今日のタイトル本のタイトルそのままです。
「芥川賞を取らなかった名作たち」
- 作者: 佐伯一麦
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/01/13
- メディア: 新書
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太宰治「逆行」
北條民雄「いのちの初夜」
木山捷平「河骨」と小山清「をぢさんの話」
洲之内徹「棗の木の下」
小沼丹「村のエトランジェ」
山川方夫「海岸公園」
吉村昭「透明標本」
萩原葉子「天上の花―三好達治抄―」
森内俊雄「幼き者は驢馬に乗って」
島田雅彦「優しいサヨクのための嬉遊曲」
干刈あがた「ウホッホ探検隊」
中を良く見て買わない私が悪いのですが、
実際書中で取り上げられた、作品が掲載されていると思っていました。
実際は掲載されていません。
私はこの中で紹介されている作品5作読んだことありました。
ただ記憶が曖昧で、佐伯さんの解説読んでもほとんどの作品思い出せませんでした。
仙台文学館でこの書名と同じタイトルで連続講座で話した内容が元になっていて、
参加者からの、意見や、質疑応答も収録されています。
佐伯さんや参加者の方たちの文学に対する愛情が感じられる一冊です。
私も、色々な作家の本を読んでいますが、何処まで作品の内容を理解しているのか?
考えてしまう事あります。
だからといって、むきになって理解しようという思いは私にはありません。
作家さんによって合う・合わないってヤッパリあると思います。
作者の佐伯一麦[サエキカズミ]さん、ご自身も芥川賞候補作はありますが受賞はされていません。
候補作名も書いておきます。
昭和63年上半期「端午」
平成2年上半期「ショーット・サーキット」(この作品は、(野間文芸新人賞)受賞されています)
巻末に第1回から139回(20年上半期)までの受賞作と候補作の一覧出ています。
それを見ているだけで面白かったりします。
ついでに書いておくと、
この本では触れていませんが、長い芥川賞の歴史の中で、受賞決まって辞退した方お1人いらしゃいます。
昭和15年上半期第11回の、
高木卓さん「歌と門の盾」
です。
芥川賞の選評見つけました。
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/akutagawa/senpyo/senpyo11.htm
http://homepage1.nifty.com/naokiaward/akutagawa/senpyo/senpyo11.htm
この頃は候補作だけでなく、予選候補まで出ていますね。
予選候補に私が好きな織田作之助さんいたりします。
野口冨士男さん田宮虎彦さんも予選候補でした。
大伴家持 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E5%AE%B6%E6%8C%81
高木卓 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%9C%A8%E5%8D%93
基礎知識この辺にして、
実はこの作品全文が
日本ペンクラブ:電子文藝館
で公開されています。
http://www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/novel/takagitakashi.html
http://www.japanpen.or.jp/e-bungeikan/novel/takagitakashi.html
私も、この本読み終わったあと、すぐに思い出して読みました。
現代文というよりチョット読みにくいです。
家持さん歌人なので、作品中で歌も紹介されているのですが、
こんな歌でした。
って内容が紹介されているのですが、
歌だけ紹介されても私理解できないと思いますが、
歌と、その内容と両方書いてくれたら良かったのに。
そう思いました。
家持さんのこと上記ウィキペデアの知識もなかったのですが、よくわかりました。
も一つついでに書くと、
直木賞は、
山本周五郎さん「日本婦道記」第17回(昭和18年上半期) で受賞されましたが辞退されています。
受賞はしていませんが、
昨年、伊坂幸太郎さん「ゴールデンスランバー」で候補作になることを辞退されています。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2008/07/08/01.html
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2008/07/08/01.html