小麦価格

昨日書いたことに関連しています。
日本の小麦価格。
政府によって管理されています。
調べてみました。
http://www.jcr.co.jp/top_cont/report_desc.php?no=07d0919
商社などが買い付けても、政府の売値は統一されているようです。

原料の小麦が国家貿易で管理されている点である。これまで、製粉各社は年間固定の政府受渡価格(※1)で小麦を仕入れることが所与となっており、製造コストの過半を占める原料価格が固定的であった。自助努力によるコストダウンに限界があることから、製粉各社は、業績向上のため、主に販売数量の増加や製造経費の削減に注力してきた。

製粉会社は、仕入れ値で競争が出来ない。
何処の製粉会社も仕入れ値が一緒?
ってことのようです。


国内産小麦に合わせて、安く入って来る小麦価格を高くして、農業の保護をしているわけです。
輸入価格、3倍程度の上昇になっているので、どんな様子か調べてみました。
http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1658473
インターネット便利ですね。
07年09月24日(月) に書かれたものですが、

最近のシカゴの穀物市場の先物価格で価格は8ドルです。ちなみに2005年〜 2006年の先物価格は1ブッシェルあたり、3ドル〜3.5ドルでしたので、2倍以上に高騰している、という事になります。

ある所で、「小麦価格が2倍になるのは非常な高騰です。日本の国内で消費されている小麦の9割は輸入品なので、小麦粉の価格が上昇してしまいました。という一見もっともらしい説明をみて仰天しました。

そうなんですよね、元々輸入価格より高く売っているので、輸入価格がそのまま政府卸価格に反映されるのは変です。

例えば、政府の小麦買入価格の算定案などを眺めると、平成18年産小麦の基準額が「8040円/60kg」で提案されている事がわかります。大暴騰しているシカゴ先物市場の価格を当てはめるとそれが「2000円/60kg」ほどでしかない、という事が判ります。

この方よく調べていらしゃいます。
個人の記事の引用このへんにしておきます。
この方が紹介している、2007年4月22日の四国新聞の記事
私も紹介します。
四国新聞社
さすが讃岐、うどんの話ですが、

業界関係者によると、日清製粉日本製粉など大手四社ほか、値上げを発表した製粉会社の大半は「政府の小麦売り渡し価格制度が四月から変わり、平均価格が上がるため」としており、横並び観はぬぐえない。
  国内で流通する小麦の九割は外国産。政府は国内農家の振興対策に加え、生活に密接な食糧としての麦価を安定させるために輸入を管理。小麦栽培を奨励する費用などを上乗せして製粉会社に売り渡す標準売り渡し価格制度を設け、輸入小麦の価格変動にかかわらず一年間固定の価格を維持してきた。
  この制度が二十四年にわたり、中力粉用小麦の製粉会社売り渡し価格の値上げなし、据え置きか引き下げをもたらしたといえる。

この四月というのは去年の4月です。

今回の変更は五十九年間続いた「価格固定」の方針を改める大転換。政府は消費生活への影響は少なくなったとして、標準売り渡し価格制度を二〇〇六年度で廃止し、〇七年度から政府の買い入れ価格を反映した変動制へ移行。

そしてそんな時に限って、

国際相場により即応したシステムがスタートしたが、運悪く主要輸入国であるオーストラリアの歴史的な干ばつなどが重なり、売り渡し価格は主要五銘柄の平均で1・3%引き上げざるをえなかった。

ってことだそうです。
その後も小麦価格上昇していますね。

上記、

平成18年産小麦の基準額が「8040円/60kg」で提案されている事がわかります。大暴騰しているシカゴ先物市場の価格を当てはめるとそれが「2000円/60kg」

この時点から3倍と考えてもまだ6000円、当時の基準額8040円よりもまだ安いです。
と、いうことで、価格固定の、政府方針変えていなければ、
「いまだに値上げしないでも済んだかもしれない」
こんな恐ろしい結論も出せてしまいます。
今までこの輸入と、売り渡し価格の差の利益何に使われていたのでしょうね。

政府は国内農家の振興対策に加え、生活に密接な食糧としての麦価を安定させるために輸入を管理。小麦栽培を奨励する費用などを上乗せして

とありますが、3倍に上がってもまだ輸入価格が安いこの現状。
買値の4倍以上で売っていたわけですから、
「他にも何か」
って思いませんか?
怪しい。
なんか既得権益の香りがプワ〜ン漂っていませんか。


はまった、
こういうの調べだすときりが無い。
国内の小麦生産守る必要あるのはわかります。
小麦の国際価格が信じられないくらい暴騰しているのも良くわかります。
でもこの場合、確実に差益がでますね。
政府受渡価格の複雑さ、もっと納得したいです。
国民にきちんと説明なしで、国を利用した既得権益を確立してしまう。
小麦価格はこういう流れの中の1つなのかもしれません。
今日紹介した、リンク先、かなり手助けになりますので、疑問に思っている方ご一読お薦めします。
どこかこういう報道したら、面白いのにね。
こういうのも、かなりの勇気が必要なのでしょうか?