憲法9条を世界遺産に

憲法9条を世界遺産に」
良い書名だと思います。

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

この時は未読ですが1度書いています。
2006-11-09 国民投票法
http://d.hatena.ne.jp/supiritasu/20061109
登場させると読んでしまいますね。


近頃新書ブームで、様々な出版社が新書出しています。
最近の新書どうも伝統ある岩波新書の、
古くからあるものに比べると内容が薄く感じます。
この本も少し物足りなさを感じました。
「もっと太田さんと中沢さんに話して欲しかった。」
そんな気持ちも大きかったと思います。
このままだと憲法9条遺産にして守ると言うより、
遺跡として過去のものになってしまいそうですね。


内容少し紹介します。


9条とは関係ないですが、太田さんの以下の発言共感しました。

少し前に僕は、テリー・ギリアムという映画監督と対談をしました。ギリアムの『フィシャー・キング』という作品が好きで、あるシーンについて、「あれはこういう意味ですよね」と彼に聞いた。すると「それは違うよ。おまえの解釈は間違っているよ」と言われたんです。そこで僕は彼にこう言った。「いや、あなたのほうこそ間違っている。僕が解釈したことに、あなたがとやかく言う筋合いはないよ」と(笑)

私も本や映画を見て自分なりに解釈しています。
でもその解釈正しいのかどうか、自信はないです。
作者の思いに近づきたいと思いますが、自分の能力がそこまで達しているか?
そう考えてしまいます。
だからといって自分の解釈を信じないのではなく、
今の自分の解釈として残します。
また追体験した時に、解釈が変わることも良し。
そんな感じですね。
ですので私、自分の意見は書きますが、
微妙なラインで本や映画の解釈に触れることは避けています。
自分の解釈を押し付けたくないですし、
「こんなことも理解できてないんだ」
「それは違うよ」
みたいなのも困ります。
ですので、私がこの監督さんだったら、太田さん否定しません。
「そんな考えもあるんだね、私はこんなふうに考えて撮ったんだ。」
そんな答えをしたと思います。
そこから話が弾みそうですね。
「僕が解釈したことに、あなたがとやかく言う筋合いはないよ」
いい台詞ですね。
でもそう思うなら太田さんも監督に意味を問わなければ良いのにね。
太田さんこの監督さんに幻滅していますね。
太田さんにとって予想外の解答だったことでしょう。
でもこういう議論は、お互いが相手を突き放すのではなく、
理解しあおうとしてする、大人の議論ができれば、すばらしいと思います。
憲法9条。こういう議論が必要ですね。