91&78

昨日の朝日・朝刊1面左中
元外務省局長の吉野文六さん(91)が法定で沖縄返還密約に「署名した」事を証言した記事出てました。
asahi.comから引用します。
http://www.asahi.com/politics/update/1202/TKY200912010530.html?ref=any
http://www.asahi.com/politics/update/1202/TKY200912010530.html?ref=any

沖縄密約「文書に署名した」 元外務省局長、法廷で証言2009年12月2日1時2分

 1972年の沖縄返還の際に日米が交わしたとされる「密約文書」をめぐる情報公開訴訟で、返還交渉の責任者だった元外務省アメリカ局長の吉野文六氏(91)が1日、東京地裁杉原則彦裁判長)に証人として出廷した。外務省の局長室で密約文書に署名したと証言。文書の内容については、当時の愛知揆一外相ら外務省幹部も「知っていたはずだ」と語った。

 交渉の当事者が密約の存在を公的に認めたのは初めて。法廷での証言後に記者会見した吉野氏は、密約の存在について「(政府は)もう認めるべきだ」と語った。

 外務省は現在、岡田克也外相の指示で(1)60年安保改定時の核持ち込み(2)朝鮮半島有事の戦闘作戦行動(3)72年の沖縄返還時の核持ち込み(4)沖縄返還時の原状回復費の肩代わり――の四つの密約の検証を進めており、来年1月に報告書を公表する予定。訴訟は、作家の澤地久枝さんら25人が原告となって今年3月に提訴し、(4)についての文書公開を求めている。

 吉野氏は法廷で、日本が米側に3億2千万ドルを支払うと沖縄返還協定に記されていることについて、この総額が積算根拠のない「つかみ金だった」と説明。そのうえで、協定では米側が「自発的支払いを行う」とされた土地の原状回復費400万ドルについて、本来は日本側が負担する必要がないのに、この総額の中に含まれ、日本が肩代わりする密約があったことを認めた。

 また、沖縄にあったラジオ放送「アメリカの声(VOA)」の中継局の国外移転費1600万ドルについても総額に含まれていたと明言。こちらも日本が秘密裏に負担する密約があったと認めた。

 吉野氏は、密約を記した米公文書が相次いで公開されたため、「いつまでも秘匿できないという心境になった」と話した。

 国側はこれまで法廷で「文書は保有していない」と繰り返してきたが、外務省の調査を受けて、この日は一転して密約の存否や文書の有無などについての認否を留保。「調査を踏まえて主張、立証を考えたい」と説明した。(川端俊一、谷津憲郎)

この件、私何回も書いています。
初めて書いたの、3年前
2006-07-23 西山太吉さん - なんやかんや
画面左にある、日記の検索で、西山とか沖縄密約入れて検索すると沢山出てきますので、興味のある方はご覧下さい。
1面には西山太吉さん(78)出てきませんでしたが、
昨日の朝日・朝刊社会面(手元の新聞で39面)に写真つきでインタヴュー記事出てました。
37年前の12月同じ東京地裁で西山さん被告、吉野さんは検察側証人として「密約は無かった」と証言しているそうです。
今回西山さん原告席、吉野さん原告側の証人です。
吉野さん「歴史の歪曲は国民のためにならない」という思あったそうです。
91歳で、2時間超証言されたそうです。

退廷する時、西山氏の横を通った。証言の間、ほとんど吉野氏を見やることのなかった西山氏が立ち上がり、2人は握手を交わした。

今日のタイトルお2人の年齢です。
54&41これ37年前のお2人の年齢です。
バリバリ。
そんな言葉がピッタリの時に全く違った立場に立ってしまったのですね。
国家に逆らった、西山さん、その後真実を求める戦いに、
国家の意思に従った吉野さん、罪には問われる事は無くても、偽証した事、心に残っていたのでしょうね。
この問題、今後の日米関係に対する懸念もあるようです。
ですが既にアメリカ側の公文書は公開されています。
2008-09-06 沖縄密約・社説編 - なんやかんや

この密約の存在は、後に公開された米政府の外交文書で裏付けられた。交渉にあたった当時の外務省アメリカ局長も事実を認めている。

これは、国内問題として米側もとらえて欲しいですね。
政権交代しないと出来なかったかもしれないことなので、
「国民に開かれた政府」
目指して欲しいですね。


西山さん、吉野さん、お互いに長生きして良かったです。
今後お2人がお互いの立場を理解しあって、この国の民主主義の姿勢が間違った方に行かないように、協力して発言していく事できれば良いですね。
それが、この国のためにもなると思います。