カンニング少年不処分で良かった。

以前書いた、入試カンニングのその後です。
今日の朝日・朝刊社会面(手元の新聞で38面)に以下の見出し。

京大入試投稿 不処分に
山形家裁決定少年の反省姿勢考慮


従来の防止策徹底へ

asahi.comから関連記事引用します。
http://www.asahi.com/national/update/0707/TKY201107070285.html
http://www.asahi.com/national/update/0707/TKY201107070285.html

京大入試ネット投稿、少年を不処分に 山形家裁

 京都大学の入学試験中に設問がインターネットの掲示板に投稿された問題で、山形家裁(矢数昌雄裁判長)は7日、偽計業務妨害の非行事実で送致された山形県内の少年(19)を不処分とする決定をした。自らの行為を認めて反省している点を重く見て、処分の必要がないと判断した。

 家裁はこの日、初めての少年審判を開き、即日決定を出した。非公開の審判には母親も出席。家裁は終了後、認定した非行事実や決定理由の要旨を公表した。

 決定で家裁は、少年が2月に京大を受験した際、携帯電話でネット掲示板に設問を投稿して解答を募り、他の受験生らが掲示板を通じてその解答を容易に知り得る状態にするなどの不正行為をし、大学側に答案内容の確認作業をさせるなど業務に支障を生じさせた、と認定。「不正な手段を使ってでも大学に合格したいと考えて非行に及んでおり、発生した結果も軽くはない」と指摘した。

 そのうえで、少年が非行事実を認めて真摯(しんし)に受け止めていること▽被害に遭った京大と早稲田大、立教大、同志社大にそれぞれ謝罪したこと▽母親が積極的に少年を監督していくと誓っていること――などを踏まえ、「保護処分に付するまでの必要性は認められない」と結論づけた。

 3人の付添人弁護士は審判で「少年は真摯に反省し、現在の環境で十分に更生できる」として、不処分を求める意見書を提出した。弁護士らによると、少年は決定を受け、「大きな問題を起こして責任を感じている。社会のルールを破らず、まじめに生きることで反省の態度を示していきたい」と話したという。


新聞には出ていないのですが、付き添人の会見が出ていたので引用します。
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001107080003
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001107080003

京大入試投稿 不処分、付添人が会見
2011年07月08日



 ▽ 少年「ルール守り真面目に」 審判で心境や反省


 少年は「まじめに生きることで、反省の態度を示していきたい」と語ったという。新手のカンニングが司法の場で裁かれた京大入試ネット投稿問題は7日、山形家裁が不処分の決定を下し、決着した。付添人を務めた弁護士らは「これから再スタート。一日も早く『社会復帰』してほしい」と19歳の未来を思いやった。


 山形家裁の審判後、少年の付添人を務めた植田裕、阿部定治、青柳紀子の3氏が会見した。少年は審判の席で落ち着いて受け答えをし、心境や反省の気持ちを語ったという。会見の主なやり取りは次の通り。


 ――決定への感想は


 私たちも不処分を求めていた。裁判所の判断を尊重したい。


 ――付添人として、今回の事案は立件するようなものではないと思うか


 立件するかどうかは捜査当局が判断することだが、カンニング偽計業務妨害にあたるかは学説も分かれている。慎重な判断を求めたということはある。


 ――少年の反応は


 裁判所の判断を受け入れたい、と。「他の人にかけた迷惑がすべて解決したとは思わないが、これからルールを破らず真面目に生きることで、反省の態度を示していきたい」と言った。


 ――どうしても合格しないといけないという強迫観念からカンニングした?


 いろんな面でお母さんに負担をかけたくないという気持ちはあったのだろう。


 ――少年は改めて大学受験を考えているのか


 まだ決められない状態だろう。ただ、「今までは大学に入ってからどういう仕事に就くか決めようと思っていたが、きちんと『こういうことをやりたい』という目的を持って大学に入りたい」と話していた。今は受験とかはまったく具体的には考えていない。


 ――母親に悩みなどを話す機会がなかったことがカンニングに影響したのか


 予備校の寮に入り、親元から離れていた。悩みを一人で抱え込むことがあったかも。「これからは色んな人に相談したり話を聞いたりして、一人で抱え込まずに頑張っていきたい」ということでした。


 ――審判を終えて、少年に対する思いは


 とにかく一つのけじめがついたということ。これから再スタートできるわけだから。一日も早く「社会復帰」してほしい。何か困ったことがあれば、すぐに相談してもらいたい。私たちも声かけをしていきたい。


 ◇ これからは前向きに生きて 非行事実認めた君へ


 ネットへの投稿が発覚した2月末から大震災が起きる直前まで、連日トップ級で報じられた新手のカンニング。京大が警察に被害届を出す事件に発展し、かんかんがくがくの議論も巻き起こした。


 一番驚いたのは、君かもしれない。もちろん許されない行為だけれど、受験会場で携帯電話を操作していた時、そんな大ごとになるとは夢にも思わなかっただろう。


 専門家の見方も割れる事案だった。「かつての替え玉受験では私文書偽造を適用し、業務妨害には当たらないとの考えが強かった。今回は業務妨害の範囲を採点業務や合否判定業務にまで広げた」と学習院大の西田典之教授。大阪大大学院の島岡まな教授は「業務妨害としたのは判例から一定の理解はできるが、学説の立場からは疑問もある」と言い、甲南大の渡辺修教授は「業務妨害を認めた決定は妥当。ネット社会にふさわしいモラル教育が必要」と主張する。


 付添人弁護士は当初、君が入試を妨害するつもりがなかったことなどから、偽計業務妨害とされた非行事実を争う方針だった。でも君は「世間を騒がせたことも含め全責任は自分にある」と考えた。非行事実を認めると言う君に、付添人が折れた。それは一つの立派な態度だと、僕は思う。裁判所が非行事実を認めながらも「保護処分は必要ない」と決定したのも、君の姿勢を受けとめた結果だ。


 この決定で、君も社会も一つの区切りを迎えた。君が語ったように「大学に入る目的」ができたとき、もう一度受験にチャレンジしたっていい。そしてお母さんを大切にしながら、前向きに生きてほしい。そんな君を応援する人は大勢いるはずだ。(西尾邦明)

不処分良かった。
私も、彼に前向きに生きて欲しいと思います。
応援もします。
最初から、大きな組織が付いているとは思っていませんでしたが、
この事件、大きな組織がもしあれば今後本当に仕事がやりにくくなったと思います。
大学に行く目的をしっかり考えて再受験して欲しい。
今回カンニングした大学も、きちんと受けて点数取れば、絶対入学できると思う。
勿論、大学行かずに、
司法試験予備試験から司法の世界とか。
試験に受かっても、就職がなくて問題になっていますが、公認会計士とか。
そういう世界もあるし。
そんな世間から簡単に思いつく道ではなくて、
きれいごとですが、
今回の失敗で、残りの人生を無駄にしないで、自分で納得できたる生き方が今後できれば、どんな生き方でもそれでいいと思います。
ただ、この試練は乗り越えて欲しいです。
地震の前はかなり大きなニュースでした。
報道関係者騒ぎすぎでしたね。
山形というのは、福島・宮城・青森場合によったら茨城より被害は少ないのかもしれませんが、
彼も被災したのでしょうね。
マスコミ騒ぎすぎの人災はあったと思います。



この件、以前書いたのリンクしておきます。

2011-03-01入試投稿 - なんやかんや
2011-03-05 入試投稿その後 - なんやかんや

26日に受けた情報処理試験も以前より携帯の扱い厳しくなっていました。
ただ、宅建・マン管・管業の試験は、この事件がある前から、携帯電源を切って、主催者の用意したのり付きの封筒に入れて、机の下に入れるのが義務になっていました。
情報処理は、封筒に入れるほど厳しくはありませんでした。
宅建・マン管・管業の試験が2時間で終わるけど、
情報処理試験はからそこまでしないのかもしれませんね。

以前書いた、入試カンニングのその後です。
今日の朝日・朝刊社会面(手元の新聞で38面)に以下の見出し。

京大入試投稿 不処分に
山形家裁決定少年の反省姿勢考慮


従来の防止策徹底へ

asahi.comから関連記事引用します。
http://www.asahi.com/national/update/0707/TKY201107070285.html
http://www.asahi.com/national/update/0707/TKY201107070285.html

京大入試ネット投稿、少年を不処分に 山形家裁

 京都大学の入学試験中に設問がインターネットの掲示板に投稿された問題で、山形家裁(矢数昌雄裁判長)は7日、偽計業務妨害の非行事実で送致された山形県内の少年(19)を不処分とする決定をした。自らの行為を認めて反省している点を重く見て、処分の必要がないと判断した。

 家裁はこの日、初めての少年審判を開き、即日決定を出した。非公開の審判には母親も出席。家裁は終了後、認定した非行事実や決定理由の要旨を公表した。

 決定で家裁は、少年が2月に京大を受験した際、携帯電話でネット掲示板に設問を投稿して解答を募り、他の受験生らが掲示板を通じてその解答を容易に知り得る状態にするなどの不正行為をし、大学側に答案内容の確認作業をさせるなど業務に支障を生じさせた、と認定。「不正な手段を使ってでも大学に合格したいと考えて非行に及んでおり、発生した結果も軽くはない」と指摘した。

 そのうえで、少年が非行事実を認めて真摯(しんし)に受け止めていること▽被害に遭った京大と早稲田大、立教大、同志社大にそれぞれ謝罪したこと▽母親が積極的に少年を監督していくと誓っていること――などを踏まえ、「保護処分に付するまでの必要性は認められない」と結論づけた。

 3人の付添人弁護士は審判で「少年は真摯に反省し、現在の環境で十分に更生できる」として、不処分を求める意見書を提出した。弁護士らによると、少年は決定を受け、「大きな問題を起こして責任を感じている。社会のルールを破らず、まじめに生きることで反省の態度を示していきたい」と話したという。


新聞には出ていないのですが、付き添人の会見が出ていたので引用します。
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001107080003
http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001107080003

京大入試投稿 不処分、付添人が会見
2011年07月08日



 ▽ 少年「ルール守り真面目に」 審判で心境や反省


 少年は「まじめに生きることで、反省の態度を示していきたい」と語ったという。新手のカンニングが司法の場で裁かれた京大入試ネット投稿問題は7日、山形家裁が不処分の決定を下し、決着した。付添人を務めた弁護士らは「これから再スタート。一日も早く『社会復帰』してほしい」と19歳の未来を思いやった。


 山形家裁の審判後、少年の付添人を務めた植田裕、阿部定治、青柳紀子の3氏が会見した。少年は審判の席で落ち着いて受け答えをし、心境や反省の気持ちを語ったという。会見の主なやり取りは次の通り。


 ――決定への感想は


 私たちも不処分を求めていた。裁判所の判断を尊重したい。


 ――付添人として、今回の事案は立件するようなものではないと思うか


 立件するかどうかは捜査当局が判断することだが、カンニング偽計業務妨害にあたるかは学説も分かれている。慎重な判断を求めたということはある。


 ――少年の反応は


 裁判所の判断を受け入れたい、と。「他の人にかけた迷惑がすべて解決したとは思わないが、これからルールを破らず真面目に生きることで、反省の態度を示していきたい」と言った。


 ――どうしても合格しないといけないという強迫観念からカンニングした?


 いろんな面でお母さんに負担をかけたくないという気持ちはあったのだろう。


 ――少年は改めて大学受験を考えているのか


 まだ決められない状態だろう。ただ、「今までは大学に入ってからどういう仕事に就くか決めようと思っていたが、きちんと『こういうことをやりたい』という目的を持って大学に入りたい」と話していた。今は受験とかはまったく具体的には考えていない。


 ――母親に悩みなどを話す機会がなかったことがカンニングに影響したのか


 予備校の寮に入り、親元から離れていた。悩みを一人で抱え込むことがあったかも。「これからは色んな人に相談したり話を聞いたりして、一人で抱え込まずに頑張っていきたい」ということでした。


 ――審判を終えて、少年に対する思いは


 とにかく一つのけじめがついたということ。これから再スタートできるわけだから。一日も早く「社会復帰」してほしい。何か困ったことがあれば、すぐに相談してもらいたい。私たちも声かけをしていきたい。


 ◇ これからは前向きに生きて 非行事実認めた君へ


 ネットへの投稿が発覚した2月末から大震災が起きる直前まで、連日トップ級で報じられた新手のカンニング。京大が警察に被害届を出す事件に発展し、かんかんがくがくの議論も巻き起こした。


 一番驚いたのは、君かもしれない。もちろん許されない行為だけれど、受験会場で携帯電話を操作していた時、そんな大ごとになるとは夢にも思わなかっただろう。


 専門家の見方も割れる事案だった。「かつての替え玉受験では私文書偽造を適用し、業務妨害には当たらないとの考えが強かった。今回は業務妨害の範囲を採点業務や合否判定業務にまで広げた」と学習院大の西田典之教授。大阪大大学院の島岡まな教授は「業務妨害としたのは判例から一定の理解はできるが、学説の立場からは疑問もある」と言い、甲南大の渡辺修教授は「業務妨害を認めた決定は妥当。ネット社会にふさわしいモラル教育が必要」と主張する。


 付添人弁護士は当初、君が入試を妨害するつもりがなかったことなどから、偽計業務妨害とされた非行事実を争う方針だった。でも君は「世間を騒がせたことも含め全責任は自分にある」と考えた。非行事実を認めると言う君に、付添人が折れた。それは一つの立派な態度だと、僕は思う。裁判所が非行事実を認めながらも「保護処分は必要ない」と決定したのも、君の姿勢を受けとめた結果だ。


 この決定で、君も社会も一つの区切りを迎えた。君が語ったように「大学に入る目的」ができたとき、もう一度受験にチャレンジしたっていい。そしてお母さんを大切にしながら、前向きに生きてほしい。そんな君を応援する人は大勢いるはずだ。(西尾邦明)

不処分良かった。
私も、彼に前向きに生きて欲しいと思います。
応援もします。
最初から、大きな組織が付いているとは思っていませんでしたが、
この事件、大きな組織がもしあれば今後本当に仕事がやりにくくなったと思います。
大学に行く目的をしっかり考えて再受験して欲しい。
今回カンニングした大学も、きちんと受けて点数取れば、絶対入学できると思う。
勿論、大学行かずに、
司法試験予備試験から司法の世界とか。
試験に受かっても、就職がなくて問題になっていますが、公認会計士とか。
そういう世界もあるし。
そんな世間から簡単に思いつく道ではなくて、
きれいごとですが、
今回の失敗で、残りの人生を無駄にしないで、自分で納得できる生き方が今後できれば、どんな生き方でもそれでいいと思います。
ただ、この試練は乗り越えて欲しいです。
地震の前はかなり大きなニュースでした。
報道関係者騒ぎすぎでしたね。
山形というのは、福島・宮城・青森場合によったら茨城より被害は少ないのかもしれませんが、
彼も被災したのでしょうね。
コッチのショックは、私でも多少受けています。
色々重なって、心が折れませんように。