諫早湾はどうなってんの?

昨日の朝日・朝刊オピニオンの「私の視点」(手元の新聞では13面)
齋藤進さんという方が、

原発なき電力供給は目前

というタイトルで書かれています。
今、
原発に頼らないと、電気足りないよ。」
ってことで、この夏電力不足で大変そうです。
でも、この文章読んでいると、
この夏、電気間に合わせてしまうと、
原発なくても大丈夫ジャン」
ってなってしまったら困る電力会社などの関係者が、
「ネ!原発ないと困るでしょ」
って思わせるために、国民を巻き込んでいる陰謀なのではないか?
さらに、あまりに楽に供給してしまうと、
安全性の確認できていない原発を推進してきたこと、それと今の福島の現状考えて、
「そもそも原発って、必要だったの?」
そいうい根元的な非難の風が余計強くなる事をそらしている。
「誰だ、この事で得をしたやつは」
ってね。


このオピニオン数字の根拠が書かれていて、
電力会社からみたら
「そんなことはないよ」
なんてあるのかもしれませんが、
この問題、電力会社が真実を話していない気がして、このオピニオン信じたくなります。
asahi.comで記事探せなかったので引用しません。
購読されている方は読んでみて下さい。


本題です。
昨日の・朝刊の社説
諫早湾の問題取り上げていました。
まず、asahi.comから全文引用します。
http://www.asahi.com/paper/editorial20110611.html#Edit2
http://www.asahi.com/paper/editorial20110611.html#Edit2

諫早湾干拓―開門に向け政府は動け 


九州北部の有明海農林水産省が進めた諫早湾干拓事業が、新たな転機を迎えた。

 干拓地の調整池と海をさえぎる堤防の開門をめぐって、佐賀県長崎県、そして有明海漁業者と干拓地営農者が対立している。まわりの海の不漁と干拓との関係を調べるため、農水省が開門調査をした場合の環境影響評価(アセスメント)の素案を公表した。

 だがこの素案が手詰まりを開く糸口になるか、はなはだ疑問と言わざるを得ない。

 昨年12月、福岡高裁は堤防の排水門を5年間、常時開門する判決を出した。菅直人首相は最高裁に上告しないと決め、政府は判決を受け入れた。

 長崎県干拓地の農業者を支援する立場から開門に反対してきた。話し合いに応じない長崎県に対し、農水省は今回のアセス素案をもとに説得にかかる構えで時間をとった。

 農水省の姿勢には、開門を待ち望む側も批判的だった。素案の内容が明らかになって、不信はさらに大きくなっている。

 例えば農水省は、全面的な開門の場合の費用として1077億円と示した。そのうち、洪水に備える排水ポンプに合計478億円必要と試算している。ところが、10年前に農水省の第三者委員会が提言した同じ目的の費用は半額以下の約200億円だった。ほかにも割高に見える費用がならぶ。

 東日本大震災の被災地復興に多額の費用が必要になるいま、「こんなに金がかかるなら開門しなくていい」という世論作りではないのか。漁業者はそんな風に憤っている。

 洪水や大潮に備える工事費用がかさむのならば、そういうときは一時的に水門を閉じることを考えればよい。開門を実現するために本当に必要な工事は何か精査しなくてはいけない。

 諫早湾干拓は1986年から始まったが、もとは食糧難の50年代に長崎県が打ち出した計画に端を発する。食糧増産という本来の目的がなくなったにもかかわらず、2533億円の巨費で事業が継続された。将来の農業生産額は事業費の2%にも満たない年間45億円である。

 アセス素案を見て改めて感じるのは、自然に手を加えると、回復するためにいかに高価なツケを払わなくてはならないかということである。

 農水省がいくら開門調査を先送りしても、地域の対立は消えない。高裁判決で開門が確定しているのを忘れてはならない。判決を実行するために努めるのが政府の仕事である。

干拓の門を閉じるとき、「ギロチン」と言われていましたね。
扉がギロチンのように次々と閉じられていく映像。
印象に残っています。
自然破壊の象徴のような映像でした。
裁判に負けて、再度開く事になりました。
そしたら、今度は開くことに反対の立場の方たちいる。^_^;
農業を優先的に考える、長崎は反対。
漁業を優先的に考える、佐賀は賛成。
そして驚いたのが、予算のいい加減な事。
再度その部分引用します。

例えば農水省は、全面的な開門の場合の費用として1077億円と示した。そのうち、洪水に備える排水ポンプに合計478億円必要と試算している。ところが、10年前に農水省の第三者委員会が提言した同じ目的の費用は半額以下の約200億円だった。ほかにも割高に見える費用がならぶ。

開門を主張する側もあきれているようです。
お金使って、対立生んで。
結局どっちも納得できない。
最初から、やらなければ余計な税金使わないで済んだのにね。
で、そこにさらに税金がつぎ込まれる。
こういうのが、自民党時代の良くないところですね。
官僚さんたちも、税金の有効な使い方がわかっていない。
おかしいと思っていても、修正がきかない。


このままでは、日本はだめだ、無駄が多すぎる、借金体質から抜けられない。
そんな気持ちが、政権交代につながったと思います。
諫早湾だけではなく、他にも沢山ありますね。
群馬県のダムとかね。
民主党政権が、今までの無駄を正して欲しかったけど、やっぱり頼りない。
でも、私はもう一度自民政権になっても、あの人たちは反省して正す事はできない人たちだと思っています。
自分たちの手からこぼれていった、既得権益をまた手にしたいだけ、
同じことが繰り返される。


今度選挙があっても、自民と民主以外の候補者いないと投票できませんね。
だからといって、その方たちが国民の信任を得ていてなんて思って欲しくない。
勘違いです。
どうしたらいいか、結局いつもの結論なのですが、
今私が求めるのは、衆院の解散ではなく、
政党の解散。
そういった、既得権益に縛られず、改革をおこなえる議員さんたちが、政党を超えて政権を担って欲しい。
社民党から、防衛相が出て、
共産党から、財務相
の政権。
なんてね。
でも、そういった多様な思想を結集した政権なら、
軍事を増強なんてことも、日の丸・君が代を強制するような事も無い気がします。
既得権益に縛られない分、思ったより改革のスピードは速いかもしれません。
だいたい、こんな時に、解散総選挙なんて考えていること、頭変なのではないか?
政権争いをしないこと、それだけで、スピードアップが計れます。
一番強固な、共産党と、公明党がこの非常時に、党を解散して政権を担うってのはインパクトありますね。
また夢物語書いてしまった。
でも、政権争いは無駄だよ。



ここで、終わってもいいのですが、もう一度。
農水省諫早湾の数字。
民間なら許されませんよね。
他の省庁も含めてこういうことが平気で行われていて、しかも責任の所在が曖昧で、改善される事がない。
こういうことに危機感を持つのは当然だと思います。
長崎も、佐賀も、手を振り上げたのはいいけれど、こんなにお金かかるなら、って事で、手を下ろすことなく、
手を上げたまま手を結ぶような妥協点を探る必要もあると思います。
税金使って余計な事をしたもんだ。