核密約(その4)

昨日の朝日・朝刊1面トップ「核密約」についての記事でした。
この日、日経の1面トップは、

トヨタ、生産能力100万台減 稼働率改善急ぐ

読売の1面トップは、

重大犯罪の時効撤廃、法務省が諮問先送り方針

となっています。
核密約は、朝日が特に力を入れて報道している事わかりますね。
読売は遡ると、

民主党鳩山代表は23日のテレビ朝日の番組で、日米両政府が核兵器搭載の米艦船の寄港を黙認する密約を交わしたとされる問題について

という感じで報道していました。
日経は7月14日まで遡ってしまいました。

核密約問題「改めて調べるつもりはない」 首相
 麻生太郎首相は14日、日米安全保障条約改定時の核持ち込みに関する日米間の密約の存在が指摘されていることについて「密約はなかった。ずっと申し上げてきている。改めて調べるつもりはない」と語った。首相官邸で記者団の質問に答えた。(14日 23:06)

どちらもネット上で検索しただけで、新聞紙上で探したわけではないです。

朝日の、昨日の記事引用します。
http://www.asahi.com/politics/update/0825/TKY200908250381.html?ref=any
http://www.asahi.com/politics/update/0825/TKY200908250381.html?ref=any

日本、「核密約」文書の再機密化要請 公開した米に(1/2ページ)2009年8月26日3時48分

 日米両国の「核密約」の根幹部分が記された公文書が99年に米国で公開された際、日本政府が米側に公開を取り消すよう要請していたことが分かった。文書は、核兵器を積んだ米艦船や航空機の日本への立ち寄りを事前協議なしに日本が認めることを確認した内容。日本からの要請の直後、米国務省によって再び機密指定されていた。

 当時の政府関係者が匿名を条件に経緯を証言した。米国の公開文書を封印するよう日本側が求めた事実は、日本政府が「核密約」の存在を国民の目から隠そうとしたことを示している。「核密約は存在しない」という一貫した日本政府の主張が崩れ、情報公開の観点からも批判を招くことは必至だ。

 問題の文書は、60年の日米安保条約改定を前に、核兵器を積んだ米艦船や航空機の立ち寄りや通過をそれまで通り認めることを日米で確認した59年の「安保条約討議記録」など。60年6月に米国務省北東アジア部が作成した「議会用説明資料集」の中に含まれていた。当時のハーター国務長官が、議会に安保条約改定の批准承認を求める際の答弁用資料として用意されたと見られる。

 米国の公文書は原則として作成から25年を超えると公開の対象となる。「資料集」は99年秋までにいったん機密指定が解除され、全文が公開された。しかし、「討議記録」など密約に関連した部分だけが、同年12月13日付で再び非公開文書に指定され、公開文書から削除された。「安全保障上の機密情報」が含まれていたことが理由とされた。

 元日本政府関係者は「文書の公開を知って、ただちに(機密指定の)解除を取り消すよう米側に申し入れた」と証言する。「米国の文書公開の判断はずさんだ」とも指摘し、公開の際に日本側の事情が考慮されていなかったとの見方も示した。申し入れは、外交ルートを通じて行われたという。

 ただ、問題の文書は、非公開となる直前の99年11月、情報公開に取り組んでいる米国の民間研究機関「ナショナル・セキュリティーアーカイブ(NSA)」の研究員が、米国立公文書館でコピーを取っており、それを入手した朝日新聞が00年8月に全容を報道した。コピーがなければ、今なお内容が明らかになっていなかった可能性が高い。

日本、「核密約」文書の再機密化要請 公開した米に(2/2ページ)2009年8月26日3時48分
 99年12月当時、小渕内閣河野洋平外相の下で外務事務次官を務めていた川島裕・宮内庁侍従長は先月、核密約問題についての朝日新聞の取材に「コメントする立場にない」と述べている。(倉重奈苗)

     ◇

 〈安保条約討議記録〉 60年の日米安保条約改定の際に新設された「事前協議」制度の具体的運用について、当時の藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日大使の合意を記録した文書。事前協議について「米軍機の日本飛来や米海軍艦艇の日本領海・港湾への進入に関する現行の手続きに影響を与えるものとは解釈されない」と明記。核搭載米軍機や艦船がそれまで通り自由に日本に飛来・寄港できることを担保する内容で、「核密約」の根幹を記した文書とされる。この解釈については63年に、当時の大平外相とライシャワー駐日大使が秘密会談で改めて確認している。

     ◇

 ■我部政明琉球大教授(国際政治学)の話 米国務省の正式な手続きを経て公開された外交文書が再び非公開となることは異例で、日本政府の関与を聞いて、やはりそうだったのかという思いだ。核密約を確認した63年の大平正芳外相とライシャワー駐日米大使(いずれも当時)の会談記録もいったん公開された後、非公開になっている。日本政府の関与が疑われるケースはほかにもある。

 情報公開をめぐっては「原則すべて公開」の米国とは対照的に、日本は「公開するものを選ぶ」のが実態だ。特に改定日米安保条約沖縄返還協定、日米防衛協力などの分野の記録の重要な部分は公開されていない。我々研究者は、米国の公開資料を通じて日米交渉の経緯をやっと知ることができる。いつまでも国民に知らせることができないというのはなぜなのか。また「ない」と主張し続けるのなら、なぜその部分が日本にはないのか。説明責任が政府にはあるのではないか。

日本側から、アメリカ政府に対して、公開しないでね。
ってお願いしているようです。
アメリカがこう言っているから、やらないと。
みたいな感じの話も、実は外圧を利用したい日本側から提案している場合もあるようです。


上記読売の核密約記事、似た内容・朝日で引用します。
http://www.asahi.com/politics/update/0823/TKY200908230105.html
http://www.asahi.com/politics/update/0823/TKY200908230105.html

民主・鳩山代表「核持ち込ませぬ」 対米交渉に「覚悟」2009年8月23日18時35分

 民主党鳩山代表は23日のテレビ朝日の報道番組で、核持ち込みを巡る日米密約について「持ち込みをこれからはなくさないといけない」と語った。総選挙後に政権交代して首相に就任した場合、オバマ米大統領との首脳会談には「覚悟をもって臨む」と述べ、「持ち込み禁止」の確約を米側に求める考えを示した。

 鳩山氏は「(密約は)あるという蓋然性(がいぜんせい)が高い」と指摘。民主党が政権につけば米側資料を含めて調べ、結果を明らかにする考えを示した。「持ち込ませず」と定めた非核三原則についても「米国としても守る気概を持ち始めている。持ち込ませないようにする。オバマ大統領との信頼関係が必要だ。覚悟をもって臨むしかない」と語った。

 また「持ち込ませないということは十分にできる。自信がある」とも強調。三原則の法制化を民主党に求めている社民党の福島党首も同番組で「持ち込ませずはきちんとできると思う」と語り、鳩山氏の発言に賛意を表明した。

 一方、来年度予算の国債発行額について鳩山氏は「増やさない。当然減らす努力をしないといけない」と、09年度より抑える考えを示した。09年度の新規国債発行額は過去最大の44兆円に達しており、来年度はこの規模を上限として発行抑制を図る。

 さらに、鳩山氏は郵政事業の見直しについて「地方に分割をして、地域の活性化のために使わせてもらうような金融機関にしていく。それしかない」と語り、現行の4分社化から、地域ごとに再編する案に前向きな姿勢を示した。

今日の・朝日・朝刊では民主党衆院選ですごく議席獲得する予測になっていました。
核密約民主党政権交代すると明らかにしていく気持ちあるようです。
日本は核が無いことになっているのでしょうが、
上記鳩山さんの会話にもあるように、
「持ち込みをこれからはなくさないといけない」
これって、今まで核が国内にあることが前提のお話ですね。
世界中から核兵器がなくなれば良いと私心から思っています。
でも、今はアメリカの核の傘の下で、守られているのでしょうね。
北朝鮮核武装しているようですが、
この時代、日本に核があること認めてしまう方多くなっていると思います。
難敵ですが、北朝鮮に核を放棄させて、日本も核を持ち込ませない事、大切ですね。
その時、北に先に放棄させて。
って考えてしまいますが、日本が先に国内に持ち込ませていないでもいいと思います。
かなり怖い気もしますが、どこかで、信頼を築いていかないと、何時まで経っても猜疑心がなくならないので、
平和解決には結びつきにくいですね。

北朝鮮の核の問題と、核密約が、ゴッチャニなってしまいましたが、
民主党が政権を担う事になった場合、どちらも自民との違いを国民にアピールするポイントになると思います。