウ 79
 エ 145
 ■キーワード■ 計算問題:工数
 ■解答■
  ソフトウェア開発技術者午前平成18年秋問47
 イ 34
> 開発生産性(開発FP値/人月)なので、FP値/生産性で工数が求められる
> 入出庫処理
> BASIC 3000/100 = 30>COBOL 3000/200 = 15 ☆ > RPG  3000/ 50 = 60
> 在庫照会処理
> BASIC 2000/500 = 4 ☆ > COBOL 2000/ 50 = 40 > RPG  2000/100 = 20
> 出荷分析処理
> BASIC 4500/100 = 45 > COBOL 4500/150 = 30  > RPG  4500/300 = 15 ☆
> 15 + 4 + 15 = 34
> 問題の表にある「開発生産性」の式に代入して計算すればよい。入出庫処理において、生産性が最も高いのはCOBOLであるから、 計算式に数値を代入して、200=3000/人月 ∴人月=15在庫照会処理において、生産性が最も高いのはBASICであるから、計算式に数値を代入して、500=2000/人月 ∴人月=4 出荷分析処理において、生産性が最も高いのはRPGであるから、計算式に数値を代入して、300=4500/人月 ∴人月=15以上により、求める開発工数は、34人月となる
第3問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-4 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW16-52
W.ハンフリーによって提唱されたプロセス成熟度モデル(CMM)の説明として,適切なものはどれか。
ア ソフトウェア開発組織及びプロジェクトのプロセスを評価するためのモデルである。
イ ソフトウェア開発のプロセスモデルの一種である。
ウ ソフトウェアを中心としたシステム開発及び取引のための共通フレームのことである。
エ プロジェクトの成熟度に応じてソフトウェア開発の手順を定義したモデルである。

解説:プロセス成熟度モデル(CMM:Capability Maturity Model)は、ソフトウェア開発プロセスの良さをプロセスの成熟度の概念でとらえ,5 段階評価によって、組織の開発能力を評価する手法である。
カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所(SEI:Software Engineering Institute)が開発したものであり、次の5段階で能力成熟度を評価する。
レベル1:プロセスが確立されていない
レベル2:特定のプロジェクトリーダーや技術者に依存している
レベル3:首尾一貫したプロセスを標準として持っている
レベル4:標準化されたプロセスを定量的に測定し、洗練化していく
レベル5:技術・要件環境の違いによって、標準プロセスを最適化して用いられる
正解:ア
第4問 ネットワーク技術(SW,SM,ES,SV向け)
分野−4-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SV18-16
電子メールシステムにおいて,利用者端末がサーバから電子メールを受信するために使用するプロトコルで,選択したメールだけを利用者端末へ転送する機能,サーバ上のメールを検索する機能,メールのヘッダだけを取り出す機能などをもつものはどれか。
ア IMAP4 イ MIMEPOP3SMTP
解説:ア IMAP4 は、Internet Message Access Protocol version 4 の略であり、POP3と同様に、メールサーバのメールボックスからメールを取り出すときに使用するプロトコルである。
IMAP4 は、基本的に、メール自体をクライアント側へコピーしない。つまり、メール自体は、読み出してサーバに残っている。そのため、複数のクライアント環境から(たとえば会社と自宅の両方からアクセスする場合など)アクセスしても、メールを同じように読み書きすることができる。反面、メールサーバのメールを保管する容量を大きくしなければならない、メールサーバへのアクセス負荷が大きくなる、といった欠点もある。
MIME は、Multipurpose Internet Mail Extensions の略であり、電子メールに画像データ等を添付するためのプロトコルである。
POP3 は、Post Office Protocol version 3 の略であり、メールサーバの
メールボックスからメールを取り出すときに使用するプロトコルである。
SMTP は、Simple Mail Transfer Protocol の略であり、TCP/IP 上で、電子 メールをクライアント→メールサーバ、メールサーバ→メールサーバ間で転送するためのプロトコルである。
正解:ア
第4問 ネットワーク技術(SW,SM,ES,SV向け)
分野−4-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW16-48
Webサービスなどの情報についてのレジストリの仕様であり,利用者が必要とする
サービスの一覧を提供しているものはどれか。
SOAP イ UDDI ウ WSCI エ WSDL

解説:ア SOAPは、Simple Object Access Protocol の略であり、ネットワーク経由でオブジェクト間の通信を行うプロトコルである。これまでも、ネットワーク経由でオブジェクト間の通信を行うものとして、例えばCORBAがあった。
SOAPの特徴は、次の通りである。
(1) XMLで通信内容を記述する。したがって、言語やプラットフォームに依存しない。
(2) SOAPは、データ構造のみを規定している。転送用プロトコルは、HTTPやSMTPなど、他のものを使用する。
ア UDDIは、Universal Description, Discovery, and Integration の略であり、 Web サービスとして提供されるビジネスを登録・検索するためのグローバルなディレクトリである。登録されるデータの内容は、企業情報、サービス情報、分類情報などがあり、XML で記述される。UDDI への登録、検索などのアクセスは、SOAP をベースとしたAPI によって行われる。
ウ WSCIは、Web Services Choreography Interface の略であり、選択肢エのWSDLの不十分さを補うために策定されたインターフェースである。具体的には、 WSDLは、Webサービスの複雑な連携を記述するには不十分なのに対し、WSCIで
は、複数のオペレーションの依存関係や実行順序などの記述も行える。
WSDLは、Web Service Description Language の略であり、Webサービスが提
供するサービスの詳細情報を記述するマークアップ言語のことである。
正解:イ
ソフトウェアの開発手法に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
 ア RAD は、ソフトウェア開発の工程を何段階かに分割し、前工程のアウトプットを次工程のインプットとしながら
   開発を進めていく手法である。
 イ スパイラルモデルは、既存のシステムに繰り返し修正を加え、ソフトウェアを改良していく開発手法である。
 ウ プロトタイピングは、“早く、安く、高品質”のシステム開発を目的とした短期システム開発手法であり、CASE ツールの活用などを取り入れている。
 エ ラウンドトリップは、オブジェクト指向開発において、分析と設計、プログラミングを何度か行き来しながらトライアンドエラーで完成させていく手法である。
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■解答■(出典:H14. ソフトウェア 問45)

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 エ ラウンドトリップは、オブジェクト指向開発において、分析と設計、プログラミングを何度か行き来しながらトライアンドエラーで完成させていく手法である。
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■解説■

                                                                                                                                          • -

 システム開発手法の特集に入っています。
 今日もシステム開発モデルに関する問題でした。選択肢を順に見ていきましょう。
> ア RAD は、ソフトウェア開発の工程を何段階かに分割し、前工程のアウトプットを次工程のインプットとしながら
>   開発を進めていく手法である。
   これは RAD ではなく、ウォータフォールモデルのことです。
   ウォータフォールモデル(water fall model) とは、システム開発をいくつかの工程(段階)に分け、上流工程から下流工程へ順番に開発を進めてゆく方法です。
     基本計画 → 外部設計 → 内部設計 →プログラム設計 → プログラム開発 → テスト
   というような一連の流れで、順に開発を進めていきます。
  滝(ウォータフォール)の水の流れのように、一気に進んでいくようなプロセスモデルなので、このように呼ばれます。
  各工程での生産物を明確にするために、工程ごとに文書としてまとめ、必ずレビューを行い、意識のずれを無くします。
   このモデルでは工程ごとに明確に区切るので、開発の管理がしやすく大規模開発に向いていますが、逆に前の工程に戻ることが難しいので仕様変更や基本計画での要件定義がしっかりできないないと、修正コスト(時間、費用)が大幅にかかってしまいます。
   ちなみに「基本計画」などの用語は試験で登場したことがある言葉です。
   別の言葉を使うこともありますが、おおまかな流れはこんなカンジです。
> イ スパイラルモデルは、既存のシステムに繰り返し修正を加え、ソフトウェアを改良していく開発手法である。
   これはスパイラルモデルではなく、成長モデルのことです。
   成長モデルとは、ウォータフォールモデルを改良した方法で要求仕様の変更のたびに、既存のシステムに繰り返し修正を加え、ソフトウェア開発工程を繰り返し行うモデルです。
スパイラルモデルは、開発するシステムを独立性の高い部分に分け、要求定義、設計、プログラミング、テストの開発工程を行います。
   一軒家に例えると、成長モデルは家を建てた後にリフォームするイメージで、スパイラルモデルは1階を先に作って、その後に2階を作るようなイメージになります。たぶん、そんな家の作り方はしないと思いますが(^^;;
   # 試験向けには、成長モデルは「ちょっとずつ継ぎ足す」
   # スパイラルモデルは「分割して合わせる」と覚えておくといいかも?
> ウ プロトタイピングは、“早く、安く、高品質”のシステム開発を目的とした短期システム開発手法であり、CASE ツールの活用などを取り入れている。
   これはプロトタイピングではなく、RAD のことですね。
   RAD(Rapid Application Development)とは、少人数による開発や開発ツールを活用することによって、短期間で一気に開発する手法です。
   開発ツールのわかりやすい例としては、VB(Visual Basic)ですね。ただ、最近は GUI の開発環境が豊富な言語も多いので、明確な定義は難しいかもしれません。
> エ ラウンドトリップは、オブジェクト指向開発において、分析と設計、プログラミングを何度か行き来しながらトライアンドエラーで完成させていく手法である。  これが正解です。
   ラウンドトリップ(round trip) とは「往復(旅行)する」とか周遊する」と言う意味です。
   野球用語としては、ホームランの意味もあるそうです。
   オブジェクト指向をベースにした開発の場合、カプセル化によって他のモジュールへの影響が小さくなるため、
   一連の流れに沿った開発ではなく、各段階にフィードバックしながらちょっとずつ修正していくことが可能です。
   よって、分析・設計・作成(プログラミング)という3つの過程を何度か行き来しながら、少しずつ完成させていく手法をラウンドトリップと言います。
第1問 コンピュータシステム(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−2-2-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW15-24
仮想記憶システムにおけるデマンドページングに関する記述として,適切なものはどれか。
ア 高速処理が求められるプログラムの実行に当たって,プログラム全体を前もって主記憶に読み込んでおく。
イ 最後に使用されてから一定時間内に使用されなかったページをページアウトして,主記憶を空けておく。
ウ プログラムの実行時に,主記憶に存在しないページが必要になった時点でそのぺージを主記憶に読み込む。
エ プログラムの実行に際して,必要となりそうなページの集合を前もってまとめて主記憶に読み込む。

解説:ア 仮想記憶システムでも、高速処理が求められるプログラムの実行に当たって、プログラム全体を前もって主記憶に読み込んでおくことは可能である。このような動作について、特に名前はついていない。
イ メモリーの未使用領域が一定の基準値以下となると、使用頻度の低いページをメモリーから追い出す動作のことを、ページスチールという。最後に使用されてから一定時間内に使用されなかったページをページアウトする、という当選択肢は、その一手法である。
ウ デマンドページングは、要求があった時点でページを主記憶装置に割り当てる方式である。主記憶装置に存在しないメモリページに対するアクセスが起こったときに、ページフォールトが発生し、主記憶装置にあるページのいず れかをページアウトし、アクセス要求があったページをページインする。
エ プリページングの説明である。当選択肢がいう「必要となりそうなページの集合」は、ワーキング・セットと呼ばれている。
正解:ウ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-4 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW18-S-38

最初にシステム全体の要求定義を行い,要求された機能を幾つかに分割して段階的にリリースするので,すべての機能がそろっていなくても,最初のリリースからシステムの動作を確認することができるプロセスモデルはどれか。
ア インクリメンタルモデル イ ウォータフォールモデル
ウ エボリューショナルモデル エ スパイラルモデル

解説:ア インクリメンタルモデルは、スパイラルモデルと同義で使われることが多い。本問は、選択肢エにスパイラルモデルがあり、その差が問われている。
   ポイントになるのは、問題文に書かれている“最初にシステム全体の要求定義を行い”である。インクリメンタルモデルは、要求定義だけは、最初に一括して行い、その後の工程は分割しながら、1つ1つ進めていく。
これに対し、スパイラルモデルは、要求定義も含めて、比較的独立性の高いいくつかの部分に分け、それぞれを進めていく。
ウォータフォールモデルは、システム開発を、上流工程から下流工程に向け
て順序よく進めていき、後戻りを前提としないプロセスモデルである。

ウ エボリューショナルモデルは、普通使われない用語である。筆者は知らないので、解説不能である。
エ スパイラルモデルは、システム全体を比較的独立性の高いいくつかの部分に分け、それぞれについて、ウォータフォールモデルを適用し、段階的に運用を開始し、全体を完成させるモデルである。
正解:ア
第6問 情報化と経営(AU向け)
分野−7-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:AU16-28
在庫と需要のペイオフ表が次のようになるとき,ミニマックス後悔(リグレット)原理に基づく最適在庫量は何個か。
┌───────┬───┬───┬───┬───┐
│在庫量\需要量│ 1 │ 2 │ 3 │ 4 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 1 │ 20 │ 20 │ 20 │ 20 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 2 │ 10 │ 40 │ 40 │ 40 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 3 │ 0 │ 30 │ 60 │ 60 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 4 │ −10 │ 20 │ 50 │ 80 │
└───────┴───┴───┴───┴───┘
ア 1 イ 2 ウ 3 エ 4

解説:ミニマックス後悔(リグレット)原理では、まず、リグレット表を作成す
る。リグレット表のリグレットは、次の計算式によって算定する。
〔計算式〕
リグレット=最善の行動案を取った場合の利益(最大利益)−実際に取った行動案の場合の利益
または
リグレット=実際に取った行動案の場合の費用−最善の行動案をとった場合の費用(最小費用)
これを本問に当てはめて計算すると、次のようになる。
┌───────┬───┬───┬───┬───┐
│在庫量\需要量│ 1 │ 2 │ 3 │ 4 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 1 │ 0 │ 20 │ 40 │ 60 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 2 │ 10 │ 0 │ 20 │ 40 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 3 │ 20 │ 10 │ 0 │ 20 │
├───────┼───┼───┼───┼───┤
│ 4 │ 30 │ 20 │ 10 │ 0 │
└───────┴───┴───┴───┴───┘ 例えば、需要量が2の場合、最大利益は在庫量2の時の40になる。需要量2の場合の在庫量3のリグレットは、40−30=10になる。
さて、上記の表の最大リグレットは、次のようになる。
(a) 在庫量1の場合---60(b) 在庫量2の場合---40(c) 在庫量3の場合---20(d) 在庫量4の場合---30
この最大リグレットの最も小さいものを選択するのが、ミニマックス後悔(リグレット)原理である。
最小になるのは、(c) 在庫量3の場合---20 であるから、在庫量3 が最適在庫量になる。
正解:ウ
第6問 情報化と経営(AU向け)
分野−7-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SD16-31
経営戦略の立案で用いられる分析技法の説明のうち,適切なものはどれか。
SWOT分析は,経営戦略を立てるために,自社の強みと弱み,競争環境の機会と脅威を分析する手法である。
イ 事業成功要因分析は,企業の財務諸表を基に,収益性及び安全性を分析する手法である。
ウ 市場分析とは,自社製品・サービスの市場での位置付けや評価を明らかにす
ることであり,苦情分析,故障分析,売上分析などがある。
エ プロダクトミックス分析は,自社製品の価格設定のために,市場での競争力を分析することである。

解説:ア SWOT 分析は、主にマーケティング戦略や企業戦略立案で使われる分析技法であり、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの軸から評価する。
(1)強み(Strength)と弱み(Weakness)これは、自社の内部要因の強みと弱みという意味であり、自社の判断で改
善や変更が可能なものと位置づけられる。
強み(Strength)の例---有力な特許を持っている。製造コストが安い。
弱み(Weakness)の例---借入金が多い。衰退期に入った製品が多い。
(2)機会(Opportunity)と脅威(Threat)
これは、外部環境要因の機会と脅威という意味であり、基本的に自社では変えることができないものと位置づけられる。
機会(Opportunity)---低金利時代である。景気が回復しつつある。
脅威(Threat)---円高で輸出は不利である。中国製品が低コストを武器にしている。
SWOT分析は、上記の4つを洗い出し、自社の強みをさらに伸ばし、弱みを減らす戦略を立案するために用いられる。
イ 事業成功要因分析は、事業戦略を達成するための重要な成功要因(はずしてはならないポイント)を絞り込むための分析である。企業の財務諸表を基に、収益性及び安全性を分析する手法ではなく、設定した事業戦略に関係する全要素の中から、成功要因を抽出していく。
ウ 市場分析は、自社の製品やサービスの市場での位置や評価を明らかにすることである。具体的には、需要分析、商圏分析、流通チャネル分析などである。
エ プロダクトミックスは、企業が販売している製品の構成である。例えば、(a)取り扱う製品の種類 (b)各製品のサイズ、色、型、価格などの品揃え(c)各製品の生産設備、販売経路 などの組合せである。これらの組合せが最適化されているかどうかを検討するのが、プロダクトミックス分析である。
自社製品の価格設定は、プロダクトミックス分析の結果に基づいて、次の 段階で検討すべき課題である。
正解:ア
第6問 情報化と経営(AU向け)
分野−7-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SU17-41
経営戦略に用いる CSF 分析の特徴はどれか。
ア 業界内の競争に影響する要因と,自社の強みを分析する方法である。
イ 競争環境の脅威と機会,企業の強み・弱みを分析する方法である。
ウ 成功するための重要な機能や特性を明らかにする分析方法である。
保有する事業の成長性と収益性を分析する方法である。

解説:ア この選択肢に対する特別な名称はない。
SWOT(Strength, Weakness, Opportunity, Threat)分析の説明である。
ウ CSF は、Critical Success Factor の略であり、直訳すれば、重要成功要因である。これは、その名のとおり、成功するために必要である決定的要因を探すための分析手法である。
事業を成功されるために何をすればよいかを明らかにしようとするものだと解釈すればよい。
エ この選択肢に対する特別な名称はない。
正解:ウ
第4問 データベース技術(SW,DB,SM,SV向け)
分野−5-1-3 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:DB16-08
分散処理システムを構築する際のネットワーク透過性に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア OSやアプリケーションの構成に影響を与えることなくシステムの規模を変更できることを,規模透過性という。
イ システムの信頼性や性能の向上のためにファイルの複製物をもつことを,性能透過性という。
ウ ネットワークに接続されている異なる種類の資源に対して,同一方法でアクセスできることを,並行透過性という。
エ ネットワークに接続されている資源に対して,その存在位置を意識することなくアクセスできることを,アクセス透過性という。

解説:ア 規模透過性とは、システム構成を変えることなく、システムの規模を柔軟に変更できることを言う。
レプリケーションの説明である。
ウ アクセス透過性の説明である。
エ 位置透過性の説明である。
正解:ア
第6問 情報化と経営(AU向け)
分野−7-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SD15-34
コアコンピタンスの説明として,適切なものはどれか。
ア 経営活動における基本精神や行動指針
イ 事業戦略の遂行によって達成すべき到達目標
ウ 自社を取り巻く環境に関するビジネス上の機会と脅威
エ 他社との差異化の源泉となる経営資源

解説:ア 社是、社訓、経営理念の説明である。
イ この選択肢の説明にふさわしい用語は特にない。強いて言うならば、戦略目標、ないしはビジネスゴールぐらいだろう。
SWOT 分析における機会(Opportunity)と脅威(Threat)の説明である。
コアコンピタンスとは、企業において核となるノウハウや強みのことである。不況が長引いている状況の中で、自社の強みを前面に押し出し、他社との差別化戦略を行う場合の有効な資源と言える。
正解:エ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−低 出典:SW17-S-40
構造化チャートに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ア GOTO を表現する方法をもたず,モジュール内の論理構造を表現するのに適した図式である。
イ システム分析・設計に用いられる図式であり,システムの状態の変化を記述 するのに適している。
ウ データの流れを表すのが容易な図式であるが,処理の手順を表しにくい。
エ モジュール構造図を示す図式目次と,各モジュールの機能を入力・処理・出力の形式で記述した図であり,構造化手法の特徴であるトップダウン設計に向いている。
解説:ア 構造化チャートは、GOTO 文を使用しないで、順次・選択・繰り返しの基本制御構造によって、プログラムやモジュール内の論理構造を表現する図である。HCP,PSD,SPD,PAD,YAC IIなどがある。
イ 状態遷移図の説明である。
ウ DFD(Data Flow Diagram)の説明である。
エ HIPO(Hierarchy plus Input Process Output)の説明である。
正解:ア
第3問 ネットワーク技術(SW,SM,ES,SV向け)
分野−4-1-2 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:NW16-32
PCM伝送方式によって音声をサンプリング(標本化)して8ビットのディジタルデータに変換し,圧縮処理しないで転送したところ,転送速度は64,000ビット/秒であった。このときサンプリング間隔は何マイクロ秒か。
ア 15.6 イ 46.8 ウ 125 エ 128
解説:パルス符号変調(PCM:Pulse Code Modulation)は、アナログ波形の音声や映像信号をディジタル化(パルス化)し、また逆に元のアナログ波形に戻す方式の一つである。アナログ波形のディジタル化は、(1)標本化 (2)量子化(3)符号化の3段階で行う。
(1)標本化は、アナログ波形を、その最高周波数の2倍の時間間隔でサンプリングする。この2倍以上の時間間隔でサンプリングすれば、元のアナログ波形を完全に再現できることがわかっている。これをシャノンの定理という。
(2)量子化は、サンプリングされた波形の高さ(振幅の大きさ)を数値化(整数化)することである。
(3)符号化は、量子化されたデータを、"0","1"に置き換えディジタル化することである。
本問の場合、次のように計算される。
(1)標本化
本問では、最高周波数は、問われていないので無視し、問われているサンプリング間隔を、X とすると、1秒間に必要なサンプリング回数は、サンプリング間隔の逆数である 1/X になる。
(2)量子化・符号化
サンプリングした1回の高さをそれぞれ8ビットで表し、64k ビット/秒で転送するので、(1/X) × 8 = 64,000 ビット になる。
式を整えると、X = 8 ÷ 64,000 = 125 マイクロ秒 になる。
正解:ウ
第5問 セキュリティと標準化(SW,DB,SM,ES,SV,AU向け)
分野−6-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:AU16-17
給与システムにおいて,情報セキュリティの要素の一つであるインテグリティの確保に該当するものはどれか。
ア 運用担当者が,給与システムの処理時間を短縮するためにシステム構成を変更する。
イ 給与明細表が,支給日までに確実に印刷される。
ウ 権限のない従業員が,給与データを書き換えることはできない。
エ 権限のない従業員が,給与データを読むことはできない。

解説:情報セキュリティの3要件として、Confidentiality(機密性)、Integrity(完全性)、Availability(可用性)の3つがある。この3要件を満たしているとセキュリティは確保されていると言える。
ア セキュリティとは直接の関係がないが、広く考えられば、Availability(可用性)に関する記述である。
イ Availability(可用性)に関する記述である。
ウ Integrity(完全性)に関する記述である。
エ Confidentiality(機密性)に関する記述である。
正解:ウ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW16-56
事象駆動(イベントドリブン)プログラムの開発に際して行う分析(事象応答分析)の説明として,適切なものはどれか。
ア 外界の事象に応じて,時間の流れとともにシステムが応答するという一連の 動作を分析するための方法である。
イ システムの改善案を検討する場合などに,ある事象について思いつく様々な 着想を視覚的なイメージ図にまとめ,参加者がこの図を基に別の視点に立った新しい発想を生み出すことを支援するための方法である。
ウ システムの機能を入力データ及び出力データの両面から分析するための技法
であり,四つの要素(データ,情報,機能及び条件)の相互関係を定義する。
エ システムの対象をモデル化する際に,実体と関連によって,その構造を分析するための方法である。
解説:ア 事象応答分析は、システムを事象発生とその応答という観点でとらえ、分析を行う技法である。
イ KJ 法の説明である。
ウ この分析方法には、特別な名称がない。一般的な機能分析の手法である。
エ E-R モデルの説明である。
正解:ア
第4問 データベース技術(SW,DB,SM,SV向け)
分野−5-1-3 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SD15-04
関係データベースを利用しているシステムの性能を改善したい。問題点とその解
決策に関する記述のうち,適切なものはどれか。
SQL 文を実行したところ,インデックスを利用できないアクセスパスによる
全件検索が発生したので,データベースの再編成を行った。
イ アクセスの集中によって I/O 待ち時間が増加したので,データベースを複数のディスクに分割した。
ウ ある特定の行だけにアクセスが集中していることが分かったので,インデックスの再設定を行った。
エ 長期間の運用で,更新,追加によってオーバフロー領域に配置されるデータ
が多くなってきたので,インデックスを追加した。
解説:ア インデックスを利用できないアクセスパスによる全件検索が発生し
たのであれば、インデックスを利用できるような設定をすればよい。
イ アクセスが特定の表に集中しているのであれば、それらの表を複数のディスクに分割して配置すれば、I/O 待ちは解消される。ただし、分割して配置したディスクが一つでも故障すれば、データベース全体が復旧できなくなる可能性が強まるので、バックアップを頻繁にとる、RAIDを採用するなどの工夫が必要になる。
ウ ある特定の列の絞込み検索が頻繁に発生している場合は、その列のインデックス設定を見直せばよい。特定の行だけにアクセスが集中している場合は、特定行の全部がディスクキャッシュに含まれるようにチューニングすればよい。
エ 長期間の運用で,更新,追加によってオーバフロー領域に配置されるデータが多くなった場合は、データベースの再編成を行う。これによって、オーバフロー領域に配置されるデータをゼロにする。
正解:イ
第6問 情報化と経営(AU向け)
分野−7-1-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:AU17-28
バランストスコアカードの説明として,適切なものはどれか。
環境分析を,強み,弱み,機会及び脅威の四つのカテゴリに分類し,企業に
とっての事業機会を導き出すマネジメント手法である。
イ 企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部プロセス及び学習と成長の四つの視点から検討し,アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。
ウ 製品を,導入期,成長期,成熟期及び衰退期の四つの段階に分類し,企業に
とっての最適な戦略を立案するマネジメント手法である。
エ ビジネスを,問題児,花形,金のなる木及び負け犬の四つのカテゴリに分類
し,経営資源配分のバランスをみるマネジメント手法である
解説:ア SWOT 分析の説明である。
バランススコアカード(BSC)は、戦略をアクションに落とし込むためのコンセプトである。BSCは、まず、企業のビジョンと戦略を明確にし、そこから重要 成功要因(CSF)を定義する。評価指標は戦略にとって重要なエリアでの目標設 定や業績評価を補助するものとして設定する。つまり、BSCは、企業のビジョンと戦略から導き出されたビジネスの最も重要な要素を反映する業績評価シス テムとも言える。
BSC は、次の4つの視点から企業活動を評価する。
(a) 財務の視点 (株主をいかに理解するか)
(b) 顧客の視点 (顧客をいかに理解するか)
(c) 業務の視点 (成功のためにはどのような業務に優れていなければならないか)
(d) 学習と成長の視点 (変化し、向上し続けていくためにはどうすればよいか)
具体的には、次の手順で進める。
(1) ビジョンの決定
(2) 戦略の決定
(3) 重要成功要因と視点の決定
(4) 評価指標の決定
(5) スコアカードの評価
(6) アクションプランの決定
(7) フォローアップ
ウ 製品ライフサイクル戦略の説明である。
PPM(Product Portfolio Management)の説明である。
正解:イ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−低 出典:NW15-14
ソフトウェア要求モデルに関する記述のうち,ペトリネットモデルの説明として適切なものはどれか。
ア 外界の事象をデータ構造として表現する,いわゆるデータモデリングのアプ
ローチをとる。その表現は,エンティティ,関連及び属性で構成される。
イ システムの機能を入力データから出力データヘの変換とみなすとともに,機
能を段階的詳細化に基づき階層的に分割していく。
ウ 対象となる問題領域に対して,プロセスではなくオブジェクトを用いて解決を図るというアプローチをとる。
エ 並行して進行する事象間の同期を表すことができ,その構造は2種類の節点をもつ有向2部グラフで表される。
解説:ア E-R モデルの説明である。
イ DFD を使った構造化分析技法の説明である。
オブジェクト指向分析の説明である。
ペトリネットモデルは、システムをトランジションとプレースによって表現し、トークンの動きとトランジションの発火によって並行動作の記述を可能としているモデルである。
正解:エ
第3問 ネットワーク技術(SW,SM,ES,SV向け)
分野−4-1-2 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:NW15-32
平均ビット誤り率が1×10^-5(10の-5乗)の回線を用いて,200,000バイトのデータを100バイトずつの電文に分けて送信する。送信電文のうち,誤りが発生する電文は,平均して幾つか。
ア 1 イ 2 ウ 16 エ 200
解説:次のように計算される。
(1) 送信する電文数
200,000 バイト ÷ 100 バイト = 2,000 個

(2) 1個の電文にビット誤りが発生する確率
100 バイト × 8 × (1×10^-5) = 0.008 = 0.8 %
(3) 誤りが発生する電文数
2,000 × 0.8 % = 16 個
正解:ウ
1問 コンピュータシステム(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−2-3-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SU15-03
ホットスタンバイ方式を実現するシステム構成方式はどれか。
ア デュアルシステム イ デュプレックスシステム
マルチプロセッサシステム エ ロードシェアシステム
解説:ア デュアルシステムとは、ハードウェアを二重にもち,同じデータを二つの処理システムで並列的に処理し,その結果を一定時間ごとに照合するものである。
イ デュプレックスシステムは、オンライン処理を行う本番系と,バッチ処理などを行いながら待機させる待機系システムを用意し,本番系に障害が発生した場合は,待機系にオンラインプログラムをロードし直した上でシステムを切り替え,オンライン処理を再起動する。
一方、ホットスタンバイ方式とは、待機系のシステムに本番系のオンライン処理プログラムをロードして待機させておき,本番系に障害が発生した場合は,待機系に即時切り替えて処理を続行する方式であり、待機系に即時に切り替えられる点がホットにスタンバイしていると言える。
したがって、デュプレックスシステムは、ホットスタンバイ方式を実現している。
マルチプロセッサシステムは、複数のプロセッサを装備しているシステムであり、タスクを複数のプロセッサで分担して処理できるので、処理性能が向上する。疎結合マルチプロセッサシステムと密結合マルチプロセッサシステムがある。
エ ロードシェアシステムは、CPU・主記憶装置・補助記憶装置が別々の2系統のシステムで構成され、仕事量やメッセージの種類によって、負荷分散装置が、処理を2系列のシステムのいずれかに振り分けるシステムである。
正解:イ
第5問 セキュリティと標準化(SW,DB,SM,ES,SV,AU向け)
分野−6-1-2 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SU17-32
セキュリティレビュー,リスク分析,セキュリティ対策の計画策定,セキュリティ
対策の実施のプロセスにおいて,リスク分析で得られる結果はどれか。
ア ぜい弱性の発見 イ セキュリティコントロールの組み込み
ウ セキュリティ仕様 エ 損失の大きさと発生頻度
解説:ア ぜい弱性の発見は、セキュリティレビューで得られる結果である。ただし、リスク分析のリスク識別で得られるとの考えも成り立つため、微妙 な選択肢になっている。
イ セキュリティコントロールの組み込みは、セキュリティ対策の実施によって得られる結果である。
ウ セキュリティ仕様は、セキュリティ対策の計画策定で得られる結果である。
エ リスク分析は、(a)リスク識別、(b)リスク評価(定量的リスク分析・定性 的リスク分析)の2段階から構成される。
損失の大きさと発生頻度は、後者のリスク評価によって得られる結果である。
正解:エ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:CM16-18
リアルタイム構造化分析技法に関する記述として,適切なものはどれか。
ア DFD を用いて,現行の業務をモデル化する。
イ E-R 図を用いて,管理すべきデータの構造を視覚的に表現する。
ウ オブジェクト図を用いて,業務処理の内容を表現する。
エ 変換図を用いて,制御とタイミングを表現する
解説:ア DFD は、販売管理システムのような事務システムに用いる構造化分析
技法である。リアルタイム構造化分析技法には用いない。
イ E-R 図は、データベースの概念モデルを表すのに用いられる。
ウ オブジェクト図は、クラスをインスタンス化した結果として生成されるオブジェクトの例を示した図である。
エ リアルタイム構造化分析技法は、システム内でのデータと制御の流れに焦点をあてたもので、DFD を使った構造化分析技法にリアルタイムの拡張機能を追加した技法である。制御系システムの分析に利用される。
正解:エ
[解説:ソフト開発向け]
 TCP/IP ネットワークでは,プロトコル階層はアプリケーション層,トランスポート層,インターネット層,ネットワークインタフェース層に分けられている。SNMP と同じ階層に属するものはどれか。
 ア FTP
 イ ICMP
 ウ RARP
 エ UDP
■キーワード■
■解答■
  ソフトウェア開発技術者午前平成18年秋問52
 ア FTP
> ア:アプリケーション層
> イ:インターネット層
> ウ:インターネット層
> エ:トランスポート層
> SNMPは、UDP/IP上で動作するプロトコルである。
>  SNMPネットワーク層
>  ア FTPTCP/IPネットワークでファイルを転送するときに使われるプロトコル
>  イ ICMP:IPのエラーメッセージや制御メッセージを転送するプロトコルTCP/IPで接続されたコンピュータやネットワーク機器間で、互いの状態を確認するために用いられる。ネットワーク診断プログラムpingが使う。
>  ウ RARPTCP/IPネットワークにおいて、Ethernet物理アドレス(MACアドレス)から
>    IPアドレスを求めるのに使われるプロトコル
>  エ UDP:インターネットで利用される標準プロトコル
SNMP(Simple Network Management Protocol):ネットワークを管理するためのプロトコル
>   TCP/IPネットワークでは、アプリケーション層に属する。
> FTP(File Transfer Protocol):ファイルを転送するときに使用されるプロトコル
>   TCP/IPネットワークでは、アプリケーション層に属する。
> ICMP(Internet Control Message Protocol):エラーの報告やネットワークの接続確認に使用される。所謂、"Ping"でTCP/IPネットワークでは、インターネット層に属する。
> RARP(Reverse Address Resolution Protocol):MACアドレスからIPアドレスを求めるプロトコルTCP/IPネットワークでは、インターネット層に属する。
> UDP(User Datagram Protocol):TCP/IPネットワークでは、トランスポート層に属する 。
> 以上により、正解は「ア」となる。(出典無し。)
> TCP/IP階層モデル   主なプロトコル
> アプリケーション層 HTTP,FTP,SNMP,DNS, DHCP, SMTP,POP, Telnet,...
> トランスポート層  TCP, UDP
> インターネット層  IP
> ネットワークインタフェース層 IEEE802.3,ATM,FrameRelay,IEEE802.11, ...
[解説:初級シスアド向け]
プログラムの実行において,個々のプログラムを逐次起動して実行する方式と比べたとき,複数のプログラムを同時に起動しておき,入出力要求などの発生を契機にプログラムを切り替えながら実行させる方式の特徴として,適切なものはどれか。
    ┌────────────┬────────────┐
    │一定時間内に実行できる │個々のプログラムの   │
    │プログラムの数     │開始から終了までの時間 │
 ┌──┼────────────┼────────────┤
 │ア │多い          │長い          │
 ├──┼────────────┼────────────┤
 │イ │多い          │短い          │
 ├──┼────────────┼────────────┤
 │ウ │少ない         │長い          │
 ├──┼────────────┼────────────┤
 │エ │少ない         │短い          │
 └──┴────────────┴────────────┘
キーワード■ マルチタスク,マルチプログラミング
■解答■
  初級システムアドミニストレータ午前平成18年春問06
    ┌────────────┬────────────┐
    │一定時間内に実行できる │個々のプログラムの   │
    │プログラムの数     │開始から終了までの時間 │
 ┌──┼────────────┼────────────┤
 │ア │多い          │長い          │
 └──┴────────────┴────────────┘
> 複数のプログラムを同時に起動して実行できる方式では、一度に1つのプログラムを順に実行する場合に比べて、一定時間内に実行できるプログラムは複数になります。ただしプログラムを切り替えながら実行するため、個々のプログラムでは待ち時間が生じ、開始から終了までの時間は長くなります。
> 複数のプログラムを同時に起動して実行できる方式では、一度に1つのプログラムを順に実行する場合に比べて、一定時間内に実行できるプログラムは複数。ただしプログラムを切り替えながら実行するため、個々のプログラムでは待ち時間が生じ、開始 から終了までの時間は長くなる。
[解説:ソフト開発向け]
 サブネットマスクが 255.255.252.0のとき,IP アドレス 172.30.123.45 のホストが属するサブネットワークのアドレスはどれか。
 ア 172.30.3.0
 イ 172.30.120.0
 ウ 172.30.123.0
 エ 172.30.252.0
 ■キーワード■ サブネットマスク
 ■解答■
  ソフトウェア開発技術者午前平成18年秋問53
  情報セキュリティアドミニストレータ午前平成18年秋問16
 イ 172.30.120.0
> IPアドレス :10110000.00011110.01111011.00101101
> サブネットマスク:11111111.11111111.11111100.00000000 桁を合わせて比較すると、サブネットマスクが"0"であるところがホストアドレスだか ら、 このネットワークのネットワークアドレスは、 10110000.00011110.01111000.00000000だから、172.30.120.0となる。 したがって、答えは「イ」である。
> IP アドレス 10101100.00011110.01111011.00101101
> AND) サブネットマスク 11111111.11111111.11111100.00000000
> ----------------------------------------------------------
> 10101100.00011110.01111000.00000000
> 172. 30. 120.
[解説:基本情報向け]
 TCP/IP のネットワーク 192.168.31.0 をサブネットマスク 255.255.255.248のサブネットに分割する。このネットワーク全体では最大幾つのホストアドレスを割り当てることができるのか。
 ア 192
 イ 224
 ウ 240
 エ 254
■解答■
  基本情報技術者午前平成18年秋問52
 ア 192
> 248 は 2 進数で 11111000 なので,サブネットマスクの下位 8 ビットは11111000 になる。この 11111 に対応する上位 5 ビットの部分がサブネットワークのネットワーク部として使用され,000 に対応する下位 3 ビット の部分がホストアドレスとして使われる。
> したがって,サブネットワーク数は 25=32 個で,ホスト部がすべて 1,またはすべて 0 のアドレスは使用できないので,各サブネットワーク内の最大ホスト数は 23−2=6 台になる。
第1問 コンピュータシステム(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−2-3-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SM17-05
2階層型のクライアントサーバ方式の業務システムを,ストアドプロシージャを使って書き直す場合,最も期待できる効果はどれか。
ア クライアントとサーバ間の通信回数が減少する。
イ サーバのCPU負荷が減少する。
ウ サーバのディスクアクセスの回数が減少する。
エ データベースヘの,より複雑なアクセスが可能となる。
解説:ア ストアドプロシージャは、プロシージャ(手続きを実行するプログラム 部分)を、サーバに事前に登録する仕組みである。クライアントは、このプロシージャを起動し、サーバがそれを実行して、結果のみをクライアントに返す。 従って、最適化された共通のアクセス手法をサーバに登録し、クライアント のアプリケーションに提供することができる。
ストアドプロシージャは、データの抽出処理をサーバ側で実行し、結果のみをクライアントに返すため、データの抽出処理をクライアント側で実行する場合と比較して、クライアントとサーバ間の通信回数が減少する。
イ サーバのCPU負荷は、増加する。
ウ サーバのディスクアクセスの回数は、増加することが多い。
エ データベースヘの、より複雑なアクセスが可能となることはない。ストアド
プロシージャは、他の方法より複雑なアクセスを可能にするものではない。
正解:ア
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SM18-17
UMLをDFD又はE-R図と対比した記述のうち,適切なものはどれか。
UML上ではデータの関係を記述できないので,E-R図を併用する必要がある。
UMLではデータの流れを記述できないので,DFDを併用する必要がある。
UMLにおけるコラボレーション図(協調図)やコンポーネント図がDFDに相当する。
UMLにおける静的な構造を示すクラス図が,E-R図に相当する。
解説:ア UML上では、クラス図やオブジェクト図を書けば、データの関係を記述できる。
UMLでは、シーケンス図やコラボレーション図を書けば、データの流れを記述できる。
UMLにおけるコラボレーション図(協調図)は、オブジェクト間の関係とデータの流れを表現し、DFDに相当する。
   しかし、コンポーネント図は、ソフトウェアのコンポーネント間の依存関係を表現するものであり、DFDに相当しない。DFDは、データの流れを示す図である。
UMLにおける静的な構造を示すクラス図は、クラス間の関係を、汎化や集約なに分類し、システムの静的な構造を表す図である。クラス図は、E-R図を元にして考え出されたものなので、よく似ている。
正解:エ
第5問 セキュリティと標準化(SW,DB,SM,ES,SV,AU向け)
分野−6-1-2 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW17-A-78
リスクマネジメントの実施内容を説明したものはどれか。
ア 将来の損失発生の危険性は不確実なものであり,対策費の予算ではなく損失額を見積もる。
イ 投機的リスクとは経営主体の管理外で発生するリスクなので,内在するリスクは管理対象外とする。
リスクファイナンスでは,リスク分析,リスクコントロールなどのリスクマネジメントにかかる一切の費用の手当をする。
エ リスク分析では純粋リスクにとどめず,投機的リスクも対象にする。
解説:ア 将来の損失発生の危険性は不確実なものである。費用対効果を検討する場合、対策費用と、その対策を実施しても残存する損失の推定額の合計を算定する。
イ 投機的リスクとは、利益と損失の両方を生じる可能性があるリスクであり、 株式投資がその典型例である。新商品開発も、投機的リスクを含んでおり、経営主体の管理外で発生するリスクとは言い切れない。
リスクファイナンスは、リスクを受容した上で、リスク発生時の財務面での 転嫁を行うものである。したがって、リスク分析,リスクコントロールなどのリスクマネジメントにかかる一切の費用の手当をするのではなく、リスク発生時の損害額と復旧費用を手当てするものである。
エ 情報セキュリティにおけるリスク分析では、純粋リスク(損失のみを発生ささせる可能性があるリスク)のみを対象とする。情報セキュリティに限定せず、広い意味でのリスク分析では、純粋リスクにとどめず、投機的リスク(利益と損失の両方を生じる可能性があるリスク)も対象にする。本問をよく読んでみると、情報セキュリティに限定した言葉遣いをしてお らず、一般的なリスク分析の問題だと解釈して解答しなければならない。
正解:エ
第2問 システムの開発と運用(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−3-1-5 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW17-A-41
UMLで使われる図のうち,システムの構成要素とそれらの静的な相互関係を表現するものはどれか。
ア クラス図 イ シーケンス図
ウ ステートチャート図 エ ユースケース
解説:ア UMLは、Unified Modeling Languageの略であり、オブジェクト指向のソフトウェア開発における仕様書・設計書の表記方法の一つである。オブジェクト指向のソフトウェア開発における仕様書・設計書表記方法の事実上の標準となっている。
UMLは、9種類の図を用いて、システムを表現する。クラス図は、その一つで あり、様々な種類のクラスとそれらのクラス間の関係(リレーションシップ)を記述する図である。
クラス図が“静的構造図”と言われる理由は、動的と対比されており、シ ステムの動き方を示す部分がないからである。
UMLが用いる9種類の図の名前は、次のとおりである。
機能モデル
(1)ユースケース
静的モデル
(2)クラス図
(3)オブジェクト図
動的モデル
(4)シーケンス図
(5)アクティビティ図
(6)コラボレーション図
(7)ステートチャート図
実装モデル
(8)コンポーネント
(9)展開図
イ シーケンス図は、オブジェクト間のメッセージのやりとりを時間の流れに従っ記述した図である。
ウ ステートチャート図は、オブジェクトの状態遷移を示す図である。状態遷移を
引き起こすイベントと状態遷移が発生した時のアクションとの関係を明記する。
ユースケース図は、分析フェーズで使用され、システムが提供する機能の概略を記述する図である。
正解:ア
第3問 ネットワーク技術(SW,SM,ES,SV向け)
分野−4-1-2 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SW14-65
ATM 交換機に関する記述として,適切なものはどれか。
ア 事業所などの限られた範囲の構内に設置された内線電話機相互間の接続や,
加入者電話回線と内線電話機との接続に用いる構内交換機の総称である。
イ データをセルと呼ばれる固定長のブロックに分割し,各セルにあて先情報を含むヘッダを付加することによって,種々のデータを統一的に扱う交換機である。
ウ データをブロック化された単位に区切って転送する蓄積型の交換機である。交換処理はソフトウェア処理で実現されるので,伝送速度は数十k ビット/秒程度までである。
エ フレームと呼ばれる単位に区切られたデータを交換する。交換機では伝送エラーに対する再送を行わないので,ネットワーク内の処理を高速化すること ができる。
解説:ア PBX(Private Branch eXchange:構内交換機)の説明である。
イ ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)とは、53バイトのセル(5バイトのヘッダ、48バイトのペイロード) により、音声・映像・データなどの種々のトラフィックを同時に伝送する。転送するデータがあるときだけセルを送信するので、非同期転送と言われる。
ウ パケット交換機の説明である。
エ フレームリレー交換機の説明である。
正解:イ
第4問 データベース技術(DB向け)
分野−5-1-1 技術レベル−III 出題頻度−中 出典:DB18-29
次の概念データモデルを関係データベース上に実装することにし,実装レベルの
データモデルを作成した。適切な多重度が指定されているものはどれか。ここで,
データモデルの記法にUMLのクラス図を用いる。
┌────┐0..5 0..*┌────┐
概念データモデル │ 会社 ├──────┤ 人 │
└────┘ 雇用する └────┘
ア ┌────┐0..5 1┌────┐1 0..*┌────┐
│ 会社 ├──────┤雇用履歴├──────┤ 人 │
└────┘ └────┘ └────┘
イ ┌────┐0..* 1┌────┐1 0..5┌────┐
│ 会社 ├──────┤雇用履歴├──────┤ 人 │
└────┘ └────┘ └────┘
ウ ┌────┐1 0..5┌────┐0..* 1┌────┐
│ 会社 ├──────┤雇用履歴├──────┤ 人 │
└────┘ └────┘ └────┘
エ ┌────┐1 0..*┌────┐0..5 1┌────┐
│ 会社 ├──────┤雇用履歴├──────┤ 人 │
└────┘ └────┘ └────┘
解説:問題文に示されている概念データモデルを見ると、人は会社に対し、0..5の多重度で関係している。人は転職を、5 回までしかしないという意味になる。また、会社は人に対し、0..n の多重度で関係している。会社は、無限大の人を雇用するという意味になる。
0..5, 0..* の 0 を無視すれば、人と会社は、多対多で関係している。そこで、雇用履歴というリレーションシップを、人と会社の間に挟み、1対多と多対1の関係に分解する。従って、正解は、選択肢ウとエに絞られる。
人は、5 回までしか転職しないモデルなので、人と雇用履歴とは、1対 0..5 で関係することなる。従って、正解は、選択肢エになる。
正解:エ
[解説:セキュリティ・ネットワーク向け]
 図は,0SPF を使用するルータ a 〜 i のネットワーク構成を示す。拠点 1 と拠点 3 の間の通信は WAN1 を,拠点 2 と拠点 3 の間の通信は WAN2 を通過するようにしたい。x と y に設定するコストとして適切な組合せはどれか。ここで,
図中の数字は OSPF コストを示す。
 ┌───┐ 30 100 40
 │拠点 1├─(a)────(b)─────(e)────(f)
 └───┘ \40 / WAN1 \30 / \10
  \ / \ / \ ┌───┐
  × × (i)─┤拠点 3│
  50/ \ x/ \ / └───┘
 ┌───┐ / \   WAN2  / \ /10
 │拠点 2├─(c)────(d)─────(g)────(h)
 └───┘ 40 100 y
   ┌───┬───┐
   │  x │  y │
┌──┼───┼───┤
│ ア │ 20 │ 20 │
├──┼───┼───┤
│ イ │ 30 │ 30 │
├──┼───┼───┤
│ ウ │ 40 │ 40 │
├──┼───┼───┤
│ エ │ 50 │ 50 │
└──┴───┴───┘
■キーワード■ 計算問題:OSPF
■解答■
  テクニカルエンジニア(ネットワーク)午前平成18年問23
   ┌───┬───┐
   │  x │  y │
┌──┼───┼───┤
│ イ │ 30 │ 30 │
└──┴───┴───┘
> 拠点 1 と拠点 3 の間の通信で WAN1 を通過する際のコストは30+100+30+10=170
> 拠点 1 と拠点 3 の間の通信で WAN2 を通過する際のコストは 40+100+x+10=x+150
> 17020
> 拠点 2 と拠点 3 の間の通信で WAN1 を通過する際のコストは 50+100+30+10=190
> 拠点 2 と拠点 3 の間の通信で WAN2 を通過する際のコストは40+100+x+10=x+150
> x+150<190 より x<40
> 20 OSPF … Open Shortest Path Firstパケットを送信する際の最適なルートを決定するための経路制御プロトコルの1つ。総経路の料金を考慮して、最適経路を決定する。
[解説:上級シスアド向け]
 ある銀行では,オンラインの勘定系システム,情報系システム及びバッチシス
テムを3台のコンピュータに分担させ,稼働状態によって表のように運用している。
 ┌───────────┬───────────┐
 │コンピュータの稼動状態│運用するシステム   │
 ├───────────┼───────────┤
 │3 台すべて稼動    │勘定系,情報系,バッチ│
 ├───────────┼───────────┤
 │2 台稼働,1 台故障  │勘定系,情報系    │
 ├───────────┼───────────┤
 │1 台稼働,2 台故障  │勘定系        │
 └───────────┴───────────┘
 3 台のコンピュータの稼働率がいずれも A であるとき,情報系システムの稼働率
を表す式はどれか。ここで,システムの切替えなどに要する時間は無視できるものとする。
 ア 1−(1−A)^3
 イ 1−A^3
 ウ A^3 + A^2(1−A)
 エ A^3 + 3A^2(1−A)
■キーワード■ 計算問題:稼働率
■解答■
  上級システムアドミニストレータ午前平成18年問06
  AN/PM/AE共通午前平成18年問06
 エ A^3 + 3A^2(1−A)
> ア:少なくとも 1 台が稼動する確率→勘定系の稼働率
> イ:1 台以上が故障する確率
> エ:3 台すべて稼動または特定の 1 台のみが故障する確率
[解説:テクニカル(エンベデッド)向け]
 仮想記憶方式において,仮想アドレスと物理アドレスとを対応付けるアドレス
変換機能に付加情報を与えることで,実現が容易になるものはどれか。
 ア オーバーレイ
 イ 記憶保護
 ウ メモリインタリーブ
 エ メモリコンパクション
■キーワード■ 記憶保護
■解答■
  テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)午前平成17年問23
 イ 記憶保護
> ア オーバレイは仮想記憶方式と関係ない。
> ウ メモリインタリーブはメモリを複数のバンクに分割してパラレルに
>   読み書きできることをいうため,仮想記憶方式と関係ない。
> エ フラグメンテーションが発生しているメモリの空き領域を集約して
>   連続した空き領域を増やすことであり,仮想記憶方式と関係ない。
[解説:データベース向け]
 オブジェクト指向において図のような階層のクラスを構成する場合,クラス間の関係の説明として,適切なものはどれか。
            ┌────┐
            │自動車 │
            └────┘
              △
              │
  ┌─────┬─────┼─────┬─-----------
  │     │     │     │
┌─┴──┐┌─┴──┐┌─┴──┐┌─┴──┐
│ バス ││トラック││セダン ││ バン │
└────┘└────┘└────┘└────┘
 ア "バス","トラック"などのクラスが"自動車"の定義を引き継ぐことを,インスタンスという。
 イ "バス","トラック"などのクラスの共通部分を抽出して,"自動車"のクラスとして定義することを,汎化という。
 ウ "バス","トラック"などのクラスは,"自動車"のクラスに対して,オブジェクトという。
 エ "バス","トラック"などのそれぞれのクラスの違いを"自動車"のクラスとして定義することを,特化という。
■キーワード■ 継承
■解答■
  システム監査技術者午前平成18年問07
  テクニカルエンジニア(データベース)午前平成18年問18
 イ "バス","トラック"などのクラスの共通部分を抽出して,"自動車"のクラスとして定義することを,汎化という。
>ア:「インスタンス」ではなく、「インヘリタンス」
>ウ:おそらく「インスタンス」のこと???
>エ:『バス・トラック』と『自動車』の記述が逆なんではないかと思う
> ア:× 継承
> イ:○
> ウ:× サブクラス
> エ:× 違いではなく,共通部分
[解説:セキュリティ・ネットワーク向け]
 図は,組織内の TCP/IP ネットワークにあるクライアントが,プロキシサーバ,ルータ,インターネットを経由して組織外の Web サーバを利用するときの経路を示している。この通信の TCP コネクションが設定される場所はどれか。
:‥‥‥‥‥‥‥‥‥:
:┌───┐■   :  ■
:│クライ│┃   :  ┃
:│アント├■   :  ┃ ┌───┐ /───────\ ┌───┐
:└───┘┃   :  ■─┤ルータ├─│インターネット├─┤Web  │
:     ┃┌────┐┃ └───┘ \───────/ │サーバ│
:     ┃│プロキシ│┃                 └───┘
:     ■┤サーバ ├■
:     ┃└────┘┃
:     ■   :  ┃
:‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥  ■
 組織内ネットワーク
 ア クライアントと Web サーバの間,クライアントとプロキシサーバの間
 イ クライアントとプロキシサーバの間,プロキシサーバと Web サーバの間
 ウ クライアントとプロキシサーバの間,プロキシサーバとルータの間,ルータと Web サーバの間
 エ クライアントとルータの間,ルータと Web サーバの間
■キーワード■ プロキシサーバ
■解答■
  テクニカルエンジニア(ネットワーク)午前平成18年問24
  テクニカルエンジニア(エンベデッドシステム)午前平成17年問40
  テクニカルエンジニア(システム管理)午前平成17年問31
  ソフトウェア開発技術者午前平成17年春問51
 イ クライアントとプロキシサーバの間,プロキシサーバと Web サーバの間
>  TCPコネクションはレイヤ4で張られますよね。ルータはレイヤ3まで制御する機械なので、ルータがTCPコネクションを張ることはありません(WWWアクセスに関しては)。プロキシサーバが間に入ると、このサーバがWebアクセスの起点となります。プロキシサーバが無い場合は、クライアントからWWWサーバまでの1本のコネクションが張られるのが、プロキシサーバが入ると2本になります。
第1問 コンピュータシステム(SW,DB,SM,AU,ES,SV向け)
分野−2-3-1 技術レベル−II 出題頻度−中 出典:SU16-04
垂直分散システムの処理形態を説明したものはどれか。
ア 一連の処理を複数の階層に分割し,その階層に対応するシステムが分散して処理を行う。
イ 同じアプリケーションを複数のコンピュータで実行することによって,それぞれのコンピュータにかかる負荷を分散する。
ウ 端末からネットワークを経由して遠隔地のホストコンピュータに接続し,ホスト側で一括したデータ処理を行う。
エ ファイルサーバ,プリントサーバなどを用意して,ネットワーク上のクライアントからこれらを共同で使用できるようにする。
解説:ア 垂直分散システムの具体例の1つは、クライアントサーバシステムである。
イ 水平負荷分散方式の説明である。
ウ ホスト集中処理方式の説明である。ただし、ホストと端末で一連の処理を分割し、その階層に対応するシステムが分散して処理しているので、垂直分散システムとも言える。消去法で×になる。
エ 水平機能分散方式の説明である。
正解:ア
[解説:データベース向け]次のアローダイアグラムで表される作業 A 〜 H を見直したところ,作業 Dだけが短縮可能であり,その所要日数を 6 日間にできることがわかった。業務全体の所要日数は何日間短縮できるか。ここで,矢印に示す数字は各作業の所要日数を表す。
E
 →○───→○
B/ ↑ 5 : \G
   A    /3 │ : 3 \
○────→○ D│10 :   →○
5 \C │ : H/
5\ │ F ↓/6
→○───→○
12
----→:ダミー作業
 ア 1
 イ 2
 ウ 3
 エ 4
■キーワード■ 図問題:クリティカルパス
■解答■
  テクニカルエンジニア(システム管理)午前平成18年問19
  テクニカルエンジニア(データベース)午前平成18年問19
  ソフトウェア開発技術者午前平成18年春問47
  テクニカルエンジニア(エンベデッド)午前平成18年問40
  システム監査技術者午前平成18年問08
 ウ 3
> AAAAABBB ____4日短縮
> CCCCCDDDDDD EEEEEGGG
> FFFFFFFFFFFF HHHHHH
> ^^^Eが短縮した分短縮できる部分
> 短縮前の所要日数:5(A)+5(C)+10(D)+5(E)+6(H)=31
> 短縮後の所要日数:5(A)+5(C)+12(F) +6(H)=28
作業を改善する前のクリティカルパスは、A→C→D→E→ダミー→Hの31日。作業