1988年

今日の朝日・朝刊の社説
asahi.comから引用します。

B型肝炎―自分の問題として考える

 とても大きな金額になる。だが、立ちすくむわけにはいかない。どう負担を分かち合うか、国民全体で考える必要がある。B型肝炎患者の救済問題は重い課題を投げかけている。

 集団予防接種が原因でB型肝炎に感染したとして患者らが賠償を求めた裁判で、国は最大2500万円(死亡時ほか)を支払うことなどを柱とする和解案を示した。これを全国の潜在患者にまで当てはめると、必要な予算は向こう30年で2兆円になり、閣僚からは増税もありうるという発言もある。

 戦後間もない1948年に予防接種法が施行された。法律に基づく集団接種は、百日ぜきやジフテリア結核などの伝染病から子供の命を守るとともに、社会の防衛という意味があった。

 だが、旧厚生省が1人ずつ注射器を取りかえるよう通知した88年まで使い回しが続き、一部の人にB型肝炎ウイルスを感染させた。これが原因で慢性肝炎などになった患者らが先に起こした裁判で、最高裁は国の過失を認めて賠償を命じている。

 政府によると、B型肝炎の患者・感染者の総数は120万人前後。母子感染が多いとされ、予防接種が原因との疑いがあるのは、ウイルスを持つが症状は出ていない持続感染者(45万人前後)を含め50万人程度とみられる。

 今回の和解案について患者側は、金額を過大に見せて不安をあおり、国民と患者の間にくさびを打ち込むものだと批判する。たしかに平穏な日常生活を送っている人も多く、想定される患者や感染者のどれほどの人がこの先、支給を求めるかは分からない。

 だが、最大限どこまでの負担が必要になるかは、主権者であり納税者である国民が知っていて当然の情報だ。和解案の詳細を公表した政府の姿勢は評価していいだろう。

 問題の時期に集団予防接種を受けた人は20〜60歳代になっている。予防接種による感染の率について様々な見方があるが、可能性はだれにもあった。国民の多くはいま負担の方法を考える立場だが、もしかしたら救済を求める側になっていたかもしれない。

 「国」という打ち出の小づちをもった存在が我々とは別にあって、お金を出してくれるわけではない。長年の過った厚生行政の償いは、最後は国民が引き受けるしかない。

 より幅広い救済を求めている患者側は今月26日に考えを明らかにする。厳しい協議になるのは間違いないが、国側も患者側も、主張を裏付けるデータや情報をしっかり出し合い、国民合意につながる話し合いをして欲しい。それをにらみつつ、国会も必要な財源を論議しなくてはならない。

 多くの感染者は、周囲からの差別や偏見にも悩まされてきた。この和解協議はひとごとでは済まされない。

小学生の時の注射の記憶ってあります?
私あります。
ツベルクリン検査の注射。
ブルーの細身の注射器で打たれました。
注射液確か3人分入ってたと思う。
その注射器注射液再度注入して、また使っていたかどうかは不明。
私の世代が最後かと思っていました。
違う。(^_^;)

旧厚生省が1人ずつ注射器を取りかえるよう通知した88年まで使い回しが続き、一部の人にB型肝炎ウイルスを感染させた。

88年て、今から22年前。
今年平成22年。
ハー、昭和生まれは全て注射でB型肝炎ウィルスに感染している可能性がある。
私は、何年か前に市でやった、有料のB型肝炎検査受けて白でした。
チョット心配していましたが良かった。
私の出席番号の前後何名かは安心ですね。


さて、今後B型肝炎賠償を国がすることになります。
赤字国債発行しないと運営が出来ないこの国。
又負担が増えます。
たぶん、この問題だけでなく、今後も国を相手にした裁判あるでしょう。
国が負けることもあるでしょう。
これって、前世代の尻拭いをしないといけない。
そして、私たちも将来の子供たちにマイナスの資産を残してます。
B型肝炎も含めて、こういうむちゃくちゃな政策を実施した当時の厚生省担当者。
容認した学者さんとか。
定年になっているとか、鬼籍に入っているとか抜きにして、追及して明白にしていく必要性あると思います。
問題のある人間を白日の元にさらすというより、そういった無責任なシステムが何で出来て、放置されたか。
何で防げなかったか?
今も、将来に大きなマイナスになる政策が行われているかもしれません。
それを検証して、修正していくシステム、
今の時代で作れないものでしょうか。
内部告発も重要だと思います。
出来たら、一般の識者による第3者機関が良いと思います。