裁判員の無罪破棄

今日のタイトル、昨日の朝日・朝刊社会面(手元の新聞で38面右上)の記事の見出しと同じです。
asahi.comで検索したら、朝日内の記事ではなく、毎日と産経の記事がヒットしました。
「あらたにす」やっていた、朝日・読売・日経はデジタル化を推進してから有料会員以外は記事見つけにくくなっているのでしょうか?
毎日さんのサイトから引用します。
http://mainichi.jp/select/news/20120405k0000m040072000c.html
http://mainichi.jp/select/news/20120405k0000m040072000c.html

覚醒剤密輸:東京高裁で逆転有罪 裁判員裁判の無罪破棄

毎日新聞 2012年04月04日 20時56分(最終更新 04月04日 23時07分)


 西アフリカのベナンから覚醒剤を密輸したとして覚せい剤取締法違反などに問われた英国籍の地質学者、ソウヤー・ジョフリー・ロバート被告(55)の控訴審で、東京高裁(金谷暁裁判長)は4日、無罪(求刑・懲役13年、罰金700万円)とした千葉地裁裁判員裁判の判決(11年6月)を破棄し、懲役10年、罰金500万円の逆転有罪を言い渡した。

 最高検によると、裁判員裁判の無罪を裁判官だけの高裁が有罪としたのは3例目で、全て覚醒剤密輸事件。

 高裁判決によると、被告は10年6月、成田空港に到着した際、スーツケース内に覚醒剤約2.5キロを営利目的で隠し持っていた。

覚醒剤に関して、一般人のほうが司法の専門家よりも判断が甘い。
ということでしょうか?

最高検によると、裁判員裁判の無罪を裁判官だけの高裁が有罪としたのは3例目で、全て覚醒剤密輸事件。

で、問題は、そんなところにはないと思うのです。


裁判員制度未だに私は賛成ではないのですが、
私の解釈は、
「裁判を専門家だけが、人を裁くのではなく、民間人の感覚を受け入れた判決を出す方向に行かないとね。」
そういう出発点があった。
違うかもしれませんが、そういう認識を持っています。
しかし、
「3例も裁判員の判決を専門家だけの判断で覆してしまう。」
この事実は、
「民間人が、どんな判決を出しても、結局専門化の目で見て、おかしいと思ったら覆すよ」
ってことになる。
そんな感覚を持ちます。
朝日の記事の《解説部分》の一部引用します。

控訴審はチェック役であり、よほど不合理でなければ市民らの結論を尊重すべきだ―――。最高裁は2月の判決で裁判員裁判控訴審のあり方についてこんな原則を示した。

今回の判決それ以降最初に、前面無罪が有罪に覆った例だそうです。
だったら、民間人が無理をして、精神的負担も多い『死刑判決』も出しているのに、
「結局司法の許せる範囲でしか判決が出せない。」
少し極端な結論にしていると私も思いますが。
ということで、裁判員裁判すでに何例も判決出していますが*1、やっぱり廃止すべきです。

*1:5月で、開始から3年だそうです