南京事件とは

昨日朝日・朝刊3面 
あしたを考える
の見出しです。

発生から70年  南京事件とは

3面は社説を除いて全てこの特集記事でした。


私は今までに、今回の記事以外で、南京事件の事実について出来るだけ正確にと言うことで検証した文章読んだ記憶がありません。
気にはなっていましたが、様々な主張が入り乱れていて、どの説もキチンと読む気がしなかった。
それが本音です。
新聞に出ていなければ未だに読んでいないと思います。
南京事件無かった。
そう主張する方たちもいらっしゃいますね。
この主張をされている方たちの、その主張を展開する本(本のタイトル忘れました)立ち読みしたことあります。
その本の中で、南京事件の時に撮られていた、かなり残虐な写真の事実性に付いて否定している部分も読みました。
それでもやっぱり、
私は南京事件はあった。
そう思っています。
でも中国側が、南京事件について、問題にするたびに日本軍の取った行動は問題あるにせよ、いい気持ちはしません。
何時までも問題にしていたら日中関係がそこから先に進まないのではないか?
とか、
日本は謝罪していないのか?
もしくは、
謝罪の仕方が足りないのか?
とか、
中国はもっと賠償金が欲しいのだろうか?
そんなことも思います。
南京事件が無かった、
と日本人の方が言っても、
そりゃ違うだろう。
そう思います。
でも、南京事件の悲惨さを中国側から言われると、
少し被害を過大に主張しているのではないか?
そう思います。
視点が一定の場所に収まることができません。


今回の朝日の記事は、南京事件はなかったと主張する方々にとっては否定したくなるような内容かもしれません。
でも、昨日の記事は読んで良かった。
事実はこうだったのだろう。
そう思えるものでした。
南京事件での犠牲者数が、限りなく0に近い〜30万人以上というものまで、様々な説があります。
何でそんなに犠牲者数に差が出るのか?
の解説も出ていました。
南京事件としてとらえる、期間や、場所のとりかたの差が出ているようです。
さらに、

日本軍は終戦時、部隊の作戦行動を記録した戦闘詳報や陣中日誌などを大量に焼却処分しため、南京戦の全容は判明していない。

とういことで、日本軍の公式見解が無い。
そういう問題もあります。
でも、自分にとって有利な証拠であれば残しておいた方が良いと判断するのではないか?
そう思います。
末端の兵隊さんはそういった知識はなかったのかもしれませんが、
上層部の人間は、その後裁判があることぐらいわかっているはずです。
(そういったこともわからない人たちが指揮をとっていたのでしょうか?それとも「末端の兵隊さんたちが勝手にやってしまった」そう言い張るのでしょうか?)
上層部の人たちが、自らの保身のため、証拠の隠滅をして、
「残虐な行為の隠蔽を図った」
そんな気がします。
そういう、責任者の証拠を隠滅してまで、自らの責任を逃れる姿勢っていまだに見かけますね。

日中の研究者が24日から事件に関するシンポジウムを開く。

とのことです。
論争を恐れることなく、お互いの主張の食い違いを明らかにして、
そこから事実を究明して欲しいものです。
冷静に判断が出来ない場合、日中以外の第3者の国の方々に判断を委ねても良いかもしれません。
最終的な結論も大事ですが、結論に至る過程での相互理解が何より大切だと思います。
事件から70年とあるように、参加者は全員70歳以下の可能性もあります。
80歳前後でないと、たとえ当事者であっても体験を証言することは難しいでしょう。
結論を急いで出す必要はありませんが、のんびりしている時間的余裕も無いですね。
こうした、
論争→相互理解。
の元に成り立った南京事件の結論を、どのような立場から出た結論であろうとも、
私は受け入れます。