成果報酬

以前書いた↓ホワイトカラー・イグゼンプションの導入見送りになりました。
http://d.hatena.ne.jp/supiritasu/20070106
http://d.hatena.ne.jp/supiritasu/20070113
私も職種によっては残業代不要な職種はあると思っています。
時間でその人の仕事を計る事ができない、又は時間で測ることが失礼な仕事です。
そういう仕事の場合、きちんとした成果報酬を支払うことによって、残業代不要になると思います。


例えば、ある取引を成立させることによって成り立つ仕事。
プラントをどこかの国や企業に売ることが成果であった場合、
その仕事の責任者は、残業もなにもあったものではないですね。
コネ一発で決めてもいいし。
プレゼン用の資料を作って詳しい説明をして相手を説得してもいい。
地道に営業活動を行って相手が折れてもいいでしょうし。
接待・袖の下・談合みたいなもので仕事を受注する場合もあるでしょう。
(これって場合によったら法に触れますね、名古屋地下鉄工事でまた談合あったし)
こういう営業的な仕事は残業代いらないと思います。
いくら残業したら良いという問題でもないですね。


研究職、これも定時で終われる場合もあるでしょうが、
結果が出そうなとき、そこで止められない場合なども考えられますね、
化学や、生物的な実験なんかの場合変化がおきている状態や、
何時変化するかわからない場合不眠不休になってしまいます。
こういう仕事は成果をきちんと評価してあげないと、
時間給では計れないものがありそうです。


デザインやコピーを書く仕事など、
芸術的な要素が含まれる仕事も、
ただ時間で拘束すれば良いという問題でもないですね。
「毎日遊んでも期日までに作品が完成すれば良し」
そういう基準になりますね。
勿論その仕事によって、製作者に払う以上の収入が雇用側にあることが前提になります。


成果報酬を得る人は前提として、
「自分がもらう金額以上は、支払う側に利益をもたらす」
そういう気構えが必要だと思います。
時間の管理も自分でしないといけませんね。
必要な時は寝ないでもやるけど、
そうでもないときは、いざという時の備えをする。
場合によったら仕事もしないで遊んでいる、
雇用側も成果を求めているので、何をしていても口を出さない。
こんな仕事もありでしょう。
でもココまで行くと、社員というより、社内で請負やっているようなものですね。
こういう実力者は、会社から独立して行くのかもしれません。


残業代払わないで問題になるのは、
例えば24時間営業のファミリーレストランで、客が一人もいないのに、
店に厨房も含めて全部で3人いたとします。
3人のうち2人は残業で交代の人が来るまで仕事していたとします。
そしてその1人は店長で、残業代カットの対象です。
その時間に客がいないのは、当然店長の責任ですね。
本社としてはそういう考えになります。
部下は残業代出ても、自分は出ないわけです。
こういう事態を想定すると、残業代出してあげたいですね。
でも責任感がある人だと、ただ働きしてしまうでしょう。
売り上げが下がって、人件費も減らさないといけない、
「店長会議で怒られるくらいなら」
そんな感じで店長がただで働くのでしょうか?
こんなことしていたら、心も体も持ちませんね。
その客がいない時間に、遊んでいてもいいでしょうが、
そういう時間に、店の3人が遊んでいないで、
掃除をするとか、来店客を増やすための工夫を考えるとかしていれば良いですね。
暇な時ダレていると、客として店に入ったときなんとなくダレた雰囲気伝わってきますね。
ナンなんでしょう?
不思議ですが、素人の私でも本当に感じます。
そうならないように、緊張感を持たせるためには、
たとえ従業員に払う収入がその時間帯不足しても出す必要あります。
当初雇用側の希望する想定年収の400万辺りまで対象を広げると、
「どうせ残業代ないんだから」
そんな感覚が店長以外の従業員にも対象者広がって、
店にとってけしてプラスにはならないと思います。
たとえが良くないかもしれませんが、
最初ホワイトカラー・エグゼンプション聞いたときこんな事態想定しました。


成果報酬がきちんとできる、労働環境を築くこと、
働く側だって、時間で評価されることを不服とするぐらいのプライドが持てる仕事のできる人。又は現にしている人。
そういう方を対象にしないとかえって日本の企業はサービスや製品の質が落ちて衰退するように思えました。
青色LED中村修二さんのような方は当然ホワイトカラー・エグゼンプションの対象者であったでしょうが、
成果報酬がきちんとされていなかった。
そういう事になりますね。
ホワイトカラー・エグゼンプション、今回見送られましたが、また見直しして再提出の可能性ありますね。
訳のわからない言葉で失敗したからと、
耳に聞こえの良い日本語の名前で再提出されるかもしれません。
そんなごまかしをしないで、きちんと説明のできる、
しかも働くものを納得させられる法案を考えていただきたいものですね。