ちょっと違う方向だとおもいます。

昨日(26日)朝日・朝刊1面左下の見出しです。

社保庁
全職員に「賞与返納を」
年金「おわび」計10億円規模 OBにも寄付要請

とあります。


それ以前に、安倍さん・塩崎さんが賞与自主返納するという話出ていました。
安倍さんが首相している時、しかも選挙前にこんな話が出て、
しかも自分が首相になる以前から行われていたことに対して、
謝罪し、ボーナスまで自主返納するのはかわいそうな気がします。
ただ国民の憤りを静める姿勢を示さないと、参議院選挙危ない。
そんな危機感あったのでしょう。
「安倍さんがやる」
というなら、塩崎さんも「付き合わないわけには行かない」と思ったのでしょうね。
官房長官が責任感じていない。と思われるのも困ります。
そこで、もっと困ったのが、当事者の社会保険庁です。
首相までが、責任とっているのに、社会保険庁の職員責任取らないわけには行きません。
安倍さんの一言広がりました。こういう広がり事前に予測していたのでしょうかね。
予測していないとしたら問題です。
社会保険庁長官の村瀬さんは当然だと思いますが、
全職員に、「国民に対するお詫びのしるしに賞与の返納を」という要請を村瀬さんしてしまいました。
(賞与の返納といっても全額では無くて、職員の身分によって返納の額上下あります。少ない人は2万ぐらいのようです。)
本来は、今回の問題にかかわった職員だけが、賞与の返納するのが正論ですよね。
例えば、今年職員になった方は、今回の問題の原因に全くかかわっていないにもかかわらず、
なんだか訳がわからないうちに賞与返納言われていることになります。
全員で責任とる。
潔い姿勢とも思えますが、
皆で責任取る事で職員内の「本当に責任がある人たちを明確にしない」
そういう見方もできます。


真面目にやっている社会保険庁の職員のかた本当に大変だと思います。
職員暦の浅い方ほど、先輩たちの尻拭いの感覚あるのではないでしょうか?
しかも賞与の自主返納まで求められています。
これでは、仕事に対する士気が下がってしまうのではないか?
心配です。
私は賞与全額出してもいいと思っています。
大切なのは、今後2度と問題にならないように今のこの困った状況を職員さんたちが力をあわせて解決していくことですね。
今回賞与返納される金額10億円になる見通しだそうです。
この金額確かに多いですが、今の社会保険庁が抱えている問題に対して、
これから使われるであろう税金と比べたら、たいした額ではないと思います。
賞与返納することで、お詫びを済ませた気になって本当にやらなければいけない、
今直面している問題の解決がおろそかになってしまっては意味がありません。
安倍さんは国民の視線が気になって賞与の返納の形で、
ひとまず参議院選挙の向かい風を少しでも和らげて、
自分の意識の中でも贖罪したことになっているのかのかもしれませんが、
方向が違いますね。
このやり方は発想が短絡的で、責任の所在の範囲が広がりすぎてよりうやむやになってしまいます。
根本的な問題に立ち向かうよりは、はるかに簡単で楽、
しかも、口だけで「お詫びいたします」と言うのと違って実行も伴います。
でも本当にやらなければいけないのは、時間はある程度かかるのは承知で、
何時から年金問題が発生していて、そのときの社会保険庁の指揮命令系統のどこに問題があったのか原因の追究ですね。
選挙前に今宙に浮いている年金をとにかく各個人に割り当てて支給するのを場当たり的にやって、
「年金支給します」
そんなこと言っていないで、
せっかく問題が出たときに首相でいたのですから、
安倍政権で苦労して、次世代の人たちが国を信じて年金を払えるようなシステムを作ることが大切だと思います。
この年金問題の根本的な責任安倍政権にないことは誰でもわかっています。
でもこの問題を次世代に残さないように解決していく責任は安倍政権にあります。