企業研究(株式会社リケン編)

昨日の朝日・朝刊は、以前書いた、

緒方長官ら再逮捕 総連資金詐欺容疑

の見出しが1面中左に、

宮本顕治元議長死去

の見出しが1面左にありました。
どちらも気になりますが、
1面中の以下の見出しに付いて書きます。

トヨタ全工場停止
柏崎から部品提供止まる

この記事経済面(手元の新聞で11面)にも関連記事あって、

部品ストップ、車メーカー生産停止
カンバン方式弱点付かれ
中越沖地震影響、短期で拡大

この原因となったが今日のテーマ、
「リケン」
というわけです。
私同じ名前の食品メーカーは知っていましたが、
この会社昨日まで知りませんでした。


朝日経済面の記事によると、

 リケンの主力部品はエンジン部品の一つピストンリング。ピストン周辺の磨耗を防ぐための金属製の直径7〜10センチの小さな輪だ。国内では生産会社は、大手3社しかなく、とりわけリケンは国内メーカー向けピストンリングのシェアが50%以上とされBMWフォルクスワーゲンも含めた世界シェアも20%以上を占める。エンジンごとに形が異なり、設計段階からメーカー担当者も加わって作り上げるため「リケンが操業停止したからといって他社品で代替は難しい」(日本自動車部品工業会)という。

高価な自動車も安価なピストンリングが無いと作れない。
当然車も走らないわけですね。
TOYOTAのマークつけた車も、中身は様々な会社から部品を集めて組み立てて作られていること、改めて認識させられました。
カンバン方式は各過程が在庫持たなくなっていますが、それが裏目に出たわけですね。
リケンホームページこちら↓です。
http://www.riken.co.jp/index.html
会社概要です。

●創業 1927年(昭和2年
●設立 1949年(昭和24年)
●資本金 8,573,597千円(2007年3月末現在)
●従業員 1,545人(2007年3月末現在)
2005年度の売り上げ88,675百万

工場は柏崎以外に熊谷にもありますが、会社の規模から考えると、
柏崎で作れるものを熊谷でも作れるような生産の危機管理されていなかったのでしょうね。
大手の自動車メーカーも、エンジンの共同開発や、価格を安く出させるための、交渉は行っても、非常時に備えて、距離の離れた2箇所以上での生産要求をリケンには出せなかったのでしょうね。
見出しではトヨタが大きかったですが、記事中の表によると、
日産・ホンダ・スズキ・マツダダイハツ工業三菱自動車富士重工業すべてのメーカーが影響受けるようです。
こういうメーカーが小さな部品をしっかり作る技術が、大きな自動車メーカーの売り上げに貢献していますね。
カンバン方式の欠点明らかになりました。
今後大手メーカーはカンバン方式維持のため、
一般的に考えると下請けメーカーにとってコストが高くなる、
距離の離れた場所での、生産システムの2重化の要求出てくるかもしれませんね。
大手自動車メーカーは資金援助ぐらいするかもしれませんね。
どちらにしても「リケン」だけでなく柏崎の復興が早くなるよう願っております。
カンバン方式の見直しもされそうですね。


リケンさんのホームページ上で、
ピストンリング博物館」
というページ発見しました。↓
http://www.riken.co.jp/piston/index.html


#追記
今日(20日)朝刊1面に左中に、

生産再開に助っ人懸命

と写真でています。
リケンさんの部品が無いと生産が滞る又は中止しているメーカー各社から、
約650人が手弁当で駆けつけているようです。
経済面(11面)にも関連記事あって、

復旧急げ、業界終結
自動車各社から柏崎の部品工場へ
650人、油にまみれ


操業停止、大手12社に
トラック4社も

この会社社員数1545人となっていますので、650人の応援って凄い人数ですね。
16日の地震発生から今日で4日です、それで各社部品が無いということは、
在庫の圧縮かなり徹底して行われているのですね。
ピストンリングかなり小さな部品なので、大型トラック1台という量で各メーカーに発送しているとは思えません。
せいぜいダンボール(もう少し丈夫な専用ケース使っているかもしれませんが)数箱、
こんな量ではないでしょうか?
柏崎から、全国に配送されていたのですね。
日本の運送業も翌日配達常識になっていますし、
在庫を減らせる要因になっていますね。
被災した一般の会社からしたら、「リケン」さんのこの状況は羨ましいでしょうね。
技術を持っているところは、本当にどんな規模であっても「強い」そういう認識を新たにしました。