情報処理技術者試験抜本改正(その4)

いまさらですが、今まで書いてきたので継続しておきます。
昨年12月25日に最新情報公開になっています。
http://www.jitec.jp/1_00topic/topic_20071225_shinseido.html
この中のこれ↓読めば総集編です。
■「情報処理技術者試験 新試験制度の手引 −高度IT人材への道標(みちしるべ)−」冊子(上記(1)(2)(3)(4)の資料を冊子としてまとめたもの)


読んでいる時間ない方のため、私が気になった部分引用します。

<高度試験の各試験区分>
・午前1試験の得点が基準点に達しない場合には,午前2・午後1・午後2試験の採点を行わずに不合格とする。
・午前2試験の得点が基準点に達しない場合には,午後1・午後2試験の採点を行わずに不合格とする。
・午後1試験の得点が基準点に達しない場合には,午後2試験の採点を行わずに不合格とする。

午前試験から2段階で選別されてしまいます。


・IT パスポート試験,基本情報技術者試験応用情報技術者試験及び情報セキュリティスペシャリスト試験は春期・秋期(4 月・10 月 第3 日曜日)の年2 回,

高度区分でセキュリティだけ年2回受験できます。
受験生が集まりそうな試験だけ回数多くしていますね。



その他の試験は
春期・秋期のいずれか年1 回実施する。
表9 各試験区分の試験実施時期
試験区分 実施時期
IT パスポート試験 春期 秋期
基本情報技術者試験 春期 秋期
応用情報技術者試験 春期 秋期
IT ストラテジスト試験 秋期
システムアーキテクト試験 秋期
プロジェクトマネージャ試験 春期
ネットワークスペシャリスト試験 秋期
データベーススペシャリスト試験 春期
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 春期
情報セキュリティスペシャリスト試験 春期 秋期
IT サービスマネージャ試験 秋期
システム監査技術者試験 春期

あとは前の区分と実施時期あわせているようです。

  

(1) 高度試験午前の一部における免除制度の導入
高度試験の午前試験において,スキルセット方式の考えを取り入れ,高度試験に共通して必要とされる知識を問う午前1試験と,当該試験区分に関する専門知識を問う午前2試験に分離する。このうちの午前1試験については,次の条件1〜3 のいずれかを満たせば,その後2 年間受験を免除することによって,受験者の利便性の向上を図り,高度試験の受験を奨励する(図6)。
条件1:応用情報技術者試験に合格する。
条件2:いずれかの高度試験に合格する。
条件3:いずれかの高度試験の午前1試験で基準点以上の成績を得る。

条件3が目新しいですが、基準点が不明です。


(2) 現行試験の合格者に対する免除制度の経過措置
現行試験制度の合格者に対して実施している免除制度の対象者については,試験制度移行時に限定した暫定措置として,それぞれ経過措置を講じる(表10 及び図7)。
表10 現行試験の合格者に対する免除制度(免除対象者,免除内容)
免除対象者 免除内容
1, ソフトウェア開発技術者試験(SW)合格者
2,
次のいずれかの試験区分の合格者
システムアナリスト試験(AN)
・プロジェクトマネージャ試験(PM)
・アプリケーションエンジニア試験(AE)
次のいずれかの試験区分の午前試験
システムアナリスト試験
プロジェクトマネージャ試験
アプリケーションエンジニア試験
このうち,1,のソフトウェア開発技術者試験合格者は応用情報技術者試験合格者として取り扱い,2,のシステムアナリスト試験,プロジェクトマネージャ試験及びアプリケーションエンジニア試験合格者は高度試験合格者として取り扱って,平成21 年度春期の新試験制度開始後は,それぞれに適用される免除制度を適用することとする。
経過措置は,平成21 年度春期の新試験制度開始の時点で,当免除制度の資格を有するものを対象とする。当免除制度の有効期間は,合格した年の初めから数えて2 年間であることから,経過措置の対象は,平成20 年度春期・秋期の合格者となり,どちらに対しても平成21 年度春期及び秋期の高度試験午前1の受験を免除することとする。

最初から、午前1試験免除ありですね。
でも午前2試験免除は無いので、今までのように午後から試験っていうわけにはいかないようです。

合格基準 ・基本情報技術者試験応用情報技術者試験:午前・午後とも満点の60%以上
・高度試験:午前1・2,午後1・2(記述式)が満点の60%以上,午後2(論述式)が評価ランクA


・合否
・午前(午前1・2),午後(午後1・2(記述式))の得点
(参考:現行試験では,統計的手法に基づいたスコア(午前)及び得点に基づいたスコア(午後)を開示(スコアの範囲は200 点〜800 点))
・午前の分野別得点(基本情報技術者試験応用情報技術者試験
(ストラテジ系,マネジメント系,テクノロジ系の各得点)

ここポイントですね。
スコア無くなります。
午後も論文以外は60%以上となっているので、特に午後の選択は、難しい問題やって出来が悪くてもスコアで救われること無いので、出来るだけ簡単で沢山正解が出せる問題やったら勝ちです。

午後1は今まで4問から3問選択でしたが、
IT ストラテジスト試験
システムアーキテクト試験
プロジェクトマネージャ試験
情報セキュリティスペシャリスト試験
IT サービスマネージャ試験
システム監査技術者試験
は4問から2問選択になります。


ネットワークスペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
は3問から2問選択になります。


今まで時間との戦いで1番苦労していた午後1、選択肢の差はありますが、2問やれば良いようになります。
1問あたりの問題量が増えているかもしれないので油断は出来ませんね。


午後2に関しては、選択肢の数も、解答1題するという原則も今と同じです、


先に午後書てしまいましたが、
午前が1・2に分かれるのは、IT パスポート試験・基本情報技術者試験応用情報技術者試験以外の高度試験全てです。
しかも午前1は全区分、同じ問題出されます。
一般教養試験みたいなものですね。
これスコアでやられると、キツイものありますね。
高度区分受験生のレベル高いので、スコア600だと専門分野以外の午前に苦手があると午前1突破きつそうです。
私の場合、過去の午前はセキュリティ関係で点数稼いで午前通過してきたので、苦手分野あるのでたいへんそう。
60%ですので、午前1全部で30問(50分)なので難易度抜きで18問正解目指せば良い訳です。
午前2は区分別の専門の試験25問(40分)になります。15問正解目指せば良い訳です。
考えてみたら、スコアで実施されたら、午前1足切りで残った人たちの中で、しかも皆の得意分野で、スコア600となるので通過至難の技かもしれません。
今まで高度は、午前で受験生の半分落としている感覚でした。
根拠示しておきます。
以前書いた、2006-06-14 テクニカルエンジニア(情報セキュリティ) - なんやかんや
一昨年、午後1で落ちた時に春試験の午前何%合格したか調べています。
この時、私の午前スコア620でした。
結果分析。

まず午前です。
私、答え合わせの結果34/55(61.8%)のできでした。
午前問題難しかったですが、もう少し出来ていると思っていました。
半分諦めつつも、ひょっとしたらの期待していました。
ひょっとしましたね。
IPAのスコア分布見ますと、
午前試験受験者総数 :18128人
スコア600点以上合計: 8903人
午前試験難しかったとはいえ結局49.1%を合格にしています。
スコア分布表45点刻みになっていますが、
600〜645の人数が5043人と一番大きい分布になっていることからも、
半分まで午前は合格にするという仮説正しそうです。
ただ何問出来たら合格か?
というのはどの問題が出来ているかで変わってくるので不明ですね。
午前問題600前後のスコアの方は、実際何問出来たのか興味のあるところです。



この調子で他の区分何%まで午前合格しているか出してみました。(小数点2桁目は四捨五入)
システム監査:51.6%
データベース:51.0%
システム管理:48.5%
エンベデッド:50.8%
ソフトウエア:48.4%


初級シスアド:40.5%
基本情報技術:30.2%
となっています。


その感覚で、午前1・2で受験生半分・半分で行ったら、それだけで午前通過者、受験者の25%になってしまいますね。
「難易度抜きで60%取れよ」ってことです。
スコアよりわかりやすいですね。
今までのように午前で半分にこだわっていないので、60%以上午前通過もありえるし、40%以下の午前通過もありえますね。

IT パスポート試験
分野ごとのサンプル問題を次に示す。

ということで、全部で30問サンプル出ています。
解説はありませんが、解答付きです。


以上私の感想です。
実施されるの来年の春からですので、こんなことに時間割くより、
ラストチャンスの春試験の勉強を気にかけるべきですね。私。