「住民の平穏」OR「表現の自由」

昨日の朝日・朝刊1面右下の見出しです。

政党ビラ配布、逆転有罪
東京高裁住居侵入罪と認定

社会面(手元の新聞で39面)にも関連記事出ていました。
見出し部分です。

ビラ配布
表現の自由懸念」
被告ら「社会への影響大」


判決、「住民の意思」尊重

《解説》部分も一部引用します。

今回の事件で通報した住民は処罰を求めたが、他の住民には「逮捕は行き過ぎ」という声もあり、起訴が「住民の総意」といえるかは疑わしかった。

私の結論さっさと書いてしまいます。
「住民の平穏」守るべきです。
表現の自由」守るべきです。
この二つを争うと辛い。
朝日も報道機関としては「表現の自由」を守ること何よりも大切なはずです。
だからといって、
表現の自由」を守るために「住民の平穏」を脅かしても良い。
なんてことは絶対書けませんよね。勿論私だって書けません。


視点を変えてみましょう。
今問題なのは、
「私たちが普通に暮らしていて何時、何が起こるかわからない」
こう言われた時に、
その通り。
そう思ってしまいませんか?
そこが問題なのだと思います。
チラシを配っている人は昔も今もいたでしょう。
そういう犯罪と関係ない人も疑わざるおえない状況は問題ありますね。
通報した住民の方も、もっと安心して暮らせる時代であれば通報することもなかったと思います。
皆が疑心暗鬼になって、他人に対して不安を持つ時代になっていくことは、
そこに暮らしている普通の人の暮らしも圧迫されていくことになると思います。
今回は不法侵入ということになっていますが、
そういう不安感が不法侵入の範囲を広めてしまった。
と言えないでしょうか?
私も会社員の時に、自社のハンドクリームのサンプルを取引先の名前を入れたチラシに付けて各家庭に配ったことあります。
団地ですと、勧誘チラシお断りとか、部外者の侵入禁止のようなこと入り口に書かれているところありました。
でも集合ポストには既にチラシが入っていて、
「見てもらえそうもない」
そう思ってしまいます。
結局階段上がって各家のドアポストに投函していました。
スーツ・ネクタイ姿でしたが、住民に会えば、表情もにこやかに、*1
取引先の名前出して「○○薬局です。*2ハンドクリームのサンプル配ってます、お使いください」
と声をかけるようにしていました。
この私の行為注意されることありませんでした。
住民たちの許される範囲に入っていたのだと思います。
起訴された方が犯罪を犯しそうな顔をしていたとか、共産党のビラだったからとか。
どちらも有罪判決の理由にしたら、ものすごく問題ありますね。
ですので、「住民の平穏」を侵したということになったのだと思います。
この判決今後どのような影響が出てくるのか心配ですね。
やっぱり「表現の自由」を守るために「住民の平穏」を脅かしても良い。
とは書けませんが、
表現の自由」にこういう形で制限を加えることは行きすぎだと思います。


内容詳しくは書きませんが、*3同じ昨日の朝刊社会面(手元の新聞では37面)
Media Timesの見出し書いておきます。

過熱報道 不信募る


香川・坂出 3人殺害の遺族


父を「犯人」ネット暴走


買い物に騒然通院追う

表現の自由」守るべきですが、やりすぎは問題ありますね。
朝日も不祥事あったりしますが、
自らも表現していながら、その表現方法を客観的に見てその行われた事実を伝えようとする姿勢は共感もてます。
表現の自由」を守るために必要な記事ではないでしょうか。
読んでいて、ちゃんとわかってるって思えて安心できます。
ただ、過熱しっぱなしで冷静さを失っている報道機関もありそうですね。

過熱報道 不信募る

の一言に危機感が出ていますね。

*1:自分の顔は見えないですけどね

*2:配っている所の近所の店なので、受け取る方に安心してもらえると思ってました

*3:この記事読める方は一読してみてください