カルデロンさんご一家

以前からカルデロンさんご一家のこと書こうとは思っていました。
でもこのテーマ書きにくいので、ためらっていました。
昨日朝日・朝刊1面右下写真つきで記事出ていましたね。
asahi.comから引用します。
http://www.asahi.com/national/update/0413/TKY200904130186.htmlhttp://www.asahi.com/national/update/0413/TKY200904130186.html

カルデロンさん、比に帰国の両親見送り 悲しみこらえる2009年4月13日19時49分

 国外退去処分が確定した埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)とサラさん(38)夫妻が13日、成田空港から帰国した。両親と離れ、日本に残ることを決断した中学2年生の長女のり子さん(13)が、悲しみをこらえて見送った。

 夫妻は92〜93年、出稼ぎのため、それぞれ他人名義のパスポートで不法入国。日本で結婚し、のり子さんが生まれた。06年にサラさんの逮捕をきっかけに国外退去処分となり、08年9月に最高裁で処分が確定した。その後、改めて在留特別許可を求めていた。偽造旅券で入国した経緯から、法務省は両親の在留を認めなかった。のり子さんについては「日本で勉強を続けたい」という希望と近親による養育環境を確認し、在留を許可した。

 「寂しいし、不安」。夫妻の表情は搭乗間際までゆがんでいた。帰国後の生活は何も決まっていない。子どもを残すことへの心配も尽きない。別れの場となった手荷物検査場の入り口で、3人は何度も抱き合った。「体に気をつけて」。両親の励ましにうなずいたのり子さんは、涙で顔を崩しながら、姿が見えなくなるまで立ちつくしていた。

これホント娘さん1人にしないで、両親と一緒に暮らせるように望みます。
でもね、両親共に不法入国なのです。
もし、のり子さんがいなかったら在留許可出なくても皆なんとも思わなかったと思います。
だいたい報道される事も無かったでしょう。
カルデロンさん達は、しっかりとした支援者がいらっしゃったのだと思います。
ある意味こうして報道されてのり子さんだけでも残れた事良かったのかもしれません。
報道される事も無く、日本から強制退去させられている親子まだまだたくさんいそうな気がします。
私、普段耳にすることあります。
「あの人(またはあの人たち)は○○人だか××だね」
で、××の分部否定的な言葉入ることが多いように思います。
○○人そんなに何人も知っているわけではないのに、一部を見て全部をそういう否定的にみていませんか。
かっこつけるわけではなく、私そういうことが無いように注意しているつもりです。
でも、私自身無意識でそういう発言しているかも知れません。
○○人はみたいな言い方、チョット嫌悪感あるのですが、
そういうことを言う方に、
「いや、そんな事はないですよ」とか
「一部をみて全部がそうってことは無いと思いますよ」とか
きちんと反論した事が残念ながら私はありません。


カルデロンさんご一家の問題は、このご家族だけの問題として終わらせてはいけないのだと思います。
子供はかわいいです、では子供が20才過ぎだったらどうするのでしょう?
報道されないかもしれません。
両親と離れる事に同情の声上がらないかもしれません。
それどころか強制退去させられているかもしれませんね。

たぶん、今後も何十、何百、何千、何万、ってこうした問題おきてくると思います。
かなりの人数が同じように不正入国で、子供を残して帰国するようなケースが出てきた場合。
その子供たちを、隣人として常に受け入れていく覚悟が私たち日本人にできているのか!
そこが一番の問題だと思います。
報道する側も、ここで問題提起をしたのですから、
国内に住む外国籍の方たちと、私たち日本人がどうやって一緒に暮らしていくのか?
同情だけではすまない現実をしっかり考えることとっても大切だと思います。


残留を許可しなかった法務省の対応、
間違いだったのか、正しかったのか、
私には肯定も否定もできないのです。
だから書きにくかった。
でも書いておきたかった。
少子高齢化が進む中、日本人だけでこの国を動かしていけるのかどうか?
それとも外国籍の方を受け入れてこの国で共存していくのか?
この問題は、私たち日本人の今後をしっかり考える契機になる問題を含んでいますね。


こんなこと書いていますが、既に結論出ていますよね。
今のままでは、外国籍のかた受け入れていかないと、この国は成り立たないと思います。