ブンとフン謎解き編

以前書いた、
2010-07-16 ブンとフン - なんやかんや
続編です。
こんなこと書いていました。

予約待ちの2人目です。
手元にくるの来月になるかな?

昨日入手しました。
朝日ソノラマ

今回の謎。

小学校の時確かに読んだ記憶のある。
「このページは切り取って、王さんだったか、長嶋さんだったか忘れましたが、たぶんそのどちらかに送りましょう。」
なんて、書いてあったような気がするのですが、ない。アレ(^_^;)

探しました。
朝日ソノラマ版にもない。
新潮文庫版にあった、

このページは誤解されるといけないので、のりで貼ってね。なんて「のりしろ」があったり。

もない。
なんで???
新潮文庫の奥付に、

この作品は昭和四十五年一月朝日ソノラマ社より刊行された。

せっかくなので画像でいきましょう。

所が手元にある朝日ソノラマ
昭和四七年九月十一日初版発行となっています。

で、タモリ倶楽部も終わるし。
寝ますね。
起きたら続き書きます。


朝です。ゲゲゲも終わったし(朝日TV欄ほんとに「ゲゲゲ」だけです)
結論から書きますと、
昭和四十五年一月朝日ソノラマ社より刊行された、
「ブンとフン」は新潮文庫に引き継がれた。
その後、朝日ソノラマ版昭和四七年九月十一日再度発売された。
ということではないか?

朝日ソノラマの新装版(昭和四七年九月刊)に付した後書きである。

と文庫の後書きに書かれた、井上さんの文書発見しました。
新装の「ブンとフン」イラストが欠落。さらに上記のりしろの分部もありません。
泥棒ブンがこの「ブンとフン」のイラストを盗んだよ、ってイラストがあるのですが、そのページ自体が存在しません。

イラストかかれた方と、朝日ソノラマの間で問題でもあったのでしょうか?
このイラスト、井上さん原作に力を与えています。
のりしろ分部がない、ということで本文も変更になっています。
新潮文庫18P()で囲まれた以下の文書すべてないです。

(こんへんのくだりを、読者諸君のお母さん方に読まれると困る。ここだけを読んで、この本全体を誤解される危険があるからである。「ならば書かなきゃいいじゃないか」と諸君はいうかもしれないが、そうはいかないのだ。このことはこの本全体にとってたいへん重要な事実なのであるから。そこで賢明な読者諸君よ。このページの端の「のりしろ」と印刷してある部分にのりをつけ、ページをはりつけてほしい)

なんか斬新でおもしろくありませんか、本当に本にのりしろあるのですが、この部分はデザインになるのでしょうね。
新装は、この本の面白さが減ってしまう結果になっています。
ブンがシマウマのシマを盗むのですが、そのイラストもあったりします。


ということで、今回の謎の発端、王さんだったか長嶋さんだったかの解決計れなくなりました。
で、文庫の方もう一度見てみたら、
発見!
どうも、読み落としたようです。
82P、確かに本の中に、
キリトリ線
ありました。
当然、新装の方には井上さんの文書と共にないです。
その()書きの文書82Pから引用します。

(諸君のなかにアンチ巨人ファンがいたら、ぜひこのページを切りとって、王選手か長島選手の家に書留速達便で送りつけるべこである。両選手は一生、ボールをバットでひっぱたいても、ギリシャあたりの金持の半年の住居費にもならないことを知って、やる気をなくす。王と長島のいない巨人なんて、空中ブランコのないサーカス、ヘソのないアンパン、しまらないことおびただしい。すぐ「キリトリ線」から切って両選手に送りましょう。一方、巨人ファンは、アンチ巨人ファンの先回りをして、本屋の本棚から、この本を一冊のこらず買いしめてしまいなさい)

解説すると、この分部の前に、オナシスさんのことが書かれています。そう「ギリシャあたりの金持」です。どの位使うか、具体的な数字も出ています。
詳しく知りたい方、どうぞ。
アリストテレス・オナシス - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%8A%E3%82%B7%E3%82%B9
引用分部の長島は私の間違いではないです。
当時はご本人もこういう漢字だったのかもしれませんね。


で、私の疑問も解決、王さん・長島さん両方出ていたのですね。
私の今から数十年前、ひょっとしたら10歳になっていなかったかもしれません。たぶん4・5年生だったと思います。
に読んだ、キリトリ線の記憶正しかった。
これ実際、王さん・長島さんに送った方いそうですね。
今こんなこと書いたら、問題になりそうです。
おおらかな、日本。
とっても良いですね。
この本、当時の私には、相当面白く記憶に刻み込まれたのですね。
だって、他の本の細かいハッキリした記憶って、この次は中学入って読んだ「人間失格」です。
小学生で読んでいたのは、ポプラ社の、少年探偵団・ホームズ・ルパン・あと、ジュール・ベルヌのSF(学研だったような?違うかな)この辺はまってました。


キリトリ線の謎は解決しましたが、
朝日ソノラマ版の変遷の謎が出てきました。
今、調べてみたのですが、不明のままです。
ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。
だって、新装版のほうがつまらなくなっています。