戦うユーロ

昨日朝日・朝刊1面左上、以下の見出しあります。

欧州中央銀 利上げ
ドル安・原油高進行か

経済面(手元の新聞で11面)にも関連記事あって、以下の見出しあります。

インフレ抑制へ転換
賃上げ波及、警戒


欧州中銀利上げ


日米、現状維持か

asahi.comから記事引用します。
http://www.asahi.com/business/update/0703/TKY200807030456.html?ref=any

欧州中央銀が利上げ インフレたたきで先陣、円安加速か

 【フランクフルト=尾形聡彦】欧州中央銀行(ECB)は3日の理事会で、年4.0%の政策金利を0.25%幅引き上げることを全会一致で決めた。9日から実施する。利上げは昨年6月以来13カ月ぶり。インフレ警戒から、主要中央銀行の先陣を切って金融引き締めに転じた。

 ECBが利上げに踏み切ったことで、米国(2%)、日本(0.5%)の政策金利との差が拡大した。すでにユーロは米ドルや円に対し、史上最高値に近い状態で、今後、ドル安や円安がさらに進む可能性もある。

 サブプライム問題の影響から脱しきれない米国では、早期の利上げは難しいと見られる。ドル安はさらなる原油価格の上昇につながりかねず、インフレへの懸念が強まりそうだ。日本でも物価は上昇基調にある一方、景気の先行き不安から利上げは難しい。原油高騰など共通する課題に向き合いながらも、日米欧の金融当局の足並みは乱れた。

 ユーロ圏内では昨年夏以降、サブプライム問題に端を発して金融市場が混乱し、景気の減速感が広がる一方、原油、食糧の高騰で物価が上昇。ECBは両にらみの姿勢で金利を据え置いてきた。

 だが、6月の消費者物価指数は前年同月比で4.0%(速報値)上昇し、97年1月に統計をとり始めてから最高になり、ECBはインフレ抑制を重視した。ただ、来月以降について、トリシェ総裁は「今回の決定が物価を安定させる目的に資するだろう」と述べ、利上げの継続は示唆しなかった。


この時期に金利を上げるとは、ユーロ戦いますね。
日本は景気がドッタラ・コッタラで金利の上昇考えにくいです。
でも、平成に入ってから長期間の好景気だったはずなのですが、実感はどうです?
以前も、書いていますが、景気良い・悪い同じ業種でも各企業や個人で差が出ています。
ですから、国の景気対策や、補助金をあてにしているようでは難しい状況だと思います。
自分自身で、切り開いていく創意工夫が、各企業や個人に要求されている。
今はそういう時代なのだと思います。
それでも、国はできもしない景気対策を行おうとして無駄に税金を使っているような気がします。
ユーロ、私は賞賛したい。
景気より、インフレの抑制を選択しました。
インフレ、例えば大幅に進むと今の日本の場合、溜まった国債一気に返すことも可能です。
でも、私たち一般人は、可処分所得が減ります。
今の値上げラシュがもっと上げ幅が大きくなって襲ってくるわけですから、
1,000円で買えるものが減るわけです。
私はバイク乗りでガソリン入れていますが、
今では1,000円でバイクといえども満タンにはなりません。
以前は1,000円で満タンにしておつりもらっていました。
例えば景気回復して収入増えても、それ以上に物価が上がれば、生活は少しも楽になりません。
インフレの抑制、
これ大切な中央銀行の役割りだと思います。
ユーロはそれを明確に出しました。
金利も高いし、安定しているユーロ外貨預金にはヤッパリいいと思います。
でもすでにかなり高くなっているので、いまさらな感じはしますね。
原油などの資源や、食料の価格上昇を為替の段階である程度抑えてしまうことは、そこで生活している人間にとっては良いことだと思います。


で、昨日の朝刊1面のこの記事の下に、もう1つ気になる経済の記事出ていました。

年金運用損5.8兆円昨年度過去最大

asahi.com引用しておきます。
http://www.asahi.com/business/update/0703/TKY200807030497.html?ref=any

年金運用損、過去最悪の5.8兆円 昨年度世界的株安で
厚生年金と国民年金の積立金の07年度の運用損が過去最悪の5.8兆円だったことが3日、明らかになった。運用利回りはマイナス6.4%で過去2番目の低さ。米国の低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題に端を発する世界的株安が、公的年金の財政にまで波及した。

 積立金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政法人が4日にも公表する。公的年金の運用を巡っては、経済財政諮問会議の民間議員や自民党のプロジェクトチームが、民間の投資専門家を登用してより高い収益を目指すことを提案している。だが、運用成績の悪化を受け「より安全度の高い運用を」という慎重論も出てきそうだ。

 積立金は01年度から本格的な市場運用が始まり、07年度は積立金約150兆円のうち91.3兆円を運用した。リスクを下げるために分散投資しており、内訳は国内債券56.9兆円、国内株式13.8兆円、外国債券9.7兆円、外国株式10.9兆円。株式市場でも市場平均並みの収益を目指す堅実な運用を基本とする。

 07年度の市場の動きを示す基準指標(ベンチマーク)は、日本の株式市場は約3割のマイナスで、外国株式も円高の影響もあってマイナス17%だった。国内債券は3.4%のプラスだったが、同法人は「02年度のITバブル崩壊時に匹敵する国内・外国株式の大幅なマイナスを補いきれなかった」としている。マイナス6.4%の運用利回りは、02年度のマイナス8.46%に次ぐ低さだ。

 同法人によれば、運用資産に占める株式の比率が公的年金よりも高い民間の企業年金の07年度運用実績はマイナス9.7%、大手生保各社の団体年金も13〜16%のマイナスとなっている。

 一方で、積立金運用の累積収益は7.4兆円とプラスを維持。年金財政に大きな影響を与える運用利回りと賃金上昇率の差(実質運用利回り)も、01年度以降の平均では2.66%と目標の1.1%を上回っており、同法人は「当面の年金財政への影響は限定的」としている。だが、運用環境の悪化が長期間続けば、将来の年金の給付水準低下につながる可能性もある。(高橋福子、太田啓之)


イヤ〜凄い事実。

厚生年金と国民年金の積立金の07年度の運用損が過去最悪の5.8兆円だったことが3日、明らかになった。運用利回りはマイナス6.4%で過去2番目の低さ。

何にもしないでいたら、5.8兆円減らずに済んだってことになるのでしょうか?
普通預金や、定期預金にしていた方が、積立金増えていた。
そう結論しても良いのかもしれませんね。


TVで桝添さんが、
「皆、運用失敗しているんだから」
みたいなこと会見で話していましたね。
「政治は駄目でも、経済は…」
そんな気持ち日本人って持っていませんか、
円の金利上げるタイミングが計れずにいて、
年金の運用も下手を打っている。
そんな状況が見えています。
大丈夫?
思わず声を掛けたくなりますね。
でも、円の金利の決定も、年金の運用も、
経済ではなく、政治なのかもしれません。
不景気の中物価上昇して、年金の運用もうまくいっていない。
そんな状況です。
個人ができる資産運用って知れていますね。
あるお金を増やすとか、守るとかではなく、
どんな景気になっても、お金を稼いでこれる人間になることが一番ですね。
それは、誰でもわかっているのですけど、なかなか自分の能力を開発することも大変ですね。
でも、それがこれからの時代を生きていくには1番有効な手段だと私は思っています。