今年の文藝賞受賞作の2作品読みました。
荻世いをらさんの「公園」(120枚)
- 作者: 荻世いをら
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/11/17
- メディア: 単行本
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話の繋ぎ方が、
「こんなのあり」
って感じで実行されていきます。
ここで少し時間を戻そう。
少し時間が戻る。4時間前だ。
これが一番初めの繋ぎ方です。
所がその後も
ここで時間を送ろう。
時間が進む。かなり進む。七年後だ。
だから主人公の「ぼく」がニューヨークに行く時も、
少し時間を送ろう。
少しだけ時間が進む。3日後だ。
で、ぼくはニューヨークにいる。オノサと。
展開されるストーリーもまずまずなのだが、
私はこの話の繋ぎ方に感心してしまいました。
荻世さんまだ23歳で学生さんです。
2006年度の「ぴあフィルムフェスティバル」でも入選をしているそうです。
この作品中にも映像のこと出てきています。
でも、書けて、撮れて、両方できるってすごい人ですね。
でも「いをら」って変わった名前ですね。
もう一つの受賞作、中山咲「ヘンリエッタ」(250枚)
- 作者: 中山咲
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/11/17
- メディア: 単行本
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そう思いますよね。
主人公を含む女性3人が共同生活してる家の名前なんです。
この作品丁寧に書かれている感じが伝わってきます。
作者の中山さん大垣の高校3年生です。
昔ならもっと話題になっていたでしょうね。
今高校3年生で文学賞とってもそんなに話題になりません。
文藝賞も前回の
第42回に三並夏さんが中学3年生(発表時15歳)で「平成マシンガンズ」という作品で受賞しています。
個人的には荒削りな荻世さんの作品の方が私にはピンと来ました。
今回文藝賞受賞した2作品11月20日に単行本発売になるようです。
どちらも定価1050円です。
はまぞうさん見たら既に出ていたので載せときます。
この2作品と、綿矢さんの新作も入ってお得な、
文藝冬号ですが今確認したら、
版元の河出書房新社で品切れになっていました。
バックナンバーの春・夏・秋号は購入可能でした。