芥川賞(その4)

(その4)ですが内容は(その2)の続きです。
今日は芥川賞の売り上げ順位6位〜10位です。


6池田満寿雄「エーゲ海に捧ぐ」(角川書店)126万部(単行本+文庫本)
お亡くなりなにってますが、版画家として既に有名だった池田さん芥川賞も取っています。

ちょうど龍さん受賞の1年後の受賞で、
同じ美術系出身者と言う話題もありました。
この作品ご自身が監督して映画にもしています。
残念ながら「はまぞう」出ませんね。
その後気付いたのですが、
池田さんが芥川賞取る前から版がある、
新潮文庫のラディゲさんの「肉体の悪魔」表紙池田さんでした。
肉体の悪魔 (新潮文庫)

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残念ながら画像紹介できませんね。


大江健三郎「飼育」(新潮社)109

死者の奢り・飼育 (新潮文庫)

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ノーベル賞の大江さんですね。
この作品大島監督で映画化されています。
飼育 [DVD]

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同じノーベル賞でも川端さんは芥川賞受賞していません。
芥川賞直木賞の制定は1935ですので当時川端さんは、
もう大物だったのでしょう。
太宰治さんは第一回芥川賞候補でした。
候補作は「逆行」です。
読んでみたい方どうぞ↓
http://www.bauddha.net/_e-text/-dazai/dazai_33_gyakko.html
太宰さん39歳目前の38で自殺していますので1998年6月13日で著作権切れていますね。
1909年6月19日生まれですので生きていたら97歳ですね。
受賞は石川達三さんがしました。
話戻して、
大江さんの生まれ故郷、
愛媛県の内子は、松山に住んでた時によく通過しました。
(私の担当地区はその先でした)
古い町並みがよく保存されています。
大江さんも2005-10-20にお蔵入りの本でふれています。
大江さんもその後何冊か読みました。


石原慎太郎太陽の季節」(新潮社)102.8

太陽の季節 (新潮文庫)

太陽の季節 (新潮文庫)

都知事の石原さんですね。

この作品以降芥川賞の話題性が一気に上がったようです。
だから、もっと上位だと思っていました。
この作品映画も有名ですね。

太陽の季節 [DVD]

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開高健「裸の王様」(新潮社)87.2

パニック・裸の王様 (新潮文庫)

パニック・裸の王様 (新潮文庫)

この作品高校か中学で国語の教科書に使われていました。
その時は別に面白くもなんとも無かったのですが、
高校の時に自ら進んで新潮文庫で読んだ時は良かった。
この作品集パニックも入っていてお勧めです。
開高さん、ノンフィクションも有名ですね。
ベトナム戦争・食・釣りこの辺の作品多いです。
新作は亡くなっているので読めませんね。


10遠藤周作「白い人」(新潮社)76.6

白い人・黄色い人 (講談社文芸文庫)

白い人・黄色い人 (講談社文芸文庫)

新潮社の版はもう無いのでしょうか?
写真が出ている講談社文藝文庫の方のせておきます。
講談社文藝文庫けっこう良い作品あります。
文学に対する出版社の愛を感じますね。
遠藤さん軽妙なエッセイも人気ありました。
そうこの方も故人です。
遠藤さんの作品ですと、
私の好きな熊井監督が撮ったこの映画↓思い出します。
海と毒薬 デラックス版 [DVD]

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新潮社4作品続きますね。
しかも大物揃いです。
次の11位も大物で新潮社ですが、
ここから先はまた次回書きます。
ですが、11の方も・大江さん・石原さん・開高さん全員、
受賞作の初出媒体は文藝春秋社の「文学界」でした。
ダカーポ文藝春秋元取締役の豊田健次さんの談として。

「石原さんも初出は文学界でしたが当時、社内に単行本化を疑問視したり尻込みする考えがあって、結局新潮社に出版されてしまった」

と出ていました。
11位の大物の方は石原さんより先に受賞していますが、
大江さん・開高さんは後の受賞です。
新潮社商売上手いようですね。