企業研究(資生堂編)

2008-01-16弱者 - なんやかんや
の中でパナソニックの事、書いた時に思いついていましたことを書いてみます。
松下、街の電気屋さんを系列のネットワークにして大きくなりました。
今後、街の電気屋さんへどこまでフォローできるのか?
疑問ですね。


資生堂も街の化粧品店を主体にチェーン店を構成して大きくなっています。
そして、街の化粧品店にも多少不満もあるでしょうが、フォローが継続されていると思います。
化粧品業界は値引きせずの定価販売が長い間行われていた業界です。
大手メーカは安売り店に対して、出荷の停止などを実施して値崩れを防ごうとしていましたね。
現在では大手薬局チェーンを中心とした値引き販売が当たり前になっていますね。
跡継ぎがいないのと、高齢化などもあって、私の昔の担当店も辞めていったところ多いです。
資生堂まだ、そういった個人経営のお店に対して、
業態の提案や、小売店向けのブランドを作ったりして積極的に支援を行っていました。
電機メーカーと違って、化粧品の場合、各社様々なブランドを持っています。
各社有力店に向けた高級化粧品をブランド展開しているわけです。
例えば資生堂ですと、キオラというブランドなどクリームで2万円ですので、それほど高額商品というわけでは無いのですが、
一般の化粧品店向けカウンセリング商品として出しています。
キオラ|商品カタログ|ワタシプラス/資生堂
全国の取扱店も資生堂のホームページで紹介しています。
キオラ|商品カタログ|ワタシプラス/資生堂
見ていると私の昔の担当店出てたりして懐かしかったりします。
資生堂にいたわけではないです。)
高額品だとクレルポーボーテなる商品だと百貨店になどにも卸しています。
値段ですがラムールというこのシリーズのクリーム税込52,500円です。
商品感心ある方どうぞ。ただし会社とかで見る場合音楽流れるので音声切ってから見てね。
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街の化粧品店もメーカーのバックアップもあって、生き残れる所もそれなりにあるわけです。
化粧品の業界は各社取引店の囲い込みを行って、実際に店に売って終わりって言う売りっぱなしでは無くて、
店からお客さんの所に渡るまでそれなりに面倒をみる習慣があります。
化粧品を置いている店も大型店になると、何社も置いていますね。
1社置いたら、他の会社は置かないっていう業界ではないわけです。
各社が店頭で競い合うわけです。
お店もメーカーに甘えているような店もありますが、
有力店は当然お店自体にも販売力があるわけです。
そういうお店が各社の本当の意味で有力店です。
どこのメーカーでもかなり売っている店はそれなりにわかるものです。
立地が良い訳でも無いのに、かなり売っている店もあったりします。



大手のメーカーだと、今まで書いてきた流通経路以外に、
問屋を通してどこにでも卸すブランドも持っています。
安売りをうたっているような所にも商品を売れるわけです。
百貨店・スーパー・大手薬局チェーン店・コンビニ・街の小売店
それぞれに向けた多ブランドの展開で、高額品から、低価格品まで用意してそれぞれ流通させています。
そしてやっぱりそこが資生堂の強さですね。
花王も流通素晴らしいのですが、資生堂ほど有力店に恵まれていません。
さすがの花王も大手メーカーの販売店の切り崩しは難しかったようです。
カネボウを手に入れたのは、今まで花王が弱かった販売店を手に入れることもあったのだと思います。


多ブランド、メーカーにも小売店にも一見良いように思えます。
売り上げの少ないお店だと、メーカの出してくる新ブランドに対応し続けると、
在庫が増えてしまい、経営を圧迫することになります。
売店の側も、どのブランドを置いていくか選択が必要になります。
多ブランドというのはある種の魔法のような気がします。