大江さん

昨日書いたことの続きです。
眠たかった、てこともありますが、
今から書くこと昨日に続けて書いてしまうと、焦点がはっきりしなくなりそうな気がした。
そんな気持ちもあります。
今から書くことは、先日の放映時見ること出来なくてビデオ録画を、(ブルーレイの時代に、私いまだにDVDどころかアナルグのビデオ録画です)一昨日見た。
周防監督の、「それでもボクはやってない

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]

の影響受けています。


元の朝日の記事は昨日も書いたように一昨日の夕刊1面と、手元の新聞で20・21面に書かれていた関連記事です。
記事の内容ご覧になりたい方はこちら↓ご覧ください。
http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200803280062.html?ref=any
問題になった大江健三郎さんの著作。
沖縄ノート

沖縄ノート (岩波新書)

沖縄ノート (岩波新書)

私未読です。
今回大江さんを訴えた原告の方も訴えた時点で未読だったようです。*1

裁判は、高校歴史教科書の検定にも影響を与えており、軍の関与の有無が最大の争点だった。

とあるように、この裁判の影響で、沖縄戦での軍の関与、教科書から削除されました。
その後沖縄を中心に文部省による教科書検定の見直し求める声が高まり、
教科書に沖縄戦での軍の関与認める記述復活しています。

05年8月に提訴された今回の訴訟は、高校の教科書検定に影響を与え、昨春には「軍の強制」を示す記述がいったん削除された。だが、沖縄県で反発が強まり、文部科学省は昨年末までに、「軍が強制した」という直接的な記述は避けつつ、「軍の関与」を示す表現を復活させる教科書6社の訂正申請を承認した。

私、個人的な感情は今回の判決とっても良かった。
そう思っています。
今回判決後の原告側の徳永信一弁護士が会見で語ったこと引用します。
上記asahi.comには出てきません、夕刊21面に出ています。

「軍が関与したとうい事実をもって、隊長2人が自決を命令したという名誉棄損表現を免責するのは論理の飛躍だ。裁判所は逃げたという思いを禁じえない」

この部分私も感じました。
さらにこの疑問に加えると、
原告は、隊長2人の名誉回復だけを求めていたのか?
という疑問があります。
徳永弁護士の会見読むと、「隊長2人の名誉回復だけを求めていた」ような感じに聞こえますが、
軍が関与したかどうかも、争っていたのではないか?そんな疑問です。
もし勝訴していたら、判決が、隊長2人の名誉回復を認めるものであっても、
教科書から日本軍の関与を削除させた勢力は、
「軍が関与した事実は無かった」
そんな拡大解釈をしていきそうな危惧を感じます。
今回の判決読むと、
裁判所の判決は、確かに隊長2人の名誉回復というより、
沖縄戦での集団自決に日本軍か関与していたのかどうか」
という部分に対する判決であった。
そう私は理解しました。
1面の見出しは、

集団自決「軍、深く関与」

となっています。21面の見出しには、

軍関与 司法も明言

となっています。
これ、裁判所逃げていないですね。
大きな問題に対して判決をきちんと出しています。
数々の証拠や証言を元に「日本軍関与した」と判断したのです。
判決で語られた以下の↓事実認定、

集団自決が起きたすべての場所に軍が駐屯し、駐屯しない場所では発生しなかったことなどを踏まえ、集団自決への「軍の深い関与」を認定した。

沖縄の方たちの証言信じつつも、反対する勢力がある以上100%とはいえない気持ち残ります。
でもここまではっきり言われると、後々なんか怖い感じするくらいスッキリしました。


原告の方たち控訴するようです。
ここから、私の普段の考えと違う思想を応援する感じ少し出ます。
原告の方たち、思想的に沖縄集団自決に軍の関与を認めたく無い勢力の後ろ盾も何も無く、
本当に、「それでもボクはやっていない」ということで裁判を起こしたのであれば、
今回の判決悔しかったことだろうなと思います。
やってないのですから。
でも、管理職とはいえ、部下の行動全部チェックしきれない部分ありますね。
自分達は命令していなくても、部下が勝手に命令していないことを、やっている場合だってあるかもしれません。
ひねくれた見方をすると、
徳永弁護士上記
「軍が関与したという事実をもって」
の発言は裁判負けたから出てきた一言のような気がします。
そこまで言ったのですから
控訴の場合は、軍の関与があった・無かったとは完全に切り離して、
「自分達は何も命令なんかしていない」
そこを争点にするべきですね。
出来たら、軍の関与は認めてしまいましょう。
そうした方が争点のポイントがはっきりすると思います。


これを昨日書きたかったのですがヤッパリ別の方が良いですね。
書くの1日遅れたので、朝日の社説も同じような観点で私より先に昨日書かれていました。
タイトル

集団自決判決 司法も認めた軍の関与

となっています。
読みたい方、どうぞ。↓
http://www.asahi.com/paper/editorial20080329.html

*1:このこと上記、昨日の朝日の社説に書かれています