時が滲む朝

昨年の芥川賞受賞作
楊逸さんの「時が滲む朝」読みました。

時が滲む朝

時が滲む朝

実際に読んだのは、芥川賞受賞作を掲載した文藝春秋です。
受賞作を掲載したページの前に作者楊逸さんのインタビュー記事が掲載されていました。
ご自身の中国や日本での生活が書かれています。
なんか読んでいて、日本ってやっぱりいい国だなって思いました。
苦労の仕方が私の人生と比べると比較になりませんね。
私というよりほとんどの戦後生まれの日本人はまだ苦労が足りないのだと思います。
でも、苦労をしろと思っているのではなくて、
苦労しなくて良かったね。(^_^)
そんな気持ちです。
ただ、今の景気後退確かに大変ですが、
報道機関が煽るからかもしれませんが、
暗い方にばかり目が行って、
実際以上に不景気感に拍車がかかり、
消費が低迷して、
企業業績が下がり、
リストラが進んで、
さらに不景気感が高まる。
こんな景気後退の悪循環の連鎖があるようにも思います。
確かに早めに手を打つ事で企業業績は早く回復するかもしれません。
そこが日本の良い所なのかもしれませんが、
もう少し楽観的になっても良いような気がします。私たちの民族は。


小説中、1989年の天安門事件が出てきます。
よろしければどうぞ↓
六四天安門事件 - Wikipedia
私もニュースで見ていましたが、良く理解していませんでした。
あの時中国政府が、武力弾圧せず開放に向かっていれば、
今頃民主化された中国がお隣にあったのだな。
いまさらながらそんな事思いました。
私中国の無血での民主化望んでいます。
オリンピック後の民主化期待したのですが。
思ったほど進んでないですね。
2008-05-11 温さん、胡さん - なんやかんや
私が生きている同時代に中国でどのようなことがあったのか、
少しは理解できました。
中国外にでた中国の方たちによって、継続的に中国共産党への民主化要求の運動はあるようです。
ただ、こうした運動があっても、中国共産党は意外と外交上手だからこの運動は実を結びにくいと思います。
でも、何時の日かキット。
できることなら、中国共産党の主席自らの手で、中国共産党一党独裁の政治から、民主化への流れが作られる事を願っています。
ってまあ、そんな事まで、この小説読んで思いました。
楊逸さんもそうですが、私の知っている中国の方たちは皆さんものすごくパワフル。
まあよく考えてみれば、母国を出て、日本人でも路頭に迷う時代に生計を立てている方たちなので当たり前のことを書いていますね。