その後

日付変わっていますが、
asahi.comに国内の動き出ています。
今日の朝刊に出るかもですね。
ここに続けてリンクと引用しておきます。
asahi.com(朝日新聞社):岡田外相は米が嘉手納統合を受け入れると理解 米公電訳 - ウィキリークス
http://www.asahi.com/special/wikileaks/TKY201105120499.html

岡田外相は米が嘉手納統合を受け入れると理解 米公電訳2011年5月13日11時30分
発信地:那覇 日付:2009/10/5 区分:秘


民主党普天間問題について米政府が柔軟であると理解


1.要約:鳩山政権は2006年の普天間代替施設案を実行すべく早急な決定に向けて取り組んでいるが、防衛、外務両省の指導者の間では深い対立が残っている。防衛大臣北沢俊美は9月25、26の両日、沖縄を訪問。これまでの交渉通りに計画を実行することが、沖縄と日米同盟にとって最善の策だとの思いを強くした。沖縄県知事を含む同県の指導者らが現行案に強く賛成していることは、二国間合意を修正しようとする民主党内の政治的議論を弱めた。それでもやはり、岡田克也外相は、費用と環境への影響について疑念を抱いている。さらに日本政府高官によると、岡田外相は、米政府が(現行案の)代わりに、普天間海兵隊飛行場を嘉手納基地に統合することを受け入れ、沖縄海兵隊員8千人のグアム移転を実行し続けるだろう、と信じているという。沖縄の指導者たちは、嘉手納統合案に強く反対している。日本の官僚は、米国が普天間代替施設とグアム移転を切り離して考えることを受け入れないだろうと警告した。(沖縄の指導者と官僚の)両グループとも、米政府に対し、鳩山内閣との私的会合の中で普天間代替施設の履行についての考えを明確に示すべきだと訴えた。要約終了。


2.防衛、外務両省の幹部と、内閣官房の官僚は、鳩山政権が遅くとも、オバマ大統領が訪日する11月までには同盟再編パッケージの実行についてコンセンサスを得ようとしている、と話している。岡田外相と北沢防衛相、前原誠司・沖縄北方相、平野博文官房長官は10月2日、共通の立場を形成することを目指して初の会合を開いた。平野官房長官外交政策担当秘書官である×××は、各大臣たちは、(彼らが同意すればだが)この問題についての意思決定権限を持っており、鳩山首相は、彼らの提案に賛成するだろうと述べた。××は、平野官房長官には、決定を、民主党幹事長の小沢一郎氏及び、連立を組む他党に対して説得する役回りが与えられるだろうと補足した。首相の賛成を取り付けることより難しい仕事だという。さしあたり、目前の難題は、現行案に賛成する北沢防衛相と、政策の中身や計画実行をめぐる米国の関与の度合いの両方に疑念を持つ岡田外相との大きな溝を埋める作業になるだろう、とも付け加えた。


3.防衛政務官長島昭久は9月30日、総領事に対し、防衛省は目下、再編パッケージをやり直そうとする民主党の選挙キャンペーンからすみやかに距離を置く方法を探っていると話した。長島は「普天間問題の議論を片づけて、同盟の双方に利益のある問題に注意を向けさせるようにする必要がある」と補足した。長島はまた、9月25、26の両日の北沢防衛相の(沖縄)訪問(長島氏と同省官僚が同行)は、現行案を支持する防衛省の立場を形成する決定打になった、と説明した。長島によると、沖縄の指導者たちははっきりとキャンプシュワブ沖の代替施設案、すなわち、普天間問題の最も実用的な解決方法を予定通り進めることを求める姿勢を明確にし、岡田外相や前原・沖縄北方相が支持する「嘉手納案」に強く反対した。長島は沖縄の指導者たちと会合した後、彼自身は嘉手納案について意見を後退させたと言及した。一部の人たちは長島が過去に嘉手納飛行場に空軍と海兵隊の飛行機を同居させる案を支持していたことを直接批判したという。


内部分裂

4.防衛省防衛政策局長の高見沢将林は10月1日、総領事に対し、長島が嘉手納の件で心変わりをしたことを確認した。だが、高見沢によると、長島はまだ、キャンプシュワブ案が失敗したときに備えての予備として、同省に嘉手納案の研究を課しているという。高見沢によると、長島は、岡田外相が現行案の実行に前向きではないことに懸念を持っているとのことだった。民主党は公共事業の削減を模索しており、岡田外相は内部の会議で環境への負の影響と費用面の双方を引き合いに出した。さらには、岡田は、日本がアフガニスタン関係で譲歩すれば、米国は柔軟な対応をすると確信しているという。高見沢によると、嘉手納基地に配備された米空軍のF15戦闘機を12機削減する案は、海兵隊の飛行機を嘉手納に移転することの再考につながる、と信じているとのことだった。外務省総合政策局参事官、○○○○も同様の評価をしており、岡田は、自衛隊によるインド洋での給油活動という貢献と引き換えに、米国に嘉手納統合案を飲ませることができるという自信を持っている、とのことだった。


5.外務省日米安全保障条約課長の△△△△によれば、岡田の予測は、沖縄選出の国民新党政調会長下地幹郎からのふれこみに大きく基づいている。△△によれば、下地が次のようなことを岡田に確信させている。(1)現行、普天間海兵隊飛行場にある飛行機は25機。従って嘉手納飛行場にとっては重大な重荷とはならない。(2)米政府高官の中には嘉手納統合案に共感するものがいる。(3)米政府はアフガニスタンでの追加支援と引き換えに普天間代替施設での譲歩を行う用意がある。△△はさらに、岡田は、米国は海兵隊グアム移転と普天間代替施設の問題を切り離して考えることを受け入れることはないという官僚の主張を退けた、と話した。海兵隊のグアム移転については、鳩山政権が資金拠出について非公式に合意している。「我々は、米議会が普天間代替施設がないまま、グアムに予算付けをすることはあり得ないと岡田に言った」と△△は述べ、「しかし、岡田は米国側から直接聞かない限りは信じないだろう」とも語った。


沖縄県民の視点は目立たない

6.△△によれば、北沢防衛相の沖縄訪問後、岡田氏は、嘉手納案を追い求めることで、民主党は沖縄で政治的な代償を支払うことになると理解した。しかしながら、もし米国が再編案のほかの要素の実施に同意すれば、衝撃は弱まるかも知れない。地元沖縄の指導者たちは、民主党が検討している方向性と、鳩山政権が地元の現実に音痴なことについてますます懸念するようになっている。10月3日には、仲井真弘多沖縄県知事との公式会談で、前原沖縄北方相は、普天間代替施設が成功裏に完成することに疑念を持っていると表明。民主党政権はほかの選択肢を考えるだろうと話した。仲井真は、名護市の指導者たちの施設受け入れの意欲を考慮し、鳩山政権は今こそ、計画を実行すべきだと強く主張した。名護市長の島袋吉和は、個人的に13年間取り組んできた名護市への移転に対し、民主党が干渉しようとしてくるのには怒りを覚える、と総領事に語った。「あれだけの時間をかけ、成功まであと数カ月というところまで来たのに、理由もなくすべてを無駄にしようとしている」と島袋は述べ、「誰だって嘉手納周辺に飛行場は欲しくない。しかし、私たちはやる。簡単なことだ」と話した。宮城篤実・嘉手納町長もまた、「普天間を嘉手納に持ってくることは負担の軽減にはならない。それは単なる負担の移転だ」と主張し、こうした感情を繰り返した。


明確なメッセージの伝達

7.沖縄の地元の報道は、普天間代替施設計画の変更について前原が自信を持って発言したのは、民主党が最近の米政府とのハイレベル協議で成功したからだとの臆測をしている。琉球新報(※本文は『琉球タイムス』と誤記)は10月5日、1面で「パンドラの箱を開けた」との見出し記事を掲載。米政府は岡田外相に対し、普天間代替施設をめぐって再交渉する意思があるとのメッセージを伝えたとした。沖縄の指導者たち、外務省や防衛省の官僚もまたこの種のメディアの臆測に関連し、民主党の閣僚に対して嘉手納、特に普天間代替施設全般についてはっきりとした指標を示すように米政府に求めた。政府高官の××は、米国は新政権が自身の手で正しい結論を導くだけの能力があるかどうか過大評価すべきではないと話す。「我々はとても混沌(こんとん)とした政策決定過程のただ中におり、大臣たちも複雑な情報を消化するだけの時間がない」という。さらに、「米政府高官は敬意を持つことは大事だが、正しい決定をして欲しいと思うのであれば自らの立場を非常に明確に示すことも大事だ」と話した。防衛政務官の長島氏は総領事に対し、公的なものも含めて、嘉手納問題についての声明を出せば内部議論を形作るのに役立つ、と提案した。


双方に利益のある解決を探る防衛省

8.長島によると、防衛省は過去の合意を変えることから新しい同盟の機運をつくることに議論の焦点を移す方法を探ろうとしているとのことだった。「我々は選挙期間中、自民党との差別化を図るため、普天間代替施設を利用した。しかし、米国、沖縄との関係を考えると、それはあまりに犠牲が大きいということが分かった」と長島は述べた。さらに、「我々がやるべきことは、我々は違うんだと言うことを示すために、双方に利益のある考えを採り入れることだ」とした。長島によれば、世論の焦点を基地再編から、自衛隊の役割や任務、能力の拡大に移すだろうと述べた。「沖縄での海兵隊のプレゼンスの価値を示すため、我々は陸上自衛隊と米海兵隊の合同演習に向け努力すべきだ」と付け加えた。長島は、10月1日に東京であったシンポジウムで、このようなテーマを強調し、普天間代替施設をめぐる再交渉にとらわれるよりもむしろ、民主党政権は同じような思い入れで、役割、任務、能力についてのこれまでの合意履行を要望すべきだ、と述べたという。長島は、新たな取り組みとして、米海兵隊施設のために日本が数十億ドル投資するグアムでの訓練や運用ができるようにする自衛隊の権利を、日本は主張するべきだと話した。また、本来は主要予算から支出されるべき再編費用のほとんどは、防衛省に配分された中から出すようにした自民党の決定を民主党は見直す、と提案した。


9.防衛省の高見沢は、普天間代替施設を軌道に乗せながら、民主党が国民や同盟相手との間で約束履行を進めることができる同様の戦略を売り込んでいるとして、その概要を示した。「我々は普天間代替施設の履行、共同訓練の拡大、沖縄内での訓練移転、米軍基地に関係する環境問題の対話の開始を含め、パッケージを積み上げるべきだ」と話した。防衛省地方協力局長の井上はこれとは別に、総領事に対して、松沢・神奈川県知事(民主)や沖縄県の仲井真知事ら、基地の地元知事からあがっている環境に関する懸念は即座に退けるべきではないと強調した。「知事たちは地位協定の改正を探っているのではない」と井上は続け、「むしろ、基地地域での環境事故の影響に対する懸念に対処するための現実的で透明性のある方法を求めている」と述べた。井上は、基地の地元知事たちは強く再編を支持しており、民主党マニフェストを断念させるための潜在的な協力相手だ、とした。高見沢は、もし日本側が普天間代替施設の実現を支援する政策パッケージを提示しても、米国側はすぐに具体的内容に同意しなければならないというプレッシャーを感じる必要はない、と述べた。「もし、米国側がこれらの問題について議論するプロセスに同意しさえすれば、民主党にとっては、(現行案通りの)普天間代替案を続ける重要な政治的口実となるだろう」とも語った。


コメント:米国を前面に出し続ける

10.民主党は今後、今月末の国防長官訪問までには少なくとも全体的な政策の方向性を打ち出すため、超えてはならない米国の許容範囲を活発に調べるだろう。嘉手納について米国がどのくらい柔軟なのか、普天間代替施設と再編策のその他の要因を切り離す意思があるのかについて焦点を絞ってきそうだ。嘉手納統合案の支持者たちは、もし米国がグアム移転や基地の整理の維持に合意したら、計画に対する沖縄県民の反応は和らげられるだろうと推測している。明確な関連づけを維持すれば、民主党政権が現行案を変更することについての政治的なハードルを大きく上げることになるだろう。さらに広範な観点からみれば、地元沖縄の指導者や東京の官僚たちは、作戦的な見地からいって、現行案が唯一実行可能な選択肢だと受け入れることで、かなりの政治的リスクを取っている。米国側からそれこそが実態なのだという明確な確認があれば、彼らは現行案が同盟と沖縄にとってベストな方法だと主張しやすくなる。


グリーン

「区分:秘」なんて書いてありますが、これ ウィキリークスなのだろうか?


さらに、沖縄の仲井真弘多知事の発言発見。
asahi.com(朝日新聞社):沖縄知事、嘉手納統合案「入り口に」 検討の余地示唆 - 普天間移設の行方
http://www.asahi.com/special/futenma/SEB201105130021.html

沖縄知事、嘉手納統合案「入り口に」 検討の余地示唆
2011年5月13日19時

. 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設問題で、同県の仲井真弘多知事は13日、レビン米上院軍事委員長らが県内の米軍嘉手納基地への統合を提言したことについて「(解決の)入り口にはなるかもしれない」と記者団に語った。普天間飛行場の県外移設が仲井真氏の持論だが、統合しても現在より嘉手納基地の騒音が減るならば案を検討する余地はあるとの考えを示した。

 仲井真氏は、レビン氏らがいまの嘉手納基地の部隊や施設の国内外への分散に触れたことを指摘。日米両政府が「騒音が明らかに減る保証」を示せば、地元に説明する「入り口論」になると語った。

 開発段階で墜落が相次いだ新型輸送ヘリ「オスプレイ」を普天間飛行場に配備する計画については「(宜野湾の)町の中であんな危険なものはダメだ。それより早く普天間を動かしてもらいたい」と反発した。

私も、今の状態で維持。そんな事になるくらいなら、
この提示は、日本の政治力ではここまでの条件は引きだせないのでは?
そう考えて、よりましな話だと思いました。


さらに引用はしませんが、昨日の枝野さんの会見で東電の話と共に、この件出ています。
asahi.com(朝日新聞社):枝野官房長官の会見全文〈13日午後4時〉 - 菅政権
http://www.asahi.com/special/minshu/TKY201105130464.html