中国、北朝鮮に軍用車両

何をいまさら、そんな感じですが、
今日のタイトル一昨日(13日)の朝日・朝刊1面トップの見出しです。
13日の新聞読んだの14日夜でした。

この記事本文の書き出し部分。

 複数の日本政府関係者が朝日新聞の取材に明らかにした。

とあります。
これって、朝日のスクープ?
以前なら、これを確認しようとした時。
「あらたにす」
あらたにす | 朝日・日経・読売 3社共同プロジェクト
見て、読売・日経の1面確認して、朝日だけが大きく扱ったのか確認します。
その後、中も見て、朝日だけが掲載していたら「スクープかもしれない」って判断してました。
とっても不便です。(ーー;)
昨日、確認のためネット検索しました。
読売。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120613-OYT1T00520.htm
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120613-OYT1T00520.htm

中国、ミサイル用特殊車両を北朝鮮に輸出

 中国が昨年8月、長距離弾道ミサイルの運搬・発射に利用できる特殊車両を北朝鮮に輸出していたことが分かった。複数の日本政府関係者が13日、明らかにした。



 北朝鮮が今年4月の軍事パレードで公開した「新型ミサイル」を運搬していた車両とみられる。政府は、北朝鮮への大量破壊兵器関連物資の輸出を禁じた国連安全保障理事会決議に違反する可能性があるとみている。

  政府関係者によると、海上保安庁が昨年10月、大阪港でカンボジア船籍の貨物船を立ち入り検査した際、特殊車両の輸出の事実を記した「目録」を発見した。同船は、中国南部で特殊車両を積み込み、北朝鮮南浦ナムポで降ろしていた。

 政府は米政府に情報を提供し、米政府が中国政府に事実関係を問い合わせた。中国政府は「木材を運搬するための車両だ」と説明したという。

(2012年6月13日14時34分 読売新聞)

最後に記載された、この記事の配信の時間から判断して、読売はこの記事落としています。
朝日は13日の朝刊と言うことで、12日のうちに事実つかんでいますね。


NHK出てました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120613/k10015796441000.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120613/k10015796441000.html

中国から北朝鮮に特殊車両輸出か
6月13日 12時5分
去年8月、弾道ミサイルの発射台を兼ねたとみられる大型の特殊車両4台が、中国から北朝鮮に貨物船で運ばれていたことが海上保安庁などが入手した貨物船の輸出記録から明らかになりました。
日本政府は、大量破壊兵器の関連物資などを北朝鮮に輸出することを禁じた国連安保理決議に違反する可能性もあるとして、国連に報告することにしています。

海上保安庁や警察、税関などによりますと、去年10月、大阪港に入港したカンボジア船籍の貨物船を調査したところ、中国から北朝鮮に特殊車両を輸出したことを示す書類が見つかったということです。
それによりますと、貨物船は去年8月、中国の上海から北朝鮮のナンポに向けて「WS51200」という型番号の特殊車両4台を運んでいました。
防衛省の関係者によりますと、この特殊車両は全長がおよそ20メートル、幅は3メートル余り、重さが42トンで、車輪が16あります。
日本政府は、北朝鮮がことし4月の軍事パレードで公開した弾道ミサイルの発射台を兼ねた車両と同じ可能性が高いとみています。
中国からの輸出が確認されれば、大量破壊兵器の関連物資などを北朝鮮に輸出することを禁じた国連安保理決議に違反する可能性もあり、日本政府は、一連のいきさつについて国連に報告することにしています。
“輸出された”特殊車両は
中国が北朝鮮に輸出した特殊車両は、中国国防省系列の大手国有企業の子会社が去年5月に開発した「WS51200」という型番号の車両とみられています。
防衛省の関係者によりますと、車両の全長はおよそ20メートル、幅は3メートル余り、重さが42トンあるということです。
車輪は16輪あり、ことし4月、北朝鮮で行われた軍事パレードで公開された弾道ミサイルの発射台を兼ねた車両に極めてよく似ています。
この会社が製造した特殊車両は、中国で中距離弾道ミサイル「DF21」などの運搬にも使用されたことがあるということで、今回、輸出された車両も北朝鮮弾道ミサイルの運搬や発射用の車両として使われている可能性があるとみられています。
官房長官“コメントは差し控える”
藤村官房長官は午前の記者会見で、「わが国として注目してきているが、個々の事案にかかる具体的な情報のやり取りなどについては、インテリジェンスに関するものでコメントは差し控える」と述べました。
そのうえで、藤村長官は一般論としたうえで、「仮にわが国が安保理決議違反の事案にかかる情報を得れば、関係国と連携して対処し、国連の制裁委員会で適切な対応が図られると考える。中国を含む国際社会が関連する国連安保理決議を着実かつ全面的に実施していくよう、引き続き関係国と緊密に連携して対応していく」と述べました。]

これも、6月13日 12時5分 ということで、朝日の後追いです。


時事通信配信の記事も発見。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120613-00000054-jij-pol
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120613-00000054-jij-pol

中国、北朝鮮に軍車両輸出=安保理決議に違反―日本政府把握、公表せず

時事通信 6月13日(水)11時30分配信



 中国が昨年夏、弾道ミサイル運搬用の大型特殊車両を北朝鮮に輸出していたことが分かった。複数の日本政府関係者が13日、明らかにした。国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議に違反する行為だが、日本政府は事実関係を把握しながら公表は見送った。北朝鮮に影響力を持つ中国を刺激するのは望ましくないとの判断があったとみられる。
 日本政府関係者によると、この特殊車両は、故金日成主席生誕100周年を祝うため4月15日に平壌で開かれた軍事パレードで使われた。2009年の北朝鮮の核実験を受け、国連安保理が採択した制裁決議1874は、大量破壊兵器関連物資の対北朝鮮輸出を禁じており、中国の行為は決議違反に相当する。
 日本政府が把握したのは昨年10月3日。第5管区海上保安本部が大阪港に入港していたカンボジア船籍の貨物船を立ち入り検査した際、同年8月に特殊車両が中国から北朝鮮に輸出されたことを示す目録を見つけた。この間、公表しなかった理由について、政府関係者は「外交的配慮だ」と語った。
 これに関連し、藤村修官房長官は13日の記者会見で「わが国として注目してきている」と中国による輸出を把握していることを事実上認め、「安保理決議に盛り込まれた措置は順守されるべきだ。中国を含む国際社会が決議を着実かつ全面的に実施していくよう関係国と緊密に連携していく」と語った。公表を控えた理由については「コメントは差し控えたい」と言及を避けた。 

時事の配信一番早いようですが、11時30分ですね。


ここまで調べて、昨日は寝ました。
今日図書館で、新聞のバックナンバー確認しようと思っていました。
実行しました。
暇ですね。^_^;
読売・毎日・日経・産経、
各社、13日のトップ扱いはしていません。
中見落としているかもしれませんが発見できませんでした。
産経が朝日の翌日の14日1面トップで報道していました。

各社がトップで追うほどではなくても、そこそこのスクープだったようです。
私は13日のTVニュースで、中国側が、北朝鮮軍用車両の輸出否定している記者会見の映像見ました。


本当はここからが本題。
この件、記事を総合すると、
昨年10月には日本政府気付いています。
朝日の記事13日の2面に書かれている関連記事から一部引用します。

4月15日の北朝鮮の軍事パレード後、車両が中国製ではないかとの疑惑が持ち上がった、政府関係者によれば、米政府は日本が通報した事実を中国に非公式に提起したという。これに対し中国側は輸出の事実だけは認めたが、「民生用だった」と釈明したという。日米韓は国連安保理で追求する事を断念した。
 「中国を追い詰める時ではなかった」。政府関係者の1人はこう語る。

1度無かったことにした話、なんで今頃?
そんな疑問。
朝日の記者さんが有能だったとしても、政府関係者が話を漏らさないと出ない内容です。
他社の扱い見ると、朝日書かされた可能性も感じます。
今は「中国を追い詰める時」なのだろうか?
日中関係で最近の話題は、
「東京都が尖閣諸島民間から買い上げる」
この件だと思うのですが、関連がありそうな気もします。
これ以上は、私の力では掘り下げようも無く、推測で色々書くのはためらわれます。
何か奥がありそうな。


最後にこの件に関し書かれた昨日(14日ということで、1面飾った翌日)の朝日社説引用して終わります。
http://www.asahi.com/news/intro/TKY201206130854.html?id1=2&id2=cabcagbe
http://www.asahi.com/news/intro/TKY201206130854.html?id1=2&id2=cabcagbe

ミサイル車両―中国の輸出は許されぬ

 弾道ミサイルを運搬・発射する大型特殊車両4両を、中国が北朝鮮に輸出していた。無法なミサイル開発を助ける行為であり、断じて許されない。

 輸出は、国連安全保障理事会の決議への明らかな違反だ。東アジアの安全を乱し、中国の国益も害するはずだ。

 中国が何より優先するのは、朝鮮半島の安定だ。北朝鮮が不安定になれば、国境を越えて大勢の人が逃げてくるだろう。金正恩キム・ジョンウン)体制が崩壊すれば、中国より米国に親密な統一朝鮮が隣に出来るかもしれない。

 だからこそ、4月の北朝鮮弾道ミサイル試射をめぐって、日本や米国、韓国に冷静な対応を求め、北朝鮮には自制を求めた。その後も核実験をしないよう強く働きかけている。

 ミサイルの脅威を高める車両の輸出は、自らのこうした努力に反するものだ。

 16輪の特殊車両は中国の軍に連なる企業がつくり、北朝鮮の軍事パレードで新しい大型の弾道ミサイルを積んで登場した。

 移動しての発射が実用化されれば、衛星による監視はこれまでよりはるかに難しくなる。

 北朝鮮への制裁は、2006年と09年の北朝鮮の核実験を受け、安保理で2度決議された。

 弾道ミサイル関連の物資などの取引が禁じられ、運搬車両も対象になっている。中国は「木材運搬用」と説明しているが、北朝鮮はそんなに巨木に恵まれているのか。

 安保理常任理事国でもある中国は、制裁決議に賛成しながら、これまで消極的だった。

 安保理の専門家委員会が制裁の実施状況を監視しているが、北朝鮮から中国東北部の大連を経由して武器を輸出する違反ケースが数多く報告されている。

 過去には、ロケット推進燃料として使える物質が中国から輸出された。ほかの国がいくら厳しくのぞんでも、かぎを握る中国が真剣に取り組まなければ、制裁は抜け穴だらけになる。

 中国外務省は「大量破壊兵器の拡散に断固として反対し、決議も守っている」と違反を否定した。中国企業は決議に反する物品を輸出していないとも主張したが、受け入れがたい。

 実態をしっかり調べ、安保理に明らかにすることで、信頼回復と再発防止に努めるべきだ。

 一方、日本や米国は違法な輸出の証拠をつかみながら、核実験をしないよう北朝鮮に働きかけている中国に配慮し、非公式に話し合っただけで済ませた。

 この対応は疑問だ。見逃せば決議の意義が失われる。安保理でしっかりと議論すべきだ