海の王子

三田さんが初めて童話を書きました。
早速読みました。

日本の神話を題材に書かれています。
和とか協力とかがテーマになっています。
武力に対して、武力で対抗するのではなく、
本当に不戦、平和の思いも書かれています。
理想が破綻することなくきちんと書かれています。



チョットねたばれです、
武力で攻めてきた相手に対して、
相手も、味方も血を流すことなく争いが終結します。
シオミツ玉とシオヒル玉という2つの秘密兵器がありました。
相手が攻めてきたとき、シオミツ玉を使って海が満ちて相手は海の中、
でも死傷者が出る前に、シオヒル玉を使って、荒れた海を押さえます。
それで戦意喪失、みんな平和に暮らす。
そうなんですよね、武力で攻め込んできた相手と、死傷者を出さずに戦いを終わらせるためには、
それなりの最終兵器は必要なんですかね。
話し合いで解決って言うのが理想なのでしょうが。
平和のための兵器ってどうなの?
でも日本の神話にはそういうお話もあったのですね。
三田さんもあとがきに書いていました。

一部の心ない人々が、神話を利用して、日本を神の国だと宣伝し、無謀な戦争を起こして悲惨な敗戦を体験をしたからだが、その責任が神話そのものにあるわけではない。神話はむしろ和の精神の大切さを語っている。和によって人々が団結し、さらに国と国とが連合していくことで、平和が生まれる。日本という国はそのような精神によって支えられてきたのだ。

そんな神話の精神を生かして書かれた本でした。
地には平和を!