長いお別れ

レイモンド・チャンドラーさんの「長いお別れ」読みました。

いきなりですが、20Pの一部引用します。

「仕事にする必要はありませんよ、奥さん。彼はラス・ヴェガス行きのバスに乗っています。友だちが仕事を世話してくれるんです」
 彼女は急に明るい声を出した。「ラス・ヴェガスですって?昔を思い出したんだわ。私たちが結婚したところなんですのよ」
「忘れたんでしょう。覚えてたら、ほかへ行ったはずです」

416Pの一部引用します。

 私たちは電話を切った。私は階下のドラックストアへ行って、チキン・サラダ・サンドウィッチを食べ、コーヒーを飲んだ。コーヒーは煮つまっていて、サンドウィッチは古シャツをひきちぎったような強い匂いがしていた。

さて、
最初の台詞、冷静というか、相手の希望の踏みにじり方がかっこいい。
次、
『サンドウィッチは古シャツをひきちぎったような強い匂いがしていた。』
わかるような、わからないような。
イメージはわかるのです、匂い表現するのは難しい。
カレーの匂いとか言えば具体的にわかりますが、
古シャツをひきちぎったことあるかた、世界中にどれだけいるか?
洗濯後の古シャツと、洗濯前の古シャツで匂いも違うしね。
この小説、色々とバライティーに富んだ感心する比喩というかこういった例えがたくさん出てきます。
読んでいて、村上春樹さんのこういった作中に出てくるセンテンス思い出しました。
そうこの本も、
2010-12-13 「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」の手引き - なんやかんや
で私に課した課題図書です。
書名は出していませんが、

レイモンド・チャンドラーカート・ヴォネガットリチャード・ブローティガンスコット・フィッツジェラルド

と読書遍歴に書かれていました。
この本、わたしの蔵書です。
10年以上前、大阪にいたとき買った本です。
しおり代わり、当時の名刺が入っていました。
そのとき、最後まで読めませんでした。
なんか文章になじめず、本の中に入っていけませんでした。
解説除いた本文482P中197Pで挫折しています。
途中でやめたことは記憶に残っていました。
私最初の、推理小説体験、友人に薦められて、小学校のときに読んだ。
少年探偵団シリーズ。

その後、同じポプラ社の、
ルパンシリーズ。当然、ホームズもね。ここから入った、私としては、ストーリーの展開が大人でした、レイモンド・チャンドラーさん。
主人公のフィリップ・マーロウさん、の活躍ぶりが私の読んできた、推理小説と少し違う。
主人公が、小説全体を引っ張っていない感じ。
明智・ルパン・ホームズ。
全て引っ張っていますね。
「長いお別れ」読んだとき、充分大人だったのですが?


今回は私もしっかり最後まで読むことが出来ました。
全体的なおしゃれさは、映画でたとえると、
カサブランカ

カサブランカ FRT-017 [DVD]

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ハンフリーボガードさん、レイモンド・チャンドラーさんの小説の主人公の私立探偵役、フィリップ・マーロウ役演じているようです。
この小説も映画化されています。さて、これを書くにあったって、知った事実があります。
この本、村上さんの翻訳本が出ていますね。
ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ

今度、村上さん訳で
「さよなら、愛しい人」
さよなら、愛しい人

さよなら、愛しい人

読んでみたいです。

#後述
「長いお別れ」の登場人物の中に、
ハーラン・ポッター
という人がいます。
ハリー・ポッター
連想しますが、関連なんかあるのでしょうかね。
ちょっと調べた範囲では、関連なさそうです。