追加

あとがきの中に書いてある。
(この週刊誌の流儀に従えば、『源氏物語』などは、さしずめ「天皇家の姦通を扱った小説」という具合いになってしまうことでしょう)。
部分ですが、無い方が文章全体としてよくなると思います。
でも書かずにおれなかった、桐山さんの気持ちがよく現れていますね。
作品と自分自身に対する過酷な運命になんで俺なんだよ、
っていう思いが出ていますね。
文藝に載ってから、自分の思うような形で出版されるまで9ヶ月掛かっています。


桐山さんの思うような形で出版された、
パルチザン伝説」ですが、巻かれた帯の背の部分には、
「衝撃の問題作
 桐山襲作品集」
と書かれています。
出版社も慈善事業ではないので、しかたがないことなのかもしれませんが、
本当は、この
衝撃
という言葉は桐山さんの気持ちを考えると書かないで欲しかったですね。


今回これを書くにあたって、
「亡命地にて」
再読しました。
身を隠すにあたって、どんな本を持ち出そうか考える記述があり、


高橋和巳、一冊欲しいな『わが解体』


と書かれています。
10月11日にも書きましたが、
文藝の新人賞に応募したのは、
高橋さんが文藝賞の一回めの受賞者だったからなのかもしてませんね。
桐山さん、高橋さん読んでいそうな感じです。


1990年12月から悪性リンパ腫と闘われています。
遺作となった「未葬の時」は、
自分の遺稿となることを本人意識していたそうです。
脱稿が2月、
お亡くなりになったのが3月22日
文藝に作品が発表されたのは4月7日でした。




話変わって、
昨日は私の好きなロッテが優勝しました。
やったぜ。