屍者の帝国

伊藤計劃さんの作品を円城塔さんが完成させた、
屍者の帝国」読みました。

屍者の帝国

屍者の帝国

伊藤計劃さんが書かれたのは、
8〜28Pまでのプロローグの部分、
31P〜459Pまで、円城塔さんが書かれています。


伊藤さんの頭の中に、どのような構想があったのか?
円城さんは何処までご存知だったのか?


そんな疑問。
ある程度解決できました。
リンクしておきます。
屍者の帝国 伊藤計劃×円城塔 | 河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/empire/

河出書房新社の編集者の方が書かれた部分一部引用します。

 結局、遺された『屍者の帝国』の原稿は「試し書き」のみ。

 「さすがにこの続きを書くのは無理ですよね…一応ご覧になりますか?」と円城さんに訊くと、「一応見せて下さい」。そして、遺稿とわずかな資料に目を通した上で、円城さんは、
 「これは……やるしかないですね」
 その返事は喜びと共に驚きでした。伊藤さんのプロットには、「屍者が全欧に普及した世界」の説明、つまり遺稿で示された内容以外には、さほどのことは書かれていないのです。もちろん結末も決まっていない。それでも円城さんには何かが見えた。何が見えたのか、私には分かりません。

円城さん伊藤さんのファンに「伊藤さんならこんなふうに書かない」とか言われること、最初から承知でこの仕事引き受けたのではないだろうか?
そんな気がします。
でも、この作品がこの長さでしっかりと存在している事に意義がある。
そう私は思います。


毎日新聞に掲載されたこの作品についての円城さんのインタビュー記事もリンクしておきます。
http://mainichi.jp/feature/news/20120906mog00m040001000c.html
http://mainichi.jp/feature/news/20120906mog00m040001000c.html