弁護団が控訴

2010-11-26大人 - なんやかんや
の後述で書いた、分部再引用します。
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#後述

この分部、私見は書きません。


今日の朝日・朝刊社会面(手元の新聞で39面)
今回の死刑判決の関連記事の横に、小さな記事。

死刑判決の被告
控訴しない意向
横浜の裁判員裁判

の見出し。
裁判長が、
控訴することを薦めた。
判員裁判で最初に出た死刑判決の事件です。
被告の方以下のように話しているそうです。

「遺族の意向を無視できず、控訴することはそれを傷つけることになる恐れがある。いかなる判断も受け入れると決意していた」

弁護団は控訴するように説得しているそうです。
控訴期限は今月30日。
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昨日の朝日・夕刊に被告は控訴しなかったけど、弁護団が控訴したこと、マンガの出ている最終面(手元の新聞で11面)に出ていました。
sahi.comから引用します。
http://www.asahi.com/national/update/1130/TKY201011300131.html
http://www.asahi.com/national/update/1130/TKY201011300131.html

裁判員初の死刑判決巡り弁護団が控訴

2010年11月30日13時22分


 殺人や強盗殺人などの罪に問われ、横浜地裁で今月、裁判員裁判で初の死刑判決を受けた池田容之(ひろゆき)被告(32)の弁護団は、判決を不服として東京高裁に控訴した。29日付。この裁判では判決の言い渡しの後に、朝山芳史裁判長が「控訴を勧める」と異例の説諭をし、論議を呼んでいた。

 被告に接見をしてきた弁護団の説明によると、被告はこれまで、「いかなる判断も受け入れると決意していた」と述べ、控訴に反対する意向を示していた。

 一方、弁護団は「被告には人間性が残っており、生きて償わせるべきだ」として、控訴するよう説得していた。刑事訴訟法の規定によると、弁護側は判決に不服がある場合、高裁に控訴の手続きがとれる。ただ、被告はこの控訴を取り下げることができるとされている。

 今月16日の一審判決によると、池田被告は昨年6月、東京・歌舞伎町のマージャン店経営者ら男性2人を、電動ノコギリで首を切りつけるなどして殺害し、死体を海や山に遺棄。また、同年2月と6月に運び屋を手配して覚せい剤計約8キロを密輸した。さらに今年2月、起訴後勾留(こうりゅう)中の神奈川県警の留置場で暴れ、警察官にけがを負わせた。

 判決後に記者会見した裁判員の男性も被告へのメッセージを問われ、「ひとこと言えるなら裁判長が最後に言ったように、『控訴してください』。そうなると思います」と語っていた。


この件、怖い気がします。
被害者家族が、死刑を望み、
被告が、深く反省し被害者家族の気持ちを受け入れた場合。
「いかなる判断も受け入れると決意していた」
となり、死刑判決出たら、控訴せず受け入れる。
控訴することは、被害者家族の意思に逆らうことになってしまいます。
冤罪の場合、控訴するのでしょうが、
冤罪ではなく、本当に加害者の場合受け入れることもありそうです。
本当に反省して、死刑を受け入れている方が、更生の余地があって、
被害者家族の意思に反して控訴する方が反省していないのではないか。
そんなことにならないのだろうか?


最初の判決後、加害者は反省して控訴せず、弁護士が控訴して再審になった方が、本人がより反省している感じ受けます。
それでも、死刑判決出せるのか。

ただ、被告はこの控訴を取り下げることができるとされている。

控訴を取り下げれば、本当に加害者家族の立場に立って反省していることになる?
死刑判決受け入れることになります。
取り下げなければただの作戦?
でも、それは自殺行為に等しい気もします。
裁判長も控訴薦めた事件です。

ね、なんか怖くないですか、
答えが出せない。
人間不信を増長するようで、こんなこと考えたくないですね。
それで前回、私見書かなかったのです。


それもこれも、突き詰めて考えると、
死刑制度がこの国にあるから。

被害者家族は、加害者が死刑になれば救われるのでしょうか?
きっとそんなことは無いかと思います。
ただ、究極の刑で償って欲しい。
そういう気持ちではないでしょうか。
加害者の家族は被害者家族を恨むことは無いかもしれませんが、
家族を失う悲しみはありますね。
被害者も、加害者も、この世からいなくなって、
ご家族の満たされぬ悲しみだけが残る。


死刑制度を廃止したら、凶悪犯罪が増える。
各国の現状ではそうは言い切れない分部多いようです。