検証しない国

昨日の朝日・朝刊(手元の新聞で3面)

イラク戦争検証日本は


小泉氏、内閣議論せず支持


外交分析ない政治風土
英は元首相ら140人超喚問

こんな見出しの特集記事出てました。
asahi.com見つからなかったので、一部新聞より引用します。(手打ちなので少なめになります)
 

日本には、例えば英国のような徹底した調査で真相に迫る、独立調査委員会による検証の伝統がない。外交上の問題を検証する政治風土も日本にはないと指摘されて久しい。国会が 外交政策を検証する場とされるが、国会審議は形骸化しているのが実情だ。

やったことの真相に迫らない。
なんか怖い国ですね日本。


時代はさかのぼりますが、
第二次大戦、太平洋戦争というべきかもしれませんが、極東軍事裁判で死刑になった方たちに責任を押し付けて、なんであんなここになったのか。
しかも困ったことに、この「あんな」の実態が人によって違う。
真実は1つのはずなのに、変!
まだ戦争に参加している生存者の証言が得られるのにね。
これも、真相に迫っている感じがしません。


この記事の最後の部分引用します。

 国の行方を左右する外交上の判断を迫られる事態がこの次に起きた時、日本はどうするか。英知ある判断は、過去を振り返り、誤りがあれば正して次に生かすという姿勢からしか生まれないだろう。
 外交を検証する文化を根づかせる第一歩として、日本版の「イラク戦争検証委員会」を立ち上げる時が来ている。

その通り!
パチパチ大拍手。
でも、これイラク戦争だけじゃなく、外交を含め全てのことに対してこの国はそういう検証をして、特に、
『誤りがあれば正して次に生かす』
の部分きちんとしてきていない。
そう思います。
今年の出来事でも、
尖閣諸島の事件。
きちんと出来ていないから、あんなことになった。
そして、次に生かせるような検証できているの?
そんな質問したくなります。
北朝鮮の、韓国に対する砲撃。
これも、対応どうだったんだろう。
もっと激しいことになった時、この国は国民の財産と生命を守る判断が出来るのか?
不安です。
元の話が外交なので、それに関連で書いていますが。


別でね、今の日本の景気低迷、国際競争力の低下、これも、政治的な失敗はなかったの?
そう問いたい。
もちろん行政側もね。
バブルって時代は変。
でもあの時の日本の競争力はすごかったと思う。
でも、あの好景気は不必要だったと思う。
地に足をつけてしっかり歩んできたこの国の歩みをおかしくしているよね。
そして、バブルを終焉させた後。
今日までの経済運営も失敗はなかったの?
あるよね。
バブルといわれた作為的な好景気から現在まで、
検証しているのかな?
なんか同じ失敗を繰り返して、
『誤りがあれば正して次に生かす』
出来ていない気がします。
根本に向き合わず、
企業減税とか、エコカー・エコ家電
対処療法を続けていても、
国債も増えるばかりです。


検証しない国からの転換望みます。


これ書いていて、昨日書いた、
カズオ・イシグロさんの
「わたしを離さないで」(Never Let Me Go)
翻訳ですが、原文の流れを意識して訳されていると思うのです。
その細部まで抑制が利いた文書あこがれます。
でも私には無理かな。
今日も本読んでいたのですが、また書きます。