談合決別

昨日の朝日新聞1面に、出ていた記事に、
ゼネコン大手4社(鹿島・大成建設大林組清水建設
が参加した入札の平均落札率が、今年に入って急落している。
予定価格に対する落札価格の割合で、
昨年4〜12月は99〜95%
2月に90%を切り、
3月は80.1%に下がっている。そうです。


談合がなくなることにより、こんなに安くなるんだ。
良い事だ。と思いました。


ところが、39面の関連記事を見ると、
ダンピングに制裁
国交省工事の質低下懸念」
小見出しが目に入りました。
どうも談合が無くなって、競争が激しくなったために、
手抜き工事や、現場の労働環境の悪化が懸念されているようです。
いくつかの低落札率の工事が例として出ていますが、
大成建設など3社が3月8日に入札した、
夕張シューパロダム堤体建設第1期工事(北海道)は
46.6%の落札率になっていました。





これって確かに手抜き工事や現場の労働環境の悪化もありそうですが、
国交省側の予定価格の出し方にも問題ありそうですね。
いっそのこと中途採用で、大手4社の価格見積もり担当者を雇用しても良いかもしれません。
自分たちを疑わないで、受注側に疑念をかける姿勢は良くないように思います。
私はこういう業界にいたこと無いのですが、
発注の時に、手抜き工事が無いように、
「ここは強度○○で作るように」とか。
「こういう材用を、これだけ使ってこの部分は作るように」
みたいな指示はしていないのでしょうか?
それともそういう指示があっても、手抜きするのが当たり前なのでしょうか?


談合していた時は、質が良かったけど、談合無くなったら危ないもん作ります。
でしょうか?
談合しようが、しなかろうが利益は確保しますよ。
でしょうか。
でも企業である以上、利益の出ない仕事はしたくない。
その気持ちすごくわかります。
当たり前ですね、会社つぶれてしまいます。


税金の無駄使いも困るけど、安全性の無い公共事業ももっと困りますね。
マンションの強度偽装事件があったばかりですが、
安全管理基準が甘い国と、そこに甘えて不当な利益をむさぼる業者。
この構図が公共事業でも変わらないって事ですかね?
安全を確保した上で、最も安い業者が落札して欲しいものです。
「談合やめろ、わかったぜ、税金無駄使いやめろ、わかったぜ、思いっきり安くしてやるぜ、でもチョット目をつぶってね」これじゃ困りますね。


国側も、業者側も良い仕事をしてください。