オメラスから歩み去る人々

アーシュラ・K・ル・グィンさんの短編「オメラスから歩み去る人々」読みました。

この作品ハヤカワさんの2014オールタイムベストSF海外短編部門の26位
SFマガジンの紹介文引用します。

変わったところでいえば、ル・グィンの「オメラスから歩み去る人々」(26位)があげられる。『これからの「正義」の話をしよう』のサンデル教授が自著にて紹介して再ブレイクしたが、それが『きょうも上天気 SF短編傑作選』(大森望=編、現在入手困難)に収録され、多くの読者の目に留まったことがあった。かつて訳出されたきりで埋もれてしまった名作が続々と、今、手に取って読めるようになったことは喜ばしい。

これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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この本のタイトル見たとき、今年9月から放映されたドラマで、TV朝日系列の「ドクターX」に完全に視聴率を取られて、低視聴率のうちに終ったTBS系列の「MOZU]でホメラスって出てきたななんて思い浮かべていました。
このドラマ、シーズン1も見ていたので、コッチも見てました。

MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~ DVD-BOX

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MOZU Season2 ~幻の翼~ DVD-BOX

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で、今回読んだら、ドラマで紹介されているエピソードこの作品そのもの。
私、キリスト関係の何処かに出典あるのかと思っていたらこの作品だったのですね。
だから、読んでいてドラマで粗筋知っていたので、そのエピソードをなぞることになりました。
私が台詞をきちんと聞き取っていなかったということでした。^_^;
このドラマ原作は、
逢坂 剛さんの『百舌の叫ぶ夜』『幻の翼』だそうです。


確かにサンデルさんが正義の話に使うにふさわしい内容です。
「ホメラス」では1人が犠牲になっていますが、
確実にこの世の中は、1人ということは無いのですが、多くの人の犠牲の元に成り立っていますね。
しかもその犠牲に階層がある。
私も誰かの犠牲になっているし、誰かの犠牲の元に生きています。
私が、救うことのできる人もいるし、すくえない人もいます。
私が人ために尽くせる範囲は限られていますが、何処まで自分を犠牲にして尽くすことが出来るのか?
考えますよね。

アーシュラ・K・ル=グウィン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%AB%EF%BC%9D%E3%82%B0%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%B3


この作品、1974年の作品。
こんな記載も。

1980年代初めごろ、宮崎駿は、愛読書でもある《アースシー》(ゲド戦記)のアニメ化を打診した。しかしル=グウィンは当時、宮崎作品どころか、日本のアニメ全般に触れたことがなく、この話を断った。数年後に『となりのトトロ』を見たル=グウィンは再考し、《アースシー》を映像化するなら宮崎駿に任せたいと思うようになった[26]。こうして第3巻と第4巻をベースとして2005年のアニメ映画『ゲド戦記』が制作された。だが監督は宮崎駿本人ではなく息子の吾朗であった。ル=グウィンはそれを残念に思っていると明かしている。ル=グウィンのアニメ版『ゲド戦記』への思いは複雑だという。映像の美しさは評価しているが、全体に説教くさい点とプロット進行については問題があるとしている。なお父宮崎駿も本作には批判的だった[27]。